2002 J1 1st 第7節
試合日時:2002年04月20日(土) 15時05分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分(延長30分)
- ジュビロ磐田スタジアム
- 16,765人
- 17.6℃ / 55%
- 曇り/ 無風
- 全面良芝 / 水含み
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 村松 幸雄
- 太田 潔
- 牧野 明久、中原 美智雄
- 野田 祐樹
- 花澤 秀登
- HOME
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
前半2分[得点] | ウィル | |
グラウ | 前半10分[警告] | |
前半26分[警告] | ドゥトラ | |
服部 年宏 | 後半1分[得点] | |
後半3分[警告] | 奥 大介 | |
服部 年宏 | 後半4分[警告] | |
後半10分[得点] | 中澤 佑二 | |
大岩 剛 | 後半13分[警告] | |
後半17分[警告] | 清水 範久 | |
後半25分[警告] | 波戸 康広 | |
西 紀寛(out) → 川口 信男(in) | 後半31分[交代] | |
後半33分[警告] | ナザ | |
グラウ(out) → 前田 遼一(in) | 後半34分[交代] | |
後半42分[得点] | ウィル | |
後半43分[交代] | 久永 辰徳(in) ← ウィル(out) | |
前田 遼一 | 後半44分[警告] | |
後半44分[交代] | 坂田 大輔(in) ← 清水 範久(out) | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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鈴木 政一 | 監 督 | ラザロニ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- 試合前の状況
- ワールドカップによる中断前の最後の試合となる第7節。ここまで6戦全勝で首位を走るジュビロがホームに迎えるのが、同じく無敗(5勝1分)で2位の横浜Fマリノス。ファーストステージ前半の天王山となる注目のゲームだ。そのためチケットも早くに完売となり、スタンドは超満員。アウェー側にもFマリノスのサポーターが数多く詰め掛け、早くから激しい応援合戦で盛り上がっている。天候は薄曇りで、すでに照明に灯が入っており、風があって気温もやや肌寒さを感じる程度。しかし、選手たちにとっては動きやすいコンディションで、観客もキックオフとともに大いにヒートアップするはずだ。
- みどころ
- ジュビロは完勝した前節・鹿島戦とまったく同じスタメン。肺炎の高原はまだ復帰できないが、サブのメンバーも充実し、不安要素はほとんどない。もちろん、名波と服部のコンディションも、また一段階上がっているはずだ。そこに絶好調の藤田や福西、西が絡む中盤は、文句なしのJリーグNo.1。鈴木、田中、大岩の鉄壁のDFラインも日本一。中山とグラウの2トップも上り調子、と言うことなし。あとは、鹿島戦のように決めるべきところを決めれば、自ずと結果は出てくるはずだ。対するFマリノスも、去年までジュビロにいた奥と清水などの移籍組が機能し始め、中村俊輔も好調で、全体的に上り調子。それでもジュビロの守備力があれば、流れからの失点は最小限に止められるはずだが、やはり恐いのはセットプレーだ。とくに中村は、今年すでに直接FKを2本決めており、ペナルティエリア付近での不用意なファウルには十分に注意しなければならない。
- キックオフ
- 両チームのイレブンが気合の入った顔で入場し、15:05、Fマリノスのキックオフでついに試合開始。システムはどちらも3-5-2で、がっぷり四つ。ジュビロは、前節とまったく同じ布陣で、Fマリノスの中盤は、奥と上野のボランチに、アウトサイドは右に波戸、左にドゥトラ、そしてトップ下に中村という形。
- 【失点】
- 2分/ゴール正面、遠めからのFマリノスのFK→中村がフワリと浮かせたボールを縦に入れ、これをうまく受けたウィルがDFをかわしながらうまく反転して左足シュート→ジュビロ・ゴールの右上を揺らす。
- 15分まで
- ジュビロは思わぬ早い時間帯に警戒していたセットプレーから3試合ぶりの失点。しかし、選手たちに焦りはなく、落ち着いてパスを回して自分たちのリズムを作ろうとしている。7分/相手ペナルティエリア付近での波状攻撃→名波のキープから服部が上がって左からセンタリング→藤田が受けて右足でシュート→ゴール上に外れる。徐々にジュビロがボールをキープする時間が長くなってきたが、FマリノスのDFラインも自信を持って対応している。13分/ペナルティエリア前での中山のポストプレーからグラウが左にはたいて、藤田がダイレクトシュート→しかしGK正面。15分/西が右サイドで相手をかわして素早いクロス→中山が良いコースに入ったが、中澤に身体を入れられ、シュートは打てず。残念。ここまでチャンスの数ではジュビロが上回っており、ウィルのゴール以外はシュートを打たせていない。
- 30分まで
- Fマリノスの最終ラインが堅く、なかなかシュートチャンスが作れない展開。中盤ではジュビロが優位に立っているが、中村とウィルのキープ力が高く、そこを基点にボールをつながれる場面も目立つ。20分/ペナルティエリア左角付近で鈴木が中村に股を抜かれ、思わず倒してしまう→この後のFKは奥が蹴り、ファーサイドを狙うが、そのままゴールラインを割る。22分/ペナルティエリア前で中山が落としたボールからグラウが意表をついたループシュート→思い切り手を伸ばしたGK榎本に弾きだされるが、かなり惜しいシュート。28分/中山がうまく右に開いてボールを受け、チャンスかと思われたが、オフサイドの判定。ここまでは、最後の崩しの部分がうまく形にならず、ややイライラする展開。
