試合速報

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  • 松本

2022年6月1日 vs 松本山雅FC

19:00 ヤマハ

インタビュー他

伊藤 彰

監督

──ハーフタイムコメント

・カウンター対応にしっかり気を付けよう

・クロスのときに逆サイドにしっかりとパワーをかけよう

・後半45分間、相手を圧倒しよう

──試合の総括

まずは平日のナイトゲームに、ファン・サポーターの皆様方に来ていただき本当にありがとうございます。

試合については、しっかり強く入ろうという中で、立ち上がりにちょっとしたところでグラウンドで足を滑らせてしまって失点はしましたが、そのあと選手たちがしっかり躍動しながら前半のうちに逆転することができました。今日のテーマとしては走り切ること、前へ前へということは凄く選手たちが前半からやってくれたなと思っています。自分たちがやろうとしているサッカーというところでは、しっかりとボールを握ることができてゲームをコントロールしながらセカンドボールを回収して、切り替えの速さというのも今日は凄くスムーズにできていました。そういう意味では、選手たちが今回チャレンジしてくれたことについて凄く感謝しています。

セカンドハーフに入るときに、2-1というスコアだったので、やはり15分が大事、次の点が勝負を決めるという中で、5分の間にしっかり点を取ってくれたこと、若い選手たちが3点目、4点目それから5点目としっかり取りに行ってくれたことが、良かったなと思います。

ただ、こういうゲームの中で2失点目をしてしまったところは、甘さだったり、余裕が出たり、そういうところでやられてしまいました。リーグではこういう一つの失点で流れが変わってくると思うので、その厳しさは中断期間にもう一度チームで一つになって、しっかりやっていかないといけないと思っています。

今日のゲームに関しては、全員が躍動してくれましたし、良いゲームをしてくれたので、次に繋がる良いゲームだったなと思っています。

──守備面の課題について

今日の1失点目はアクシデントだったので、それがチームとしての課題というわけではないと思うので、そこは抜きにして2失点目のところでは、やはりセカンドボールへの反応でしたり、こぼれ球に対してスピードアップして回収しに行くことでしたり、そういうところの足りなさがあったと思います。少しメンバーも変わって、その中で前線からのプレッシャーがかからなくなってしまったことで、セカンドボールが回収できなくなってしまったなと。前線からしっかりプレッシャーをかけてアグレッシブにいくことが、あの時間帯は抜けていたことが、失点に繋がったのかなと思っています。逆に前半はそういうところがしっかりできていたので、我々がセカンドボールを回収しながら押し込める時間が長かったと。今後、90分間そういうところをやり続けられるメンタルと体力が重要になってくると思っています。

──攻撃面のテンポが良く、そのハイテンポが落ちなかった印象です

まず今日の試合に臨むにあたり、自分たちが攻撃面でやろうとしているオーガナイズでしっかり入ろうと。そのオーガナイズの立ち位置に行くのに、スピードアップをしようということと、ボールの動かし方というところで、やはりゆっくりではなくてなるべく速いテンポでサイドにつけていこうという話をしていました。そこは自分たちがやってきたことですし、今日はそれがしっかり出たことによって起点も作れましたし、起点を作るためのランニングが前半は凄く良かったかなと思います。ランニングの質でしたり、速さ、逆サイドに展開したときのオーバーラップの速さでしたり、特に今日は立ち位置を変えながら森岡陸などはオーバーラップする回数が凄く多く見られました。それがやはり、前へ前への推進力に変わったと思いますので、そこが凄く良くなったところと言いますか、今回のゲームのテーマの中で良かった点なのかなと思っています。

──追い越していく動きが多く見られたが、試合前から話をしていたのでしょうか?

そうですね。今回はそこが一つのテーマでした。選手たちにそのオーバーラップと追い越すランニングと、自分たちがボールを持っている選手よりも前に飛び出していこうと。それを選手たちが今回やってくれて、結果に結び付いて良かったなと思います。

──そうしたことをテーマに据えた意図は?

まずチームとして、相手がどうであれ前に行くというところがリーグでは少し足りなかったと思っています。今回のこのゲームを機に、オーバーラップでしたり、前に飛び出す動きというのをしっかりやり抜いていこうと。チーム全体としてもそうした共通認識を持った上で、今回は若い選手たちが出ていましたので、90分間隙無く、相手に休ませること無く、我々がどんどん出ていきましょうということが、今回の一つのキーファクターでした。そういう意味では、凄く良くやってくれたと思っています。

──リーグ戦への良いきっかけになったのでは?

