2004 J1 2nd 第15節
試合日時:2004年11月28日(日) 13時00分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分
- 市原臨海競技場
- 12,734人
- 17.6℃ / 36%
- 晴 / 弱風
- 良芝 / 乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 細谷 一郎
- 岡田 正義
- 西村 典之 / 蒲澤 淳一
- 前島 和彦
- 田中 基春
- AWAY
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
櫛野 亮 | 前半39分[警告] | |
前半40分[得点] | グラウ | |
佐藤 勇人 | 前半41分[得点] | |
要田 勇一 | 後半5分[得点] | |
後半11分[警告] | 鈴木 秀人 | |
後半11分[交代] | 川口 信男(in) ← 前田 遼一(out) | |
後半15分[警告] | 福西 崇史 | |
後半20分[警告] | 名波 浩 | |
後半22分[交代] | 河村 崇大(in) ← 名波 浩(out) | |
斎藤 大輔 | 後半25分[警告] | |
要田 勇一(out) → 工藤 浩平(in) | 後半27分[交代] | |
後半28分[交代] | 菊地 直哉(in) ← 鈴木 秀人(out) | |
水野 晃樹(out) → 中島 浩司(in) | 後半43分[交代] | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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オシム | 監 督 | 山本 昌邦 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- みどころ
- 2004Jリーグも最終節までやってきた。今年のジュビロ磐田はスタートダッシュは良かったもののACL(アジアチャンピオンズリーグ)予選で敗れるとそこからチーム状況が低迷。監督も交代するなど結果が残せない年となった。11月からはヤマハ時代からジュビロ磐田を知り尽くす山本昌邦氏が指揮をとりチーム作りを底辺からやり直す。今日のJリーグもジュビロにとっては最終節という意識よりも大切な実戦トレーニングとして勝負に挑む。市原臨海競技場はこの時期にしては熱いほどの気温と快晴の穏やかな天候。ピッチコンディションも良好だ。メンバーを見るとちょっと変化がある。GKはジュビロユース育ちのU-18日本代表でもある松井謙弥。DFは田中・鈴木に久しぶりに山西。ボランチに服部が入り福西と組む。右に太田で左には西が2試合連続のスタメン。復活へ順調にチャレンジできている。トップ下に名波。FWが前田とグラウ。ベンチにも座らなかった藤田は疲労から休養となった。復帰が期待された中山もメンバーには入っていない。順調に底上げがされチーム力を上げてきている。ひとつひとつの積み重ねが未来へ向かう。内容も含め結果を合わせて2004年という年を締めくくりたい。
- 前半15分まで
- 市原ボールでキックオフ。服部・福西のところで厳しいチェックでボールを奪う。市原のFW巻の頭に合わせる市原の攻撃。2分市原の右サイドからのFK。中へ上がってくるボールにGK松井がしっかりキャッチ!初スタメンの緊張感を良い方向へ持って行きたい!3分左からのジュビロCK。名波が蹴りニアの福西へ合わせるがクリアーされる。5分巻へ縦にボールが入るところを鈴木がしっかりマーク。自由にさせない。7分左の村井からセンタリングが上がるの巻の頭に合う。しかしここは山西が競り頭に当てる。8分には前田がミドルシュートを放つ。ボールはゴール右スレスレを外れる。9分名波とのコンビネーションで太田のセンタリングこれでCKを奪う。名波が蹴るとグラウの頭へ。GKの前で触ったボールはゴールへ飛ぶがDFに弾かれる。11分にはバックパスを松井が大きく蹴りFWのグラウまで、はっきりしたプレーにチームメイトから「OK!」の合図。12分右の太田からのクロスボールにファーサイドでグラウがフリーでヘディングシュート!しかしゴール右に外れてしまう。14分巻へ田中が厳しいチェック。ここまではジュビロ磐田のパスがリズム良く繋がりペースを握る。
- 前半30分まで
