第31回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 準決勝
試合日時:2007年08月03日(金) 16時00分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分(延長20分+PK戦)
- 横浜市三ツ沢公園球技場
- 1,114人
- 29℃/75%
- 晴 時々曇り、強風
- 全面良芝、乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 笠鳥 雅仁
- 中野 卓
- 佐野 元康、鈴木 翔
- 佐藤 秀宣
- 瓦吹 鷹英
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
前半19分[得点] | 横竹 翔 | |
山本 康裕 | 前半20分[得点] | |
前半23分[警告] | 佐伯 尚平 | |
須崎 恭平 | 前半34分[警告] | |
前半35分[得点] | 横竹 翔 | |
中倉 拓(out) → 佐藤 和弘(in) | ハーフタイム[交代] | |
後半8分[累積警告/退場] | 佐伯 尚平→ | |
山本 康裕 | 後半9分[得点] | |
後半13分[警告] | 中野 裕太 | |
後半25分[交代] | 板倉 大地(in) ← 不老 祐介(out) | |
永井 鷹也 | 後半27分[警告] | |
後半28分[警告] | 板倉 大地 | |
山本 康裕 | 後半42分[得点] | |
後半43分[交代] | 宮原 大輔(in) ← 大崎 淳矢(out) | |
原田 開(out) → 高瀬 雄大(in) | 後半44分[交代] | |
上村 岬(out) → 原田 涼太(in) | 後半45分[交代] | |
鈴木 翔悟(out) → 加藤 潤(in) | 後半47分[交代] | |
後半49分[得点] | 宮原 大輔 | |
山本 康裕 | 延長後半4分[得点] | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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吉田 光範 | 監 督 | 森山 佳郎 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- 試合前
- 第31回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会。会場を福島県・Jヴィレッジから横浜市三ツ沢公園球技場に移して行われる準決勝。三ツ沢には強い風が吹いている。この試合ジュビロユースがホームサイド。ホームゴール裏には、トップチームの試合でもおなじみの横断幕が並んだ。メインスタンドは、両チームのサポーターでほぼ埋まった。
相手は、全国大会優勝常連チームのサンフレッチェ広島。スタンドからはしゃもじをたたく応援が聞こえていて、広島らしさがにじむ。この強豪を相手に、吉田監督は今までの4試合と同じスタメンで挑む。見どころは、現在8得点で得点王トップを走る押谷。しかしこの試合では押谷のマークがきついことが予想されるだけに、2トップのパートナー鈴木翔悟(現在5得点)の動きに注目。そして、最終ラインを引き締める守りの要・須崎。ここ2試合は調子を落としていたが、この大事な試合では集中してがんばってもらいたい。キャプテンは山本康裕。選手の表情は落ち着いている。前半向かい風。まもなくキックオフ。
- 前半15分まで
- ジュビロのキックオフで試合開始。向かい風に向かってのプレーだけに、風に乗って伸びてくる相手のボールに気をつけたい。
前半2分、原田開から右サイドを上がった加藤充にいいタイミングでパスが出る。加藤充はドリブルからクロスを上げるが、中央で上手く味方に合わず。
前半4分、サンフレッチェ内田が強烈なフリーキック。ボールはわずかに枠の上に外れる。
前半5分、押谷のミドルシュートはゴールの左に外れる。
前半6分、サンフレッチェのCKは、風に押されてそのままゴールキックに変わる。
前半9分、ジュビロゴール前でサンフレッチェがボールキープ。ジュビロの選手がサンフレッチェの波状攻撃を体を張ってなんとかクリア。
前半10分、左サイド中倉が上手いフェイントからドリブル突破をはかるが、トラップが少し長すぎてゴールラインを割ってしまう。
前半11分サンフレッチェ、ゴール正面からのFK。キッカー内田の蹴ったボールは、ゴールの枠のはるか上。
ジュビロは攻撃のチャンスでボールを持っても周りのサポートが遅く、ボールを持っている選手が孤立してしまう。攻撃も散発的。
前半13分サンフレッチェ中野がペナルティエリアにドリブルで入ってくる。ジュビロDFと接触して倒れるが、ノーファウル。
- 前半30分まで
- 前半16分、押谷が倒されてゴール正面でFKのチャンス。キッカー山本康裕が蹴ったボールは壁に当たるが、こぼれ球を加藤充がシュート。惜しくも枠を外れる。
前半18分、ジュビロのFKの直後、サンフレッチェのカウンター攻撃。FW横竹が3人いたジュビロDFをかいくぐり、力強いシュート!これが決まり、サンフレッチェ先制。
広島に先制された直後、ジュビロのキックオフからの攻撃。山本康裕が左足でシュート!キーパーがはじいたボールを、再び山本康裕がヘディングで押し込みゴール!ジュビロ早くも同点に追いつく!
