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2022年4月10日 vs 湘南ベルマーレ

15:00 レモンS

インタビュー他

伊藤 彰

監督

──ハーフタイムコメント

・斜めのくさびを入れさせないこと

・クロスには全員で反応すること

・常にグループで背後を狙っていこう

──試合の総括

まずはファン・サポーターの皆様方に1000人以上来ていただき我々を後押ししていただきまして、誠にありがとうございます。ただ我々としては、湘南さんもそうだと思いますが本当に勝点3を取りたかったので、自分たちのライバルチームに勝点を与えなかったとポジティブにとらえる方もいるかもしれませんが、我々はそこを目指しているわけではないので、まずは勝点3を取りに行く、そういう姿勢をもっともっと見せなければいけません。これはどのゲームもそうですが、お互い必死にやっていますので、そこのぶつかり合いのところで最後取り切る力を、我々は付けていかないといけないと思っています。

ゲーム内容としては、相手は3−5−2で入ってきて、アンカーの米本選手と山田選手、茨田選手の3人の中盤を前半少し抑えきれなかったかなという印象がありました。その中でも、前半はしっかり耐え切ったと思います。我々の攻撃のところは、相手がマンツーマンでくる背後を狙うというところが、何回か左サイドで突破できていたので、そこを起点として何度かチャンスは作れましたが得点には至りませんでした。

中盤でのセカンドボールの攻防が、このゲームのポイントだったのかなと思います。ハーフタイムには米本選手のところをケアすることと、もう一つは山田選手と茨田選手のところに入るボールを、我々はコースを切って厳しく抑えようという、守備のところではそういった改善がありました。前にパワーが無くなったことも一つありますが、しっかりゼロに抑えながら相手が出てくるところの裏を取っていこうと、戦術的には選手たちと共通認識を持って戦えたと思います。

途中から黒川とジャメ(ジャーメイン良)を入れて、裏を重点的に狙って勝負しようという狙いがありましたが、相手もロングボールやセカンドボールを拾ってきますし、前にウェリントン選手のようなパワーを持った選手が入ってきたので、そこでまずセカンドボールを拾われてサイドハーフに展開、というところが最後押し込まれた要員の6、7割なのかなと思います。

我々としては、最後ディフェンスラインの裏を突破して勝負しようというところが何回かありました。(杉本)健勇にもチャンスがありましたし、最後ジャメだったり、コーナーキックからもチャンスがありました。そういうところで、本当にゴールネットを揺らす力というのが今後凄く必要になってくると思います。選手たちにはこの勝点1をポジティブにとらえて、チームとして一体感を崩すことなくしっかりと積み上げながら、次のルヴァンカップ、そしてその次の広島戦に向けて入っていかないといけないという話をしました。次のルヴァンカップを良い材料にしながら、次のリーグ戦でしっかりと勝ち切れるように戦っていきたいと思います。

──3節の京都戦から前節まで、二桁シュートに届いていませんでした。今後、1トップの布陣を変えて2トップや3トップにする考えは監督の中にありますか?

まずオーガナイズを変えたりという、そういうことは我々のプランの中にあるので、無いとは言い切れません。ただ、チームとしてただ単に攻めて3対2のゲームをするというのは今このリーグでやることではないと思います。なので、そこはしっかりと地に足を付けてやらないと、最終的に得点は取れるけど失点は多い、勝点1に泣く、という状況も出てくるかもしれません。我々としては、急ぐのではなくしっかりと年間を通して、最終的にどこの順位にいるかということを見据えながら戦っていかなくてはいけません。そういう意味ではシュート精度を上げることが大事ですし、明日突然上手くなるということはないので、選手たちと日々努力していかなくてはいけないと思っています。

──今日も三浦選手のファインセーブが何本もあり、無失点に抑えました

まずは、このチームの素晴らしいところで、(三浦)龍輝に対してみんながしっかりと声かけをしていました。もう一つはチームとして、一体感を持ったりとか、そういうところを見せてくれました。それはスタッフもそうですし、選手たちの繋がり、そういうところでは、凄く龍輝も助けられたと思います。ただ、だからこそこのゲームで龍輝は結果を残さなければいけないという想いで入ったと思いますが、彼がゼロで抑えたこと、この精神的な強さというのは本当に先ほど本人とも話をしましたが、凄く成長できるこの2ゲームだったのかなと思います。

──遠藤選手を途中からトップ下のポジションに変えた意図と、松本選手のユーティリティさについて

ヤット(遠藤保仁)に関しては、トップ下に入れることで守備のところの軽減と、もう一つは我々がボールを持ったときにフリーで動ける状況でもあったので、そういうところでゲームをコントロールしたいという考えがありました。少々コンディションが、彼もそれなりにベテランですし、中3日でゲームをやっていく中で、守備の軽減という意味であそこに置きたかったなと。また、前でボールを引き出しながら、そこでタメを作って飛び出していくことが一つ狙いだったので、そういう意味ではそこをもう少し時間的に見せられたらと思いましたが、セカンドハーフの途中から少し相手はロングボールを多用してセカンドボールを拾ってくるようになり、ヤットの頭を越えていることが増えましたので、それならスピードのある選手をというところと、連戦の疲れを考慮して交代させました。(松本)昌也に関しては、まずはゲームを離れていた分、自分のポジションというよりもハードワークできるところでしたり、彼も本当に頭が良い選手なので、ボランチをやったりシャドーをやったり、ウイングバックをやったりと。彼の戦術理解度が高いというところでは、今日は凄く良い経験だったかなと思います。

──運動量が相手よりも少し下回ったかなという印象ですが、フレッシュな選手への期待を

本来フレッシュな選手を使いたかったというタイミングがありました。チームの底上げという意味でもこういうゲームで、もっともっとアグレッシブに前に出ていく選手というのは大事なのですが、勝点のことなど色々な意味でこういう戦いになってしまったかなというのは、僕自身反省しています。もう一つ順位が上がっていってチャレンジできるところだったらという思いはあります。

──これまでの試合の走行距離はリーグでも下位ですが、コンディションの問題か、走行距離が少なくても川崎のように勝っていくスタイルを目指しているのか、どちらでしょうか?