- 18分市原の右サイドからのFK。ファーサイドに上げられるがシュートは打たせない。名波・服部・福西のポジションでしっかりボールを繋げる。22分太田→福西→名波からグラウへスルーパスが出るが繋がらない。23分右サイドで太田が仕掛け福西へ一度下げると逆サイドの山西がオーバーラップ。しかしパスがタイミング良く出ない。24分ジュビロの攻撃から名波から前田への縦パスをカットされるとそのまま速攻。右サイドの佐藤からセンタリングが上がる。中で要田がフリーになってしまうがシュートミス。危ない場面。マーキングの確認を徹底したい。28分名波と太田で前線からボールを追うと福西が奪い攻撃に繋げる。ほぼジュビロの攻撃でジェフ陣地でプレーする時間が続く。29分前田が左サイドで個人技を見せる。相手の股間を抜きシュートまで持っていくがGKにセーブされる。ここまでもペースはジュビロ。
- 前半45分まで
- 31分前田が起点を作り最後は西のミドルシュート!強烈だったがGK正面でゴールならず。33分左サイドから村井に鈴木&田中が交わされるが右足でのシュートでミスとなる。やはり気を付けたいポイントは左サイドの村井だ。35分福西が中盤でファールを誘うと素早いFKを西へ中央から右の太田へ展開される。中へ入った前田に繋がればフリーだったが通らない。36分ゴール右45度から市原の阿部がFK。直接も恐いがやわらかいボールを中央へ上げてきた。この人のプレスキックも要注意。38分福西が身体を張りながらドリブル前線への展開を広げる。39分またも市原の攻撃は速攻。左の阿部からのセンタリングは中で競り松井がキャッチ。40分西からのスルーパスでグラウがGKに倒されPKを奪う。キッカーはグラウ。ちょこんとタイミングを外した技ありシュートで先制点。しかしその直後だった。ロングスローから佐藤勇人のジャンピングボレーで同点にされてしまう。44分市原の右、坂本の個人技でゴールライン際を突破されてしまう。中で混戦になったボールは誰も触れず逆サイドへこのシーンも決定的だった。ボールポゼッションが磐田だが決定機は市原の方が多い。ロスタイム2分。ゴール正面30mでグラウがバックチャージを受けFK。名波と西がボール横に立つ。西が蹴ったが壁に当たりここで前半終了。
- 後半15分まで
- 交代なしで後半スタート。1分西が中央でボールを受け前田を走らせる。2分市原右サイドからFK。阿部が蹴るがそこから磐田の速攻。西からオーバーラップの福西へ出すが通らない。3分市原の右サイドを水野が上がりセンタリング。これは松井が防ぐ。5分ロングボールで前田が抜け出し突破しかしこれはハンドをとられる。直後そのFKをGK櫛野がロングボール水野が競り中で要田にシュートを打たれる。これを決められて追加点は市原。9分名波からのスルーパスで前田が斉藤と1対1。正面から衝突するがファールはなし。10分にもミリノビッチと前田がクラッシュ。前田の動きが激しくなってくる。ベンチでは川口が準備。代わるのは前田。川口が左に入り、西をFWへ上げる。FWの西そしてそのサポートに福西が入るパターンが増えてくる。13分市原は巻・水野の頭に合わせ要田のシュートという展開に持っていく。両チーム攻撃的になってきた。
- 後半30分まで
- 16分左サイドからのCK。市原のキッカーは阿部。精度の高いキックがゴール前に上がる。混戦からクリアするが危険なシーン。十分気を付けたい。19分左の川口の突破からFKを奪う。名波が蹴るが壁に当たりスローイン。サイドでの展開から佐藤勇人と名波がやり合い名波イエローカードが出る。ベンチでは河村が準備。22分名波に代え河村を投入。河村がボランチに入り福西をトップ下へ上げる。23分市原のクロスボールに松井が飛び出しパンチング。24分西→福西→服部→河村→太田と中盤で繋ぐ。25分左サイドで川口と山西のコンビネーションからセンタリング。中央で福西の頭に合いシュート!しかしゴール上を越えてしまう。前線のグラウ・西・福西の関係でどうにか得点を奪いたい。28分負傷でタンカで運び出された鈴木に代わり菊地が入る。左ストッパーにそのまま入り守備を整える。攻撃的布陣でのこり15分。なんとしてもゴールという形が欲しい。
- 後半45分まで