メンバーが違えど、チームとしてやるべきことが今日は凄く出たので、良いきっかけになると思いますし、リーグ戦でも同じようなパフォーマンスが出せれば、もっともっと我々としては良いサッカーができるかなと思っています。それをしっかり目指して、この中断期間を良い期間にしたいなと思っています。

──選手たちのプロ初ゴールがたくさん生まれました。その中でも、高卒ルーキーの古川選手のゴールについて評価を

一番得意なプレーでプロ初ゴールが決まったということは、彼にとってみたらそれが天皇杯であれ、リーグ戦であれ、ルヴァンカップであれ、今日のゲームというのは忘れられないゲームになるのかなと思っています。攻撃の部分では、相手との違いをあの30分くらいの時間でしっかり見せてくれましたし、そこは素晴らしかったと思います。ただ、親心じゃないですけど、守備の部分は新しい選手が入って押し込まれたという反省点を自分で持たなければいけないと思います。課題というのは長い時間出れば出るほど、彼らにとってはたくさん出てくるのかなと。長い時間プレーしてもチームに貢献できるように、なおかつ自分のベストパフォーマンスを出せるようにしていくことが、レギュラーに近付く第一歩になると思います。でも本当に、今日は素晴らしかったと思っています。

──試合前の挨拶を含めて、名波監督と交わした言葉はありますか?

お互い違うリーグですし、ナナと僕は同級生なので、昔から良く知っている仲です。お互いのリーグの中で頑張っていこうぜという話はしましたし、このゲームもしっかりやっていきましょうという話はしました。

森岡 陸

森岡 陸

選手

──今日は積極的な攻撃参加が多く見られました

守備のときは3バックだったのですが、攻撃のときは4バックの形で行けと言われていましたし、(吉長)真優に入ったら追い越して良いよと言われていて、僕が使われなくてもとにかく走れば誰かが付いてくると思って、監督もリーグ戦でも運動量を増やせと常に言っていたので、そこを増やすことを意識して攻撃参加していたという感じです。監督からも自信持って上がってみなと言ってもらったので。自分としては守備の方が好きなのですが、意外とやれたところもあったと言いますか、練習から3対3や4対4の対人をやっている中で攻撃しなければいけないシーンもあるので、そういう成果が出たのかなと思います。

──最後少し押し込まれてしまった要因は?

(藤原)健介や(古川)陽介が入ってきて、リーグ戦に向けてアピールするためにも前がかりになって点を取ろうと思っていたと思います。その分少し間延びしてしまって、カウンターゲームになってしまったので、あそこは僕たちがもっと良く考えてリスク管理がもう少しできたらなと思いました。ボールも蹴ってしまって少しバタバタしてしまっていたので、ああいうときこそしっかり繋いで、自分たちのゲームができればもっと良かったと思います。

──古川選手の得点に繋がったサイドチェンジのパスのイメージは?

ラッソ(ファビアン ゴンザレス)が背後に走ると、相手のDFラインも嫌だと思うので、付いて行くだろうと思っていました。そうなったときに陽介の前に広大なスペースがあるなと。そこに蹴ることができたら、陽介は1対1で抜いてくれるなと思っていましたし、あいつの良さを活かすためにも陽介をずっと見ていました。

吉長 真優

吉長 真優

選手

──まずはプロ初ゴールおめでとうございます

なんか、ごっつぁんゴールみたいな感じで(笑)。でも決められて良かったです。

──今日は前半から前へ前へというプレーがチーム全体で目立っていました

まずは守備のところで、ハイプレッシャーをかけて前から行こうということで、自分たちからしっかりアクションを起こして前でボールを取り切って、そこから攻撃に繋げようという話をして試合に入りました。そこはしっかり前半からできていたかなと思います。立ち上がりに失点してしまったのですが、そこから立て直して2点取り返し、前半を終えられたのが良かったなと思います。

──試合で感じた手応えは?

自分たちが主体的にボールを回せたところが良かったと思います。もっとそういうところをリーグ戦に繋げて、自分たちが主体的にできるようにやっていきたいなと感じています。

──自分自身の今日のパフォーマンスについて

自分からより多くアクションが起こせたので、そういう面では凄く良かったかなと思います。数値上でも、スプリント回数や走行距離を多く長くしたいという課題もあったので、そういうところを多く出していけたらなと思っていました。

清田 奈央弥

清田 奈央弥

選手

──プロ初ゴールおめでとうございます

ありがとうございます。ただ、入りのところで自分のミスから失点してしまいました。試合に臨む上で、もっとプロとしての意識を上げなければいけないと反省しています。

──ゴールシーンを振り返って

右サイドで攻めていて、自分は左サイドでフリーになっていました。目の前に(黒川)淳史君がいて、クロスが上がってきたときに中で淳史君が潰れてくれて。あとは合わせるだけだったので、ふかさないようにということを意識して蹴りました。

──試合を通しての手応えは?

後半の最後の方に相手に押される場面が多かったので、そこでもっと自分たちがギアを上げていかなくてはいけなかったなという反省も感じています。

──黒川選手と頻繁にコミュニケーションをとっていたと思います

相手の位置なども含めて、試合状況によって変えていかなくてはいけない中で、あまり上手くいっていないときに、淳史君は僕のポジションが見えているのでアドバイスをしてくれていました。そこの関係性で何回か崩すことができたのは良かったと思っています。

──今シーズンは特に強度やフィジカルのところを凄く意識しているのでは?