走行距離というのは目に見えないところで、長ければ良い、短ければ良いというものではないと思います。我々のスタイルというのは、どちらかと言うと川崎に近いと言いますか、走行距離が少ないから勝ち切れないというのではなくて、しっかりとイニシアチブを取って、相手チームを走らせるサッカーというのも我々が目指すところだと思います。ただ、勝点を拾うためにハードワークをする、走行距離だけではないですが、球際の強さなどが今の我々からもうひとランク上がってくることによって、勝ちに繋げられる状況になってくるのかなと思っています。おっしゃる通り、走行距離が今我々はリーグの中で低い方なので、そこを上げる努力はしていかなくてはいけないなと。J1のチームの中でも平均年齢は高いチームだと思うので、そういうところで怪我など色々なことがあると思いますが、フレッシュな力というのも今後必要になってくると感じています。

ジャーメイン 良

ジャーメイン 良

選手

──監督からはどのような指示を受けてピッチに入りましたか?

まずは相手のセンターバックの食いつきが良いのでその背後をしっかり狙っていくこと、そして勝点3が欲しいゲームだったので点を取って来いと言われてピッチに入りました。

──試合終盤にはバー直撃の惜しいシュートがありました

得意としている背後への抜け出しから、得意な角度でのシュートだったので決めたかったです。さらに鋭さを磨いて次はしっかり決められるようにやっていきたいと思います。

──チームは8試合で9得点という成績ですが、得点数を伸ばすためにはどんなことが必要だと感じていますか?

(鈴木)雄斗君が4点取っていますし、(大森)晃太郎君が2点決めていて、前の選手も点を取っていますけど、やっぱりFWの選手が点を取らないと勝点3は掴めないと思います。僕自身はゲームに出るたびに点を取れそうな感覚があるのですが、なかなかここ最近は点が取れていません。そこは健勇君も同じことを感じていると思います。後ろの選手が頑張ってくれているので、僕たちFWの選手が精度を高めて責任を持って点を取るように、日々の練習から取り組んでいかないといけないと思っています。あとは自分一人ではどうにもできないこともあるので、そこは周りの選手との連係やチームとしての攻撃の精度を高めていけば点は取れると思うので、しっかりやっていきたいと思います。

──後半途中からは黒川選手との縦関係の2トップというような新たな形も見られました

監督はたくさんのバリエーションを考えていると思うので、自分たちは求められたことにしっかりと応えられるように、臨機応変にやっていきたいと思います。

三浦 龍輝

三浦 龍輝

選手

──前節の川崎戦を経て、今日の試合はご自身の中でも特別な想いを持ってプレーしていたのでは?

今日は開幕から8試合目でしたが、間違いなくその中でも僕にとっては難しい準備期間でした。ファン・サポーターの皆さんからSNSを通しても色々な声をもらって、もちろん僕に届いたものは全部見ていますし、そういうところで励まされたことももちろんあるのですが、シーズンを戦っていく上で、川崎戦であったことはやってはいけないですけど、起こってしまうこともあるかなと自分で前向きにとらえて、必ず今日の湘南戦で完封して勝つということを常に頭に入れて、前向きに準備してきました。

──監督もこの2試合でまた大きく成長したのではとおっしゃっていました

僕自身、そこまでJ1でバリバリやっている選手じゃないですし、今シーズン初めてJ1の舞台でやっている立場なので、常に成長というのは頭の中にもあります。日頃の練習から今やっていることは間違いないと思っているので、1試合1試合、自分で成長できていると思えるようにプレーしていきたいと思います。

──勝利こそできませんでしたが、ファインセーブなどもあり完封に抑えたことについて

川崎戦も1-0で勝っている状況で、もう少しというところでした。今日に関しては勝ちはできなかったですが、最後まで気を緩めずに自分のプレーをチームのためにやるというのはできたかなと思っています。

──ここまでJ1リーグの8試合に出場し、J1の難しさや感じている手応えなどを教えてください

まだ8試合が終わったばかりで、僕自身もちろん勢いもあると思いますし、まだ自分の中で何ができる何ができないという判断をするのは難しいと思うのですが、今まで8試合やってきて、もちろん止められる失点だったりというのもあるので、そこは「止めたい」ではなくて、「なぜ止められなかったのか」というのをGKコーチとビデオミーティングだったり分析をしています。それを練習に落とし込んで同じミスをしないように、ということをやっているので、まだ何が通用するかというのは分からないですね。

湘南ベルマーレ 山口 智監督

──ハーフタイムコメント

・良い距離感でできているし縦パスも入っている。大事なのはその後もっとパワーをかけてゴール前に入っていけ

・相手に合わせないこと

──試合の総括

やりたいことを選手たちが上手く表現してくれましたし、ベースとなるところは見せられたんじゃないかなと思います。自分たちが取り組んでいるところは確実に進歩していると思いますしその成果が出ているとは思うのですが、最後のゴールのところは無得点なので課題が残るゲームだったと思います。それでも選手たちのゴールに向かう姿勢や戦う姿勢というのは出せたと思いますし、こういうサッカーを継続していきたいと再認識させられた試合でした。