2005 J1第30節
試合日時:2005年11月12日(土) 16時04分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分
- フクダ電子アリーナ
- 17080人
- 16.4℃/27%
- 晴/弱風
- 全面良芝 乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 石崎 忠利
- 扇谷 健司
- 鍛冶 勉/石川 恭司
- 五十川 和也
- 田中 基晴
- AWAY
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
前半15分[警告] | 茶野 隆行 | |
阿部 勇樹 | 前半25分[得点] | |
ストヤノフ | 前半31分[警告] | |
佐藤 勇人 | 前半34分[得点] | |
前半36分[警告] | 西 紀寛 | |
前半39分[警告] | 鈴木 秀人 | |
ハーフタイム[交代] | 前田 遼一(in) ← 中山 雅史(out) | |
ハーフタイム[交代] | 金 珍圭 (in) ← 鈴木 秀人(out) | |
後半10分[警告] | 成岡 翔 | |
後半16分[得点] | 前田 遼一 | |
後半21分[警告] | 前田 遼一 | |
山岸 智(out) → 工藤 浩平(in) | 後半23分[交代] | |
後半27分[得点] | 太田 吉彰 | |
後半28分[交代] | カレン ロバート(in) ← 太田 吉彰(out) | |
ハース(out) → 林 丈統(in) | 後半32分[交代] | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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オシム | 監 督 | 山本 昌邦 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- みどころ
- 第30節アウェイのフクダ電子アリーナにて16時キックオフのジェフユナイテッド市原・千葉戦。このスタジアムに到着する選手たちは初めて使用することもあり控え室や芝など、スタジアムのあらゆる場所を珍しそうに見ていた。球技専用ということもあり臨場感あるグラウンド。日ごろヤマハスタジアムでやっているジュビロにとっては観客との近さは気にならないが新しい場所とあり感覚に慣れるまでウォーミングアップから集中力が高まりそうだ。ピッチコンディションは良好、天候も青空が広がり気持ちが良い。肌寒い気温にサポーターの皆さんはコートを着る人も目立つが選手たちにとってはまだ動きやすい範囲内だろう。スタメンはGK川口能活にDF茶野・田中・鈴木と今日は金を外してきた。MFは名波と服部のボランチに右太田と左村井、トップ下に成岡と先週行われた天皇杯初戦の布陣と同じ中盤。FWには中山と西が入る。立ち上がりから優位にゲームを運べるよう前から運動量豊富なふたりが揃った。注目はベンチにいる前田遼一。ついに股関節の怪我から復帰しJの舞台に戻ってきた。練習試合でも2試合連続得点を調子を戻している。更にみどころなのは千葉県出身の選手たち。茶野・村井・西・カレン。彼らがどこまでこの地で自分をアピールできるか!?どんな活躍をしてくれるか!?両チームサポーターが期待している。ヤマザキナビスコ杯優勝で勢いにのる千葉だが、水曜日にも天皇杯4回戦で延長戦までいっているだけに疲労度はあるはず。運動量とボールを動かすサッカーで勝ち点3を奪いたい!
- 前半15分まで
- ジュビロ磐田ボールでキックオフ。ジェフは羽生と斉藤が出場していない。坂本をボランチに佐藤をトップ下に、そして水野が右サイド、左に山岸が入った。
3分、村井が左サイドを駆け上がり、DFストヤノフと交錯、足を痛めタンカで外に出る。村井にはジェフサポーターから大きなブーイングが出される。
4分、今度は村井に対してファール。両チームサポーターから村井に対して盛り上がる。そのFK名波が左サイドから蹴り、中央で鈴木と成岡が飛ぶ。シュートが打てずボールが流れてしまう。
7分、ジェフが右サイドから崩してくるが、茶野と田中でオフサイドを取る。今日のジェフはあまり縦に来ない。後ろから細かくパスを回してくるシーンが多く見られる。村井と茶野のジュビロ左サイドが落ち着きを取り戻す。やはりココが今日のキーになりそうだ。