前半22分、押谷が倒されゴール正面でFKのチャンス。ボールは相手にDFに当たり、CKに変わるが、チャンスに結び付けられず。
前半25分、サンフレッチェが左サイドをドリブル突破。ゴール前で合わせるだけの絶妙のクロスを、中野が真上へ蹴り上げてしまい、ゴールにはならず。ジュビロは完全に崩されていただけに助かった。
前半26分、サンフレッチェのフリーキック。直接狙ったボールはGK赤堀がはじき出す。続くCKからのプレーで、サンフレッチェのループ気味のシュートを、赤堀が大きな体を生かしたプレーでギリギリ指先ではじき出す。赤堀、集中している。ナイスプレー!
- 前半終了まで
- ここまで運動量が少ないジュビロユース。連戦の疲れはあるだろうが、それはサンフレッチェも同じ。
前半31分、原田開が右からいいクロスを出すが、サンフレッチェGK原が判断よく前へ出てキャッチ。
前半32分、ジュビロゴール正面でサンフレッチェのFK.少し距離がある。ボールはポストに当たって跳ね返るが、詰めてきたサンフレッチェの中野と須崎が接触し、PKの判定。これを広島・横竹に決められ、1-2。ジュビロ再び広島に先行を許してしまった。このプレーで須崎に警告。須崎は決勝トーナメントに入って1枚目の警告。
前半38分、鈴木翔悟から押谷にパス。前を向いた押谷がループシュートを狙うが、惜しくもゴール上のネットに落ちる。
前半終盤、ジュビロの攻撃は最終ラインからのロングパスが多く、中盤が消えてしまっている。接触プレーで上村岬が倒れる。起き上がるが、足を引きずっている。
相変わらず風が強く、ボールが風に乗って伸びてきたり、逆に押されて戻ってきたりして、プレーしにくそうだ。
前半ロスタイム、原田開→加藤→山本康裕→加藤充と上手くパスがつながるが、中央に入ってきた原田開には渡らず。ロスタイム約3分で前半終了。
- 後半15分まで
- 風上からの攻撃に替わった後半。ハーフタイムの交代は中倉拓→佐藤和弘。サンフレッチェの交代はなし。
後半0分、立ち上がり早々ジュビロの攻撃。原田開がドリブル突破するが、クロスはGK原がキャッチ。
後半3分上村から押谷にパスが渡るが、押谷のトラップが長くなり、広島DFに奪われる。
後半5分、サンフレッチェの攻撃をペナルティエリア内の接触プレーで止める。相手が倒れヒヤッとするが、笛はなし。
後半6分、最終ラインの永井から押谷にロングフィード。ボールはわずかに長く広島GKがキャッチ。
後半8分、広島佐伯が累積警告で退場。ジュビロがFKのチャンス。キッカー上村のボールをファーで受けた山本康裕が右足でボレーシュート!これが決まり、ジュビロ同点に追いつく!
