第83回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝
試合日時:2003年12月23日(火) 15時00分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分延長30分PK
- 岡山県陸上競技場桃太郎スタジアム
- 10,364人
- 17℃ / 33%
- 晴 / 弱風
- 全面良芝 / 乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 二村 昭雄
- 奥谷 彰男
- 名木 利幸、泉 弘紀
- 池田 直寛
- 山麿 耕平
- AWAY
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
林 健太郎 | 前半39分[警告] | |
前半39分[交代] | 成岡 翔(in) ← 川口 信男(out) | |
前半40分[得点] | 名波 浩 | |
前半44分[警告] | 佐藤 洋平 | |
後半9分[警告] | 服部 年宏 | |
富澤 清太郎(out) → 戸川 健太(in) | 後半20分[交代] | |
桜井 直人 | 後半21分[警告] | |
後半23分[警告] | 成岡 翔 | |
後半26分[得点] | グラウ | |
後半28分[交代] | 中山 雅史(in) ← 前田 遼一(out) | |
平野 孝(out) → 平本 一樹(in) | 後半30分[交代] | |
後半36分[交代] | 菊地 直哉(in) ← 河村 崇大(out) | |
後半44分[得点] | グラウ | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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アルディレス | 監 督 | 柳下 正明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- みどころ
- 準決勝vs東京ヴェルディ1969との会場、岡山県陸上競技場<桃太郎スタジアム>は改装工事をしたばかりとあり、きれいな設備が整っている。特に芝は現在最高の状態であるようだ。これはパスを繋ぐジュビロサッカーには有利なピッチとなる。さらに気温が暖かい。日が当たっている場所はコートが必要ないほどの暖かさ。選手の動きにも良い影響がありそうだ。去年の天皇杯はここ準々決勝で破れているだけにこの一戦を乗り越えるのがひとつの目標!今年のチーム雰囲気は例年とは違う。Jリーグでタイトルが取れなかった分、さらに柳下監督最後の大会となった分、各選手の気合いが違っている。元旦目指しこの試合も結果が必要だ。メンバーは先週の試合と同じ。調子が上がっているグラウ・前田・川口・河村・西が注目!ディフェンスラインとGK佐藤の連携も良くなり守備の面も心配ない。とにかく、結果。内容より結果が必要な試合だ。
- 前半15分まで
- ジュビロボールでキックオフ。1分細かいパス回しから河村が倒されファールをもらう。ゴール正面30m付近から山西が直接狙う。惜しくもゴール右ギリギリを外れる。スタンドから歓声が上がる。2分名波→西からセンタリング。ニアで前田が頭に合わせシュート!ゴール上を越えてしまうが良い展開。3分ヴェルディのCK、左から三浦が蹴り中央で混戦になる。飛び出したボールがゴールポストに当たる。危ない場面。両チーム中盤で細かいパスを回し合う。9分川口から中央の前田そして左の名波がフリーのところにパスを出そうとしたところで潰される。11分速攻から川口がドリブル。数的優位でペナルティーエリアに運ぶがラストパス、グラウの足に入りシュートできず。12分ヴェルディの速攻からエムボマに渡る、シュートまで行くがここは鈴木・河村がブロックに行きフリーにさせない。両チーム中盤を作る見ごたえのある試合になっている。
- 前半30分まで
- 17分西でドリブルからの仕掛けでCKを奪う。西が左から蹴りファーサイドに上げる。田中が競るがシュートは打てない。18分ジュビロ3バックの間をエムボマが突破!一歩抜け出すがここはGK佐藤が判断良い飛び出しでセーブ。21分服部が相手DFラインの押し上げをよく見てラストパス。グラウに通るがオフサイドとなってしまう。惜しいタイミング。24分右から川口が切り崩し、サポートした河村に下げる。そこからクロスボールが上がるがグラウ&前田が触れない。25分前田→服部からクロスボールが上がる。グラウの頭に合うがシュートは惜しくもゴール左に外れる。26分右の川口が中に切り返し、直接シュート!GK正面だったが積極的なプレー。27分大きく上がったボールがジュビロゴールの奥まで飛ぶ、そこにエムボマが入りダイレクトシュート。GK正面だったが危険なシーン。ヴェルディは桜井&エムボマに要注意!