11分、ジェフの中盤で数多くのパスを回して来る。左の山岸からセンタリングを上げられるが、太田そして中で田中・鈴木・茶野がしっかりマークする。
14分、村井と茶野がボールを持つたびに大ブーイングが起こる。
15分、西が成岡とのコンビネーションで右サイドを崩す。茶野が厳しくマークに行き、ファールを取られ、ボールの前に立つと主審からはイエローカード。激しいプレーが連続する。村井と茶野、西が今日の試合熱くなっている。
- 前半30分まで
- 16分FK、17分CKと連続してチャンスがやってくる。左サイドからFKは西が蹴り、中で成岡が飛び込む。CKは名波が蹴り、中山が入るがシュートは打てない。
19分、村井と水野がサイドで競り合う。センタリングを上げられる中で茶野がカット。
20分、相手CKから速攻!西が前線で起点を作り、右の太田へスルーパス。そのままゴールキーパーまでドリブル。角度のないところからシュートを打つが、ゴールマウスを捕らえることはできない。西が前線で動き周りスペースを作っている。中山が身体を張りボールを繋げる。成岡がサポートし、攻撃の起点を作る。名波・服部がバランスを見てプレスをかけ、茶野・鈴木が激しくマークに付く。村井・太田が両サイドを駆け上がりチャンスを作る。
26分、ジェフの左CK。ハースが蹴り、ニアの成岡の頭を越え、阿部がその裏に入り名波がカバーするが、ヘディングシュートがゴールネットに突き刺さってしまう。一瞬の隙を突かれた失点となった。【1-0】
28分、西がゴール前に飛び込むが、足に当たったボールはGK正面。
30分、中山が胸トラップからゴールへ向かうがカバーリングにカットされる。
- 前半45分まで
- 32分、西がペナルティーエリアギリギリ外でファールを受ける。ゴールから45度右の位置から直接FK。名波と西がボール横に立ち、壁が6枚立つ。蹴ったのは名波。壁を越えて軌道はゴールマウスへ。ゴールバースレスレ上を越えてしまった。
35分、ジェフの速攻からハースがドリブル。田中がカバーし、自分の間合いに嵌める。一度は奪ったかに見えたが、ボールはまだハースが持っていた。田中が倒れフリーになったハースから中へセンタリング。佐藤が入りこみ、そこに合わせられた。千葉に追加点を決められる。【2-0】
36分、激しくプレスに行った西へイエローカード。茶野・村井・服部・鈴木と激しいプレーが繋がる。
37分、鈴木が腰を痛め、ベンチへ治療へ来る。グラウンドへ戻るが、まだ違和感がありそうだ。その鈴木がプレスに行くと、またもイエローカード。カードにも気を付けたい時間帯。
41分、成岡から西へ浮き球のスルーパスが出る。ループシュートを狙うが、GKにキャッチされる。
43分、ジェフの左からのCK。腰を痛めている鈴木が競る。やはり鈴木の腰は痛そうだ。ベンチでは金がウォーミングアップを開始している。
ロスタイム1分。ラストプレー、鈴木がドリブルで上がり右アウトサイドで蹴った瞬間、腰を抑え倒れてしまう。後半は厳しそうだ。
- 後半15分まで
- 後半スタートから前田と金を投入。金は怪我の鈴木と、前田は中山と交代し、そのままのポジションに入った。
1分、右で名波が起点を作り、中央の成岡がボールを受けるとそのままシュートへ持って行く。
2分、前田がペナルティーエリア内で勝負する。ストヤノフに倒されるがノーファール。
3分、左から村井が独特のリズムでドリブル。センタリングに成岡が入るがGKへ。ファンブルしボールがこぼれるが、そこに詰めている人はいなかった。後半立ち上がりは磐田がペースを掴んでいるように見えるが、一発のパスで打開できる阿部からの展開が危険だ。
7分、千葉の左から山岸の突破、中で川口がキャッチするが気を付けたいプレー。
8分、左で村井が個人技で突破、GKが弾いたところに西が飛び込むがシュートが打てない。こぼれ球を太田・名波とシュートチャンスを狙うが、打ち切れない。
11分、成岡がペナルティエリア内でドリブル。体勢を崩しながら粘るがCKとなる。攻撃のリズムは良くなって来ている。ゴールへの意識が高まっていく。
12分、右からのCKを名波が蹴りニアで金が頭で流す。ボールがファーサイドへ飛ぶがゴールにならない。
- 後半30分まで
- 16分、左で村井がひとり交わすと前田の動きを見る。ニア前田が頭に合わせ、ゴールネットに突き刺した。前田の復帰弾が決まり、1点差となる。流れは磐田にある。ジェフのクロスボールから巻という展開が恐いが、リズムは磐田。【2-1】