スプリント回数などはJ1とJ2では全然違いますし、まだ自分は若いのでもっと増やしていけたら良いなと思っています。

古川 陽介

古川 陽介

選手

──プロ初ゴールとなったシーンを振り返って

(森岡)陸君がフリーで前を向いたときにラッソ(ファビアン ゴンザレス)が動き出して、そこに重ねて動くことは練習から言われていたので意識していました。陸君が視野を広く持ってくれて、最高のボールを配給してくれたので一発仕掛けようと考えました。あとはいつも通り強気に行って切り返して中に上げるつもりだったのですが、相手に当たってゴールに入るというのは自分が持っていたなと思いました。

──ゴール後のヤマハスタジアムの雰囲気はいかがでしたか?

みんなが自分のことかのように喜んでくれていて、凄く幸せな気分でした。ボールがゴールに入っているのを見たときは、一瞬時が止まったというか、興奮しました。

──試合で結果を残すことにこだわっていましたが、今日はそれができたのでは?

最後のシーンでしたりとか、まだ何本か決められる部分もあったのですが、1点決められたことに関しては評価できるポイントだと思います。僕は練習中から何本ゴールを決められたかという部分を凄く気にしていて、ゴールの形を頭の中で思い返しながらやってきたので、それが試合の中で出たことは良かったと思います。ただ、もっと大事なところで託されるような、安心感のある選手になっていきたいと思います。

──今日は忘れられない日になったのでは?

みんなが祝福してくれて、余韻に浸っているというか幸せな気持ちです。色々な人に応援してもらっていることを改めて感じることができましたし、ここからさらにゴールを量産できるように頑張っていきたいと思います。

黒川 淳史

黒川 淳史

選手

──移籍後初ゴールを振り返ってください

ドゥドゥ選手から素晴らしいボールが来たので、何も考えずにシュートを打ち抜くことだけを考えて打ちました。良いゴールになったんじゃないかなと思います。

──1点目と似たような形のゴールでした

そうですね。クロスから入っていくのはチームとしても練習から多くやっていますし、今日は自分たちが意図した形でのゴールが多かったので良かったと思います。

──今日はどんな思いで試合に臨みましたか?

自分の出場時間は最近は少ないですが、少しでも時間を与えてもらえればいつでも結果を残すことを意識しています。今日を自分にとってのターニングポイントにしていきたいです。

──リーグ戦に向けても良いアピールになったのでは?

僕自身移籍してきてなかなか結果を得られなかったので、今日は得点を決められたことは良かったですし、これを継続して練習からしっかりとアピールしていきたいと思います。

──ゴール後にベンチの伊藤監督や渋谷コーチの元へと走っていきました

常に僕を信じてくれていますし、初ゴールを決めたら絶対に行こうと決めていました。チームの勝ち越しゴールというタイミングでしたし、行きやすかったので良かったです。

──伊藤監督が熱く抱擁していましたね

新しいスーツだったのでちょっと汗がつかないか気になりましたが、でもしっかりとハグしてくれたので、しっかりと汗をつけておきました(笑)。

──天皇杯の次戦、湘南戦への意気込みを

天皇杯は一発勝負ですし、チームとして日本一を取るために一戦一戦やっていきたいと思います。ただ、中断期間やリーグ戦もありますので、良い準備をして天皇杯でも良い結果を得られるようにやっていきたいと思います。

松本山雅FC 名波 浩監督

──ハーフタイムコメント

・ブラインドサイドのケアをしっかり

・奪ったあとのファーストプレーに注意しよう。ポゼッションを慌てないこと

──試合の総括

まずは番記者の皆さんが年をとったなと(笑)。

ゲームとしては立ち上がりにプレゼントゴールが決まって、田中パウロのゴールで我々が勇気をもらったはずだったのに、相手の圧力、それから前への推進力、もしくはセカンドボールの回収率、そこで圧倒されてしまって、どんどん後ろに重くなってしまったなと。そこで同じ形のような失点が2回続いてしまって自信を失ってしまったところが全てだったなと思います。1-0で行けたら最高でしたけど、ゲームを見てくれれば分かる通り70分で相手は落ちたので、そこまで同点もしくは我々がアドバンテージを持った状況でゲームを進められれば良かったなというのが率直な感想です。

相手との差というのは全選択の中で、相手選手のどんどん湧き出てくるようなサポート、それに対して逆サイドがしっかりとゴール前に入ってくるフィニッシュまでの動き、それからイメージの共有。それが今日は磐田の方が圧倒していたんじゃないかなと思います。分析の中ではだいぶ時間も作れるし、プレッシャーもハーフライン以降から来るんじゃないかなと思っていたのですが、フレッシュな選手たちが自分たちで考えてやったのか、黒川がサイドに張っているのも自分で考えてやっていたのか、袴田それから森岡があれだけ前に出て来ることも、選手たちが自分で考えてやったのかそれは分からないですけど、我々の分析を遥かに上回った磐田のパフォーマンスだったなと思います。

5点取られたことは真摯に受け止めてやりたいですし、攻撃的にこれからやっていかないとJ2昇格は夢のまた夢だという中で、カテゴリーが2つ上の相手に2点取れたことは良かったなと思います。