- 前半45分まで
- 32分右の川口からファーサイドに流れたグラウにパスが通る。切り替えしシュートとパスを迷った瞬間、動きが止まる。バックパスを奪われ速攻を受ける。34分西が左サイドで切り返し速いクロスボールを上げる。グラウが飛び込むが触れない。35分ヴェルディのCKファーサイドで米山が打点の高いヘディングシュート!ボールはGK佐藤が抑えるが危ない場面。37分川口が接触プレーで膝を捻ってしまう。アクシデントから交代。成岡がそのまま入る。41分左の西から大きなセンタリングが入る。ファーサイドでグラウがヘディングで競り勝つとゴール前、名波が頭で飛び込む。GKと接触しながらのゴール!泥臭い、名波の貴重なゴールで先制。44分右の成岡からのクロスにグラウが飛び込むが触れない。ロスタイム、エムボマが突破したところを佐藤が飛び出しファールをしてしまう。しかしPKを佐藤が自ら防ぎ。前半終了。流れはジュビロにある。
- 後半15分まで
- 交代なしで後半キックオフ。1分河村がヘディングで競った際、腰から地面に叩きつけられる。タンカで運び出され治療を受ける。ベンチでは菊地がアップする。3分河村復帰。今日の試合、怪我には気をつけて欲しい。5分ヴェルディDFからロングボールでエムボマへ。後半も基点はエムボマだろう。6分、こぼれ球を西が思い切ってシュート!7分今度は成岡がロングシュート!しかしボールは大きくゴールを超える。10分ゴール右からヴェルディのFK。三浦が直接狙うがGK佐藤がキャッチ。落ち着いている。13分服部のスルーパス、前田が飛び出すがオフサイド。後半も名波を中心にジュビロの中盤が支配する。
- 後半30分まで
- 20分成岡が切り込みCKを奪う。右から名波が蹴り、グラウ・田中が競りに行くがシュートは打てない。22分成岡がチェックに行きイエローカードを受ける。すでに服部が累積になってしまったがカードにも注意してほしい。この時間、中盤での攻防が多くなってきている。流れは止まりだした両チーム。そろそろ動きが必要な時間帯。両ベンチの動きにも注目!26分中盤で名波→西と繋ぐとそこからアリークロス。そしてファーサイドグラウが頭で直接シュート!待望の2点目が入った。ジュビロベンチが動き出す、中山が柳下監督の指示を受け前田と交代。スタジアムから大歓声が沸き起こる。
- 後半45分まで
- 31分いきなり中山が飛び出す。左を駆け上がると中央グラウへセンタリング。やはり中山が入るとゲームが動く。ヴェルディの平本を投入し残り時間、勝負に来る。33分グラウが突破しGKの頭の上を越すループシュートを打つがボールはゴール上を越えてしまう。34分西から右に流れた中山にパスが出る。切り替えしセンタリングをグラウが飛び込むが決まらない。前線の動き出しが良くなってきた。36分ここで河村に代え菊地を投入。37分西と中山で粘って奪ったボールをグラウに繋ぐ、ラストパスを逆サイドの成岡まで送るが、崩しきれない。42分西がドリブルで駆け上がると中山とグラウが動き出す。速いラストパスを西から中山が受けるとそのままシュート!しかしハンド。ラスト、もう1点欲しい流れ。ロスタイムは3分。成岡からロングボールで逆に展開。西がドリブルシュートを打つとGKがボールをこぼす。そこに中山が詰め、ラストはグラウがGKを交わしシュート!そしてここで試合終了。準決勝進出を決めた。相手は清水エスパルス。なんとしても次を勝ち、元旦へ向かいたい!