19分、オーバーラップした金が右からセンタリングまで持って行く。中で前田と西がスタンバイしたが、ボールがずれてしまう。チャンスが多くなってきた。
20分、茶野が足を痛め倒れるとボールを一度外へ出し、ゲームを止める。この時間に両チームベンチから指示が飛ぶ。白熱するゲーム展開。
22分、前田がドリブルでペナルティ内で勝負!DFと接触し倒れるが、イエローカードが出たのは前田にだった。シュミレーションを取られチャンスを失う。
23分、千葉が選手を交代してくる。山岸に代え工藤を投入。
25分、磐田ベンチはカレンを準備。
27分、右サイドの太田から西へボールを入れる。ワントラップから逆サイドへ展開。村井が折り返し、そこに太田が入り込む。ゴールへ流し込み、ここで同点に追いついた。【2-2】
28分、カレンを投入。太田と代わりカレンはFWへ。西が右サイドへ動く。
30分、カレン・前田が前線から激しくボールを追いかける。前田の動き出し、カレンのスピードで更にリズムが良くなってきた。
- 後半45分まで
- 32分、千葉ベンチが動いてきた。ハースに代えて林を投入。
33分、その林へボールを入れてくるが、田中がしっかりカバー。
35分、前田が前線からボールを追い奪い取ると速攻へ、成岡へ繋いでカレンへ渡す。折り返しに成岡がシュートを打つが、DFの足にカットされてしまう。勢いは磐田。千葉は連戦疲れから運動量が落ちている。残り10分、プレッシャーをかけ追い込んでいく。
38分、茶野がボールを持つと、前田がDFの裏へ走り出す。左コーナーで起点を作りFKを得る。
39分、左コーナーから名波が蹴り、中の選手が入り込むが合わない。
40分、千葉のクロスボールに茶野と村井が競りに行く。足を痛めながらこの2人がジェフサポーターの目の前で倒れ、ブーイングを受ける。ジュビロサポーターからは「茶野」コール。
42分、左サイドで村井と名波がクロスしてセンタリングを上げる。ファーサイドで西が切り返しからシュートを打つ。ゴールニアサイドへ強烈な弾道だったが、GK立石がセーブ。速攻から林が粘ってくるが、服部がマーク。
ロスタイム2分。両チーム最後の力を振り絞りチャンスを作る。ラスト、千葉の工藤そして林がゴールへ突進。磐田もラスト、西と前田・村井でゴールを狙うが決まらず。試合終了。
白熱したおもしろい試合だったが勝ちたかった悔しさが溢れ出る。
選手、監督コメント
- 山本 昌邦監督
- 全体的には前半ちょっとした集中力の欠いたプレーで失点をしましたが、後半はよく折り返して追いついた。ジェフさんの前へのスピード、球際の強さも含めて前半はペースを握りきれなかった。後半は選手もよくファイトしてくれた。前半も全体的には中盤の作りなどはまずまずだったが、ボックス内の仕事の所でやられてしまったので、その辺はジェフさんの若さの勢いを感じました。
後半はそれも修正できましたし、勝ち越したかったというのが本音で、ハーフタイムの指示で15分までに1点とって、逆転まで持って行こうということでスタートしたのですが逆転できなかったのは残念です。しかし、村井もいいプレー見せてくれましたし、茶野も頑張ってくれたのでお互いのサポーターにとって、いいものを見せてあげることができたのではないかと思います。
試合内容は両チームとも激しさもあって、気持ちのいい、これぞプロの試合という戦いだったのではないかと思います。
西もいいプレーしてくれましたし、今シーズンだけではなく来シーズンに向けてこのムードを大事にしていきたいと思います。
- オシム監督
- 試合の後、正直苦い味がしました。そのような結果でした。結果的に引き分ける内容でした。正直うちの選手はあれ以上できませんでした。風船がいっぱいいっぱいにふくらんだ状態でした。今日のような2点リードした試合は経験のある選手がいれば、もう少しなんとかなるはずでしたけど、このような試合を追いつかれたのは今日が最初ではありませんので。それにしてもうちの選手は疲れているわりにはあれだけよく走ったと思います。
特にこのチームは体力が減っているときにプレーするのが難しいチームです。先ほども言いましたが、こういう試合は最初で最後ではありませんし、毎試合が何かしら教訓を得るものですから。
Q.工藤選手に交代した時は、押し込まれていて長いクリアボールを蹴っては拾われるという状況でしたが、どういう意図で交代したのか?