同点になり、相手がひとり少なくなって一気に盛り上がるジュビロ。後半11分、鈴木翔悟がミドルシュートを放つが、わずかに枠の外。
後半12分、押谷が強引なドリブルからシュートを狙うが、最後は力なく転がり、GKの手の中に。
- 後半30分まで
- 同点に追いつき、スタンドのジュビロサポーターの声が一気に大きくなった。ゴール裏の応援に、メインスタンドのサポーターも合わせて応援している。この声は、選手には大きな追い風になるはず。
後半17分、中盤でボールを奪った山本康裕が右の原田開にパス。原田は自分でドリブル突破するが、最後のシュートがミートせず、ボールは枠の左に外れる。惜しい!
後半19分、広島左からのミドルシュート。赤堀がわずかに触ってCKに逃れる。広島のCKは、ジュビロDFが体を張ってクリア。
後半20分、山本康裕からのパスを走りこんだ佐藤がシュート。広島GK原がキャッチ。
後半23分、佐藤和弘が左サイド長い距離をドリブルして上がるが、最後は相手に当たってスローインに替わる。このスローインはチャンスにならず。
後半24分、サンフレッチェ選手交代。不老祐介→板倉大地。
後半26分、佐藤和弘が正面からミドルシュート。勢いのある弾丸シュートはクロスバーに当たって跳ね返る。惜しい!
試合終盤になり、両チーム警告が多くなってきた。後半26分ジュビロ永井に警告。後半27分サンフレッチェ板倉に警告。
- 後半終了まで
- 太陽が西に傾き、スタジアムがだんだん涼しくなってきた。風は相変わらず強い。
後半31分、原田開→押谷→原田開→鈴木翔悟→原田開と見事なパスワークを見せるが、少しやりすぎて広島DFに奪われる。
後半33分、中央に走りこんだ原田開が思い切ってシュート!広島GK原が触ってCKに逃げる。このCKは誰の頭にも合わずに、逆サイドのゴールラインを割る。
後半終盤になって、ひとり少ない広島が積極的に攻撃を仕掛け、前に出ているが、GK赤堀と守備陣が落ち着いて対処している。
後半37分ジュビロCKのチャンス。押谷のボレーシュートはゴールの上へ外れる。
残り5分となった。一人少ない相手をなかなか崩せないジュビロ。なんとか延長前に勝ち越し点を奪いたい。
後半42分、山本康裕が一瞬の隙をついて、目の覚めるようなミドルシュート!これが決まり、ジュビロ勝ち越し!ピッチに倒れる山本康裕の周りに全員が集まる!山本康裕、この大事な試合でハットトリック!
後半終盤、立て続けに選手交代。ここは確実に逃げ切りたい。ジュビロは交代カードをすべて使って、時間を使う。ロスタイムは4分。
ロスタイム、サンフレッチェの攻撃。ふわりと上がったボールはオフサイドかと思われたが、オフサイドの判定はなく、また相手のハンドにも見えたため、一瞬プレーが止まってしまう。しかし笛はなく、広島・宮原が最後はGKを交わしてシュート。これがゴールの中に転がってしまい、ロスタイムに3-3の同点に追いつかれてしまった。スタンドまでいって喜ぶサンフレッチェの選手たち。ピッチに座り込むジュビロの選手たち。信じられない展開に、どよめくスタンド。プレー再開された直後に、後半終了のホイッスル。試合は延長に持ち込まれた。ジュビロ、最後の最後で痛いミス。
- 延長前半(10分間)
- 後半最後のプレーでけがをしてしまった永井。ジュビロは交代枠をすべて使い切ってしまったため、交代もできない。激しくは動けない永井は、センターフォワードの位置に入る。押谷と永井の急造2トップ。
延長前半2分、押谷がボールを受けながらファーに向かって斜めに走りドリブル→シュート。惜しくも枠を外れる。この展開、このメンバーになると、頼れるのはもう押谷しかいない。押谷に対するスタンドの歓声もひときわ大きくなる。
延長前半4分、山本康裕からパスを受けた加藤潤がミドルシュートを放つも、枠を外れる。
延長前半5分、加藤潤が再びミドルシュート。これも枠を外れる。チーム全体のシュートの意識が高まっている。
両チーム、決定的なチャンスを作れず、延長前半終了。サイドチェンジをして、試合はすぐに延長後半に入る。
- 延長後半(10分)
- 10人でプレーするジュビロに対し、数的有利を生かしきれないジュビロ。延長に入り、ボールポゼッションは圧倒的にジュビロが高いが、なかなか相手を崩せない。
延長後半4分、ジュビロゴール正面でFKのチャンス。キッカーは山本康裕。ストレッチで足を伸ばしてから、助走に入る。広島は全員で壁を作る。ゴーーーーーール!山本康裕、今日4点目となる素晴らしいゴールが直接フリーキックで決まり、ジュビロ勝ち越し!