選手、監督コメント
- 柳下 正明監督
- PKを含めてなんどか危ない場面を洋平はじめ、最終ライン、ボランチの連中が体をはって防いだことが前半いい形で点数が獲れた。
後半に入ってもヴェルディのサッカーを選手たちもわかっているし、見た目は危なかったのですが、最後ペナルティエリアに進入させることなく体をはって防いでいた。2点め3点めもこちらが狙ってたクロスからなど得点ができた。
非常に良かったと思う。3点とも狙い通りでトレーニングしてたものが良い形で出て得点できた。
良い形をつくって点数を獲っていきたいと思います。
(ジュビロはJリーグにあがってから天皇杯に勝ってないのですがこの大会におけるチーム全体のモチベーションは?)
94年からいい成績を確かに残してないです。その間も見ているのですが選手のトレーニングからの姿勢が違う。
今シーズンタイトルを獲っていないということが選手のモチベーションを上げていると。非常にリーグ戦と同じ状態でトレーニングもしているし、試合にものぞんでいる。非常にいい状態だと思います。
(次は清水とのゲームで、今日のような攻め方になりますか?)
相手のポジショニングによって多少ボールの配球は変わるが、基本的には両サイドを突破することによって中央のスペースを空けたいということは考えています。
(短期決戦の場合、何を一番注意して戦ってますか?)
ゲームだけ高いモチベーションでやろうとしても難しいところがある。
その前のトレーニングを集中してやらないと力がでない。次の試合までの間トレーニングを集中していい状態で望めればいいゲームができると思います。
- アルディレス監督
- 今年はここまでと言うことですよね。
すべての選手たちに感謝しつつ、彼らのことを誇りに思っています。
今日は戦う前から問題は山積みでした、何人もけが人がいましたし、出場するにしても100%じゃなかった。
ただ他のリーグ戦の時もそうだったのですが、全力をつくしてくれたという意味ではこれ以上のものを彼らに要求できません。
0-3と言う結果についてですけども、これは事実を反映していないものだとは思いますが、本当に我々のチャンスを作って勝利に近い戦いをしたと思うんです。前半はチャンスは我々の方が多く作り、よい試合ができたと思います。
カギとなるプレーというのがPK。やはりちょっとこれは冷水を浴びせられた気分でした。そして、後半に入って、彼ら(ジュビロ)のリードという形になり、我々が不利になった。そいうこともありましたがここで一年が終わりましたので全員休暇になります。
本当に振り返りますと、私が就任してから劇的な変化を遂げたと思います。その我々の変身を途中で止めてはならないと思います。
これから補強も必要になってきます。様々なことはあるがそういったことを片つけた上で来年は全力で戦っていきたいと思ってます。
- 名波 浩
- (ヘディングシュートは久しぶり?)ロドがいいボールを落としてくれたし、流し込むだけだったんで、形としてもよかったし、頭で決めたのは何年ぶり?6年ぶりぐらいかな?だと思うんだけどよかった。この大会はトーナメントということで、運もあると思うし、コンディションなり戦術の浸透度とか、年末にきて詰まってきている状況でやっているので、なかなか難しい大会なんですけど、今年に関して言えば監督ならびにスタッフ陣の交代ということで、選手もスタッフも一丸になっている所なのでなんとか後二つ、その前にあと一つ勝って1月1日に国立のピッチに立てるようにがんばります。
(次はダービーですが?)こういった大会のベスト4という状況で静岡ダービーをやれるということは、静岡県民にとっては喜ばしいことだと思うし、できれば静岡県内のピッチでやれればよかったんだろうけど、お互い知り尽くしているので、潰しあうゲームになると思うので先制点が非常に重要になると思う。監督ともさっき話したけど、その前の試合は65分ぐらいで交代させてくれたんで、今日はコンディションよくやれたと思うし、前半30分ぐらいまでは相手の早いボール回しと、人の動きなどに後手後手になって悩まされたけど、後半は修正して完璧だったと思います。
(エスパルス戦もあたまからいく?)もちろんもちろん。あと二つは。前にも言ったけどヤンツーさん(監督)が明日出ろと言ったらやるつもりだし。
(ゴール前に入って自分の身を削らなければいけない?)セカンドステージは回数を増やしたわりには得点という数字には表れなかったので、まぁああいう所は俊哉のようなセンスはないから何度も何度も行くしかないんで。
- 田中 誠
- (エムボマは嫌でしたか?)