- 32分市原の左CK。阿部のキック。しかしキックミス。35分にも左から市原のCK。巻の頭に合わせられるシュートはゴール右へ。危ない場面。サイドからの高さに要注意。37分山西のロングボールに福西が胸でトラップ、相手の競りながら強さを見せるとそこから逆サイドの太田へ、クロスボールに西のジャンピングボレーが出るがミートしない。39分川口と坂本の競り合い。ファールを奪いFK。川口のセンタリングにグラウと福西が飛び込むがGKにセーブされる。菊地も上がり残り5分。41分西からのスルーパスに福西が抜け出すがオフサイド。42分ロングボールがGKの前に上がったところで太陽とかぶる。西日が入り福西の頭に合うがゴール右に外れる。山西が顔から流血し2度目のピッチ外へ治療を強制させられる。44分服部からのロングボールに福西が抜け出しフリーのグラウへパスを出すところでカットされる。CKになり西が蹴る、ファーサイドの田中に合うがゴール右へ。ロスタイム4分。ロングボールでサイドパワープレーにでる。最終ラインの菊地からFW福西へロングボールが上がり頭で競り勝つ。グラウの足に渡るがシュートでブロックされてしまう。グラウが最後、裏に飛び出すがオフサイドで試合終了。最終戦も敗戦となってしまった。2004年の悔しさは絶対に天皇杯へそして2005年へ繋げたい。課題が浮き彫りになった試合だった。
選手、監督コメント
- 山本 昌邦監督
- 新しいことに色々チャレンジしている課程の中で、それを90分間やれないということもあるんですけど、選手の状態は少しずつ良くなって、特にやれる時間とやれない時間というのが出てくるので、少し新しいことにチャレンジして、それが全部浸透しきれてないということで、そんな中で、選手の特徴をつかめてきているので、それを補強の方に活かすことも大事かなと思ってます。
パワープレーとロングスローからやられたんですけど、うちは高さに課題があるので、その辺は戦術的な部分と人の部分で両方で修正していかなければいけないのかなと思ってます。勝って天皇杯を迎えたかったんですけど、困難な道のりを乗り切っていくなかで、たくましくなっていければいいと思ってます。チームも自分自身も。
(藤田選手をベンチからはずしたが?)
藤田に関しては、1年間フルで代表とクラブで出ずっぱりというような状況もあって、疲労もあるんで、少し休ませた。天皇杯があるので、そこに向けて戻したいとは思います。
天皇杯に関しては、ノックアウトの大会なので、もう少し闘い方を考えていかなければいけない。2週間でしっかりやりたいと思います。
(代表とクラブの監督は違うか?)
違いはありますね。新しいことにチャレンジしていく中で、サッカーのスタイルも変わっていきますよね。そういう中で、できるできないことが見えてきてるので、少し高い位置でプレスをかけながらという狙いはあるんですけど、90分間コンディションの面も多少すごくいい状態ではないので、その辺もあげていかなければ行けないですけど、一年間の疲れもあって、新シーズンにしっかりと積み上げて行ければ、ある程度そういう時間も伸ばしていけると思います。
今日みたいに背後に放り込まれるような、折角組み立てていっても一気に放り込まれて前線とディフェンスラインが間延びするような状況になると、また違った能力が必要になるじゃないですか。この間のガンバ戦あたりは最初から主導権を圧倒的に握ってどう攻めるかというのをテストして、今回はまた違ったテストをしながらということなので。それでチャンスはあるんですけど、ペナルティーエリア内の所でなかなか大きなチャンスにならないですね。それはタレントの問題も多少あるかもしれないし、組み合わせの問題もあるかもしれないので、来期に向けて無い物ねだりしてもしょうがないので。
- オシム監督
- 今日も大変な試合でした。ジュビロは今、下位に低迷していて、そういう意味では来シーズンを見据えた意味の試合で、プレッシャーはなかったと思います。逆にうちは今日の試合に勝てば3位になれるというプレッシャーの中で、最初は確実なプレーができませんでした。運があった部分もありますし、なかった部分もありましたけど、うちはしっかりやって勝ちましたけど、うちの方が上だという訳ではありません。でも最後はうちが勝ちました。
(前節FC東京戦で牛乳パックの話をしましたが。。)
最初にあった牛乳よりも残りの方が少ないというのが現状です。シーズンを通せば。全体を分析した時に、もちろん他のチームだってミスを犯しますし、うちは勝つべき時に勝てないミスをする、そこの所を言っているんです。うちは相手が有利だというシチュエーションでは勝ち点を取ってきましたが、逆にうちが勝つだろうという試合で勝ち点を失ってきました。今日は、勝てば順位があがるという試合で唯一今日は結果が出た。
こういう中で、選手はミスを犯してしまうんです。もちろんうちのチームはいい物もあるんですけど、何かが欠けてるということです。色々欠けているものの種類はありますけど。この2ndステージで2位になったということは私自身も驚いています。実際この順位まで来たというのは何かがあるという証拠ですし、この順位に来たとしても自分たちをしっかり分析するべきだと思います。
(ジュビロという相手だから中盤でつながず、ロングボールで狙ったのか?)