もう失点は許さない。全員が集中してプレーしているのが分かる。両チーム疲労で足が動かない中で、なんとかしようという必死のプレー。足がつりながらも、必死でボールを追いかける。
延長後半7分、押谷のゴールが相手に当たりCKに変わるが、これはチャンスにならず。
延長後半9分、広島がGK赤堀をかわしてシュートするが、これはゴールマウスに入っていたディフェンダーがクリア。後半最後の同点劇が頭をよぎる。
延長後半ロスタイム。広島がゴール正面でのFKのチャンス。ジュビロDFの作った壁に当たってこぼれたところで、試合終了のホイッスル!
ジュビロ苦しみながらも、決勝進出決定!
- 試合後
- ジュビロサポーターからも、110分のまさに死闘を繰り広げたサンフレッチェイレブンにエールと温かい拍手が贈られた。
ジュビロの選手全員でゴール裏のサポーターにあいさつにいくと、ゴール裏・メインスタンド両方のサポーターから大きな歓声が沸き、「あと一つ!」コールがおこる。
試合後、第3位の表彰式が行われ、試合直後のジュビロイレブンもピッチサイドに並び、サンフレッチェイレブンに拍手を贈った。
この後、もう一つの準決勝「ジェフ千葉」vs 「ガンバ大阪」が行われる。この試合の勝者と、あさって8月5日(日)18時キックオフの決勝戦で、ここ三ツ沢競技場で対戦することになる。
選手、監督コメント
- ジュビロ磐田 吉田光範 監督
- 今日の試合は、広島の3トップ気味の攻めと、トップ下の選手の能力が高かったのでそこでの守備、DFとボランチがいかにコンパクトにできるか、そのあたりがポイントだと思っていた。しかし立ち上がりは、さすがに広島ですね。向こうの力が非常にあって、少しバタバタしてしまった。でも後半は少しずつ修正できて、バランスが良くなったと思う。
決勝は、とにかく思い切ってやってほしい。この大会では、自分で判断してプレーするということをテーマにおいている。自分の判断のもとにサッカーをやって、楽しんでくれればいい。
- 山本 康裕 選手
- 1試合4得点は初めてです。できれば決勝にとっておきたかったけど(笑)、その決勝に行くための4点でした。見ている人すべてが、後半ロスタイムにもう勝てると思っていたと思うし、自分達にもそういう気持ちがあったかもしれないけど、あそこで入れられてから気持ちを切り替えて、全員で勝った試合だと思います。相手が広島なので1,2点は覚悟していました。それをひっくり返して勝てたということが、この大会を通じての成長だと思います。ロスタイムに追いつかれて気持ちが落ちた部分もあったけど、相手も一人少ないし自分たちのペースでやれていたので、自分が気持ちを盛り上げて、チームを前に送り出すことができたと思います。
Q.決勝に向けて一言。
A.もう優勝しかない。チーム一丸となってやるだけです。