リーチ長いし、ワンチャンスで決める選手なので、嫌な選手でしたね。
(前半のパス回しはどうでした?)
後手後手でしたね。向こうは中盤で上手くまわして、スルーパスとかチャンスを上手く作られたので、この流れを変えようと焦らずやったことがいい結果に繋がったと思います。
PKをとられてそれを止めてくれたというのも運があったと思います。
(佐藤選手もあのPKで追いつかれたら流れ変わっちゃうな。と言っていたようですが)
止めてくれたので、すごく大きかったです。
(後半は自分たちのペースでやれていたのでは?)
相手のマークも見えていたので集中できたと思う。新潟戦同様いいモチベーションで戦えてます。
(次の相手清水エスパルスはやりやすいと思いますか?)
リーグ戦でも勝ってるが、一発勝負なので油断せず自分たちのリズムで強い気持ちをもってやるしかないと思っています。
- 佐藤 洋平
- (PK止めた前の瞬間を振り返って?)
遅れて行ったので、相手の方からぶつかってきたのでうまくやられたなと思った。ロスタイムでここで点数とられると、流れが変わると思って自分のリズムで集中してやりました。
(今日は大活躍でしたね)
もっと安定した力をみせていきたいと思います。
(次は清水エスパルス戦ですが?)
特に意識はしていません。決勝までいって優勝したいです。
- 西 紀寛
- 向こうがいいとかじゃなくて、うちが悪くてみんなの連携自体が悪くてみんなとの距離が遠かった。エムボマに引っ張られてるっていうイメージもあったけど、まぁそれでもとりあえずなんとか頑張って回ってたんで、名波さんが1点取ってくれて楽になりましたよ個人的に。前半はよくなかったと思うんです。よくないなりに、点をとられないということは、まだのれているんだなと思った。自分もよくなかったし、チームもそんなに。
(リーグ戦の悔しさがいきてる?)そうじゃないですかね?(天皇杯は去年に比べて?)去年とかもちゃんとやってますよ!そんなぁ~。ちゃんとやってますよ。ちゃんと負けたって感じで。
- 成岡 翔
- (積極的にシュート打ってましたが思い切っていこうと思っていたのですか?)
試合も激しくなっているところだったので、絶対裏にスペースができると思っていたのでそういうときは積極的に。
(守備の意識が高かったというのはあったのですか?)
今日の試合に関しては右サイドがやられていたので、しっかり守っていい守備からいい攻撃にしたいなと思っています。
- 中山 雅史
- 終盤は相手も攻めにきてましたから、結果的にもカウンターという形になりそれがうまくはまった感じでしたけども、その中でもそれを生かしきれてないところがあったと思うし、そこを生かしきることによってもっとしかりとした戦いができたのでは?と自分も反省しています。
チャンスメイクはまずますかもしれないがボールを受ける、繋ぐという動きをもっと安定していければいいなと思います。
(唯一とってないタイトル(天皇杯)に特別な思いは?)
目の前にあるタイトルに挑んでるだけです。
次の戦いにしっかり調整していければいいと思っています。
- 服部 年宏
- (若干、エムボマの体調がそれほどよくなさそうだったのでは?)
1対1になるべくしないように1対2または1対3の状況を作るイメージだったのでそれは集中力が最後までもったので、良かったと思います。チェックも前に抜かせると怖いので非常にいいチェックができたと思います。3点をとれたというのはチームにとっても自信となるし形も良かったと思います。