A.選手達はボールを奪ってなぜあのようにクリアばかりしていたのかというと、やはりボールを繋ぐ体力がなかったからです。一人がボールを持っていて、受ける人間がまた動かなければいけない。それができないので、ボールをクリアした方が安全だし、時間を稼げると思ってやっているわけですけど、実はそれが時間を稼げる方法ではありません。そこで工藤を投入して、工藤を通してまた反撃の糸口をつかもうとしたのですが、工藤がボールを持って少し状況は変わりましたが、周りの選手が工藤がボールを持ったときに同じように動けていなかったので、あまり反撃できていなかったという感じです。
客観的にみて、ジュビロは元チャンピオンチームですので、一時期この日本でも一番いいサッカーをしていたチームでしたし、うちよりももっと大きくてビジョンがあるクラブなので、そういうチームに負けたからと言って、恥ずかしがることはないと思ってます。正確に考えるならそう考えた方がいいのではないか。
ただ、見てもらえればわかりますけどジェフは特にベンチにディフェンスの選手はいませんでした。あそこで守りきろうという考えはありませんし、そういう選手もいませんでした。そういう意味では難しい状況でした。
ただ、いい結果でもあったと思います。負けていてもおかしくない試合でしたし。うちの一番いい選手が疲れでミスを犯していましたから。ということは、チーム自体が厳しい状態でした。
疲れというものの方が、うちのチームより強かったということです。
- 前田 遼一
- Q.ケガからの復帰で久しぶりの出場でしたが。
A.おもいっきりプレーして痛みもなかったので、そういう意味ではよかったです。
後半開始からの出場だったので試合に入り方の難しさはなかったです。
ポストプレーより、ラインを下げることを意識していました。そういう中で、くさびのパスを受ける時は受けようと思っていました。
ゴールシーンは村井さんと軽く目があって、何となくニアに出してくると感じたので、決められてよかったです。でも勝ちたかったですね。
- 服部 年宏
- 失点の仕方がセットプレーとカウンターという、非常に良くないパターンでしたけど、それでも自分たちのやりたいプレーができていたので、内容的には悪くなかったと思います。
最終的な結果は引き分けでしたけど、良いところも出て、後半は切り替えの速さが非常に良かったし、逆に課題も出たゲームでした。
- 川口 能活
- 前半も非常によかったんですけど、一瞬のスキに失点されてしまって、ただその後よく立て直して、前線からみんなアグレッシブにプレッシャーかけて戦えたし、その辺は評価して良い部分だと思います。ただやっぱり勝てる試合だったと思います。
とにかく戦い続けて前に進むしかないので、今日のようにアグレッシブにプレーすることがチームには求められていると思います。
- 成岡 翔
- 後半は相手の運動量も落ちてくると予測はしていたので、後半勝負だと思っていました。
でも前半に簡単に失点しすぎてしまって、セットプレーから簡単に決められたのがすごい痛かったです。
- 鈴木 秀人
- Q.ケガの具合は?
A.ちょっとプレーして、思ったより激痛が走って、ハーフタイムまではプレーしょうと思いました。
これからゆっくり治したいです。
- 村井 慎二
- あれだけサポーターの皆さんの声援があってすごい緊張したのと、僕個人をあれだけ見てもらえたのは、すごいよかったと思います。試合中は意識しないでやってましたけど、あれだけの雰囲気だったので、プレッシャーもすごい両チーム、ガチガチしてたし、いいゲームだったと思います。
Q.前後半でジュビロの攻めもだいぶ違いましたが、後半良くなったのは何が原因だと思いますか?
A.気持ちだと思います。
ハーフタイムで絶対に勝つんだという気持ちが出てたし、後半はパスを細かくしないで、失点せずに2点とれたし、そういう攻めができてよかったと思います。
試合の序盤にセットプレーで点をとられて、集中が足りなかったところは反省点だと思いますけど、ここ最近セットプレーでとられているので、修正していかなければいけないと思います。
Q.2点目のアシストのシーンは?
A.とにかくペナルティーエリア内に入っていこうと思っていたので、なんとか絡んでいけばどうにかなると思ったので、ヨシ(太田選手)が詰めていて良かったです。
- 茶野 隆行
- 前半の2失点は本当にいらない失点だったし、あとは後半15分以内に1点返せれば3点はとれると思ったし、後半相手の足が絶対とまると言っていたので、本当に後半みたいな試合を最初からできれば一番良かったです。あとは決定力ですけど。今日は、負けたくないという気持ちの方が強かったです。
- 太田 吉彰
- Q.得点シーンは?
A.あの場面しかあんまり絡んでいなかったので、しっかりと決められてよかったです。
今日は縦になかなか攻めさせてくれなかったので、中、中を意識して、名波さんにも「ワンツーから中に入るのを増やせば、いけるんじゃないか?」と言われたので、得点をとった時も中にパスを出して、自分で中に入っていったので、やろうとしていたことはできたと思います。
Q.後半、監督からはどんな指示がありましたか?
A.集中してやれと。チーム全体としては、失点が非常に悪い形で、あっさり決められたので、そういう部分をなくして、絶対勝てるから、前からどんどん行こうと言っていたので、そういう部分で、うまく変わったと思います。