ジュビロというのはみなさんも知っている通り、ボールを動かせるチームです。そういうチームと対戦する中で、うちのディフェンス3人はボールがしっかり繋げない選手ですし、フォワード2人もあまりボールを扱うのも得意ではありません。ジェフはすでに5人ボールを扱うことが苦手な選手がでていたということです。ジュビロの選手は8人、9人はボールをしっかり動かせるわけで、ボールを持った中で考えると、5対8や5対9人になってしまいます。同じようなプレーをしようと思ったらそれでは試合にならずに、自殺行為です。
そこで、うちは中盤5人がなかなかするどい選手がそろっているので、その5人で相手をおさえることを言いました。
うちは怪我でマルキーニョスやサンドロを欠いている訳で、巻も全力で戦っていますけど、それでも巻は巻なので、うちはこのような試合の運び方を選びました。
- 服部 年宏
- やっぱり(点を)取れるときに取りたい。でも、もっともっとそういう場面を作らなくてはいけないし。
今は山本さんが色々と試行錯誤しているとこだと思うんで、来年に向けては着々と進めると思うんで、結果はでなかったのは非常に残念ですけど、それでもそんなに下を向く必要もないと思うし、また頑張るしかない。
(前半エンドを変更したのは?)
後半の方がまぶしいと思ったから。後半の方がまぶしかったと思うよ。
(ロングスローからの失点は?)
あそこまで飛ぶとは思わなかったしね、正直。ちょっと驚きましたけど。警戒はしてたけど、巻にあわせてくると思ったから、あそこまで裏までくるとは思わなかった。
(芝に関しては?)
ひどいねグランドは。だからジェフも昔の方がもっといいサッカーをやってたイメージがあったけど、ああいうパワープレー系が多くなったのはちょっともったいないかなと思いますけど。
- 松井 謙弥
- ちょっと緊張はありましたけど、思ったよりできた。
(先発はいつ言われた?)
今朝です。びっくりというか、緊張しました。
(緊張が取れた時間は?)
最初にフリーキックがあって、クロスボール取れて緊張がだいぶ取れました。
(監督からの指示?)
いつも通りにやれ。
(試合が終わっての感想は?)
勝って終わりたかったですね。デビュー戦なので、そんなに甘くない。
(天皇杯、来シーズンに向けて?)
慣れてくればやれると思うので、もっともっとアピールして、先発で常にでれるようになりたいですね。
- 田中 誠
- 個人個人がまず一年を振り返って、やられている部分をもう一回見つめ直して、来年一からスタートするっていう気持ちで切り替えたい。
(前半は?)
やっているサッカー的には運動量も増えてるし、パスもつながってるし、人も動いているということで、理想とするサッカーができてるので、後は取られ方で押し込まれるとか一瞬の隙でピンチを招くというのがありますので、そこを上手く攻撃をしかけた時に、誰かがバランス良くサポートに行くとか、誰か残るとかそういうのをもっと徹底して、攻撃でバランスを崩した時でも取られてもすぐ次の人がいけるように、バランスをこれからどんどん保てるように、みんなでコミュニケーション取りながらやりたい。
(ロングスローをあわせてくるのは巻を警戒してた?)
巻なんですけど、思った以上に飛んで後ろにいったから。。俺とフク(福西)で(巻を)挟むって形はしてたんですけど、上を通り超していっちゃったから。
- 山西 尊裕
- 最後にやられた1本というのがあります。久しぶりにやったわりには良くやれてたかなと思います。でも、求められていたのは結果だったので、次の課題かなというのはありますけど、いい準備をして出番を待ちます。
結果的に1本のパスでやられたのは残念。冷静に色々みて、やれたことやれないことを見て、課題にして、天皇杯に向けて準備したい。
よく中盤でパスが繋がった方じゃないかなと思います。
ロングスローは自分としては巻に入ってくるというのは聞いていたので、それを頑張ってくれというふうに言われたけど、ああいう形でやられたので。。もう少し体あてたりして、相手に自由にさせないようにできたかなというのもあるので。