- 45分まで
- 31分/左サイドを基点に攻撃で、素早く右に展開して西がセンタリング→グラウが中央に飛び込んだがわずかに合わず。残念。33分/ペナルティエリア前やや右からのFK→名波がフワリと出して、中にグラウが飛び込んだが、DFに阻まれる。35分/ペナルティエリア前でこぼれ球を拾った中村が右足でミドルシュート→ゴール左を襲ったが、ヴァン ズワムがキャッチ。ジュビロのプレスがあまり効かなくなり、Fマリノスがボールを回す場面も目立ってきた。ジュビロから移籍した奥が非常に効いており、要所を押さえた守備からFマリノスの攻撃の起点になっている。しかし、両者ともなかなかシュートまで至らない展開が続く。45分/福西が中央から上がってダイレクトパス→ペナルティエリア内でこぼれたボールを藤田が拾って倒されるが、笛はなし。その後もジュビロの波状攻撃が続いたが、シュートは打てず。そして、ロスタイム2分弱で前半終了の笛。天王山らしいレベルの高い攻防はあったが、ジュビロはサイドからの崩しが少なく、攻撃の形がもうひとつ。後半の立て直しに期待したい。
- 後半キックオフ
- ジュビロのキックオフで後半がスタート。両チームとも交代はなし。1分/大きな縦パスから中山が左サイドを抜け出し、ドリブルで相手をかわしてセンタリング→ファーに入ったグラウが頭で折り返し、藤田が飛び込むがシュートは打てず。しかし、ジュビロは立ち上がりから激しい攻めの姿勢を見せている。
- 【同点!】
- 1分/相手ペナルティエリア前で鋭い出足からボールを奪った服部が、そのまま自ら反転して左足でミドルシュート→糸を引くような強烈なシュートが右ポストに当たってゴールイン! 服部の素晴らしいシュートで、ジュビロがようやく同点に追いついた。
- ハーフタイムコメント
- 鈴木政一監督:ゲーム内容は悪くない。自分達のペースで戦え。守備では相手のカウンターのくさびに対してプレスをかけること。攻撃ではサイドからくずし、クロスボールのタイミングを早くすること。
ラザロニ監督:後半45分0-0の気持ちで戦ってこい。チームプレーを忘れずにお互いもっとサポートして盛り上げていけ。中盤のバランスを崩さず集中していけ。
- 54分まで
- 試合が振り出しに戻り、両者とも積極的な攻撃を見せている。9分/Fマリノスの右CK→中村が左足で良いボールを入れ、ニアの競り合いから逆サイドへ抜ける→逆サイドからもう一度CK→中村が蹴って、ウィルに頭で叩きつけられるが、ヴァン ズワムが至近距離から足でストップ。決定的な場面だったが、ヴァン ズワムのファインセーブでピンチを免れる。
- 【失点】
- 10分/その後の連続3回目のCK→中村が左から蹴り、ニアに飛び込んだ中澤に高い打点のヘッドで叩き込まれる。
- 70分まで
- 1-2となってからは、Fマリノスのペース。14分/右サイドのかなり遠い位置からの中村のFK→大きく曲がったボールが直接ゴールに向かい、ヴァン ズワムが下がって外にはじき出す。16分/ペナルティエリア前右からのFマリノスのFK→中村が入れたボールに松田が飛び込み、コースが変わってそのままゴールに入るが、その前にオフサイドでノーゴール。かなりヒヤリとした場面。18分/ジュビロの右からのFK→中央に大岩が飛び込みフリーでヘディングするが、相手の身体に当たる。残念! その直後、名波の左からのクロス→ファーで中山が頭で折り返すが、DFにクリアされる。20分/西の右からのクロス→ニアのグラウが膝でつないで、藤田が頭でプッシュ→しかしゴール左に外れる。惜しい! 21分/服部のロングボールに対して、中山がGKにぶつかりながら飛び込み、そのままゴールポストに激突して鼻血を出す。しかし、止血して無事に復帰。非常にめまぐるしい展開になっている。
- 80分まで
- 27分/ペナルティエリア前右で名波が倒され、良い位置でのFK→名波がゴール前に飛び込んだ福西に合わせたが、DFに跳ね返される。両チームとも疲れが出たか、バタバタした展開が少し落ち着き、こう着した展開になってきた。【交代】31分/西→川口。川口は、そのまま右サイドへ。33分/中央後方からのFK→名波が縦のボールを中山に合わせるが、わずかに高さが合わず、中山の頭を越える。【交代】34分/グラウ→前田。ジュビロが攻めているが、決定的なチャンスは作れていない。
- 86分まで
- 39分/カウンターから中山が右に開いて名波がパス→中山が右足でセンタリング→前田と福西が中に飛び込むが、それには合わず。39分/早いリスタートからペナルティエリア内で前田がボールを受け、DFをかわしてシュートを打とうとするが、厚い守りにつぶされる。
- 【失点】
- 42分/Fマリノスの左からのスローインから奥が大きなクロス→ウィルがファーに逃げながら頭で叩きつけ、決定的な3点目を決められてしまう。
- 試合終了
- 2点差をつけられたジュビロは最後の反撃に出るが、Fマリノスの守りの意識は高く、なかなかシュートまでいけない。川口のスピードもあまり生かされていない。ロスタイム4分の表示。【交代】Fマリノス48分/清水→坂田。最後はジュビロが縦のボールを入れて何とか活路を見出そうとするが、すべて跳ね返され、約4分半のロスタイムで主審の長い笛が鳴る。注目の首位決戦は、中盤でもジュビロと互角に戦い、得意のセットプレーから2点を奪ったFマリノスに軍配が上がった。これで順位が入れ替わり、Fマリノスが首位に立って、ファーストステージはワールドカップによる中断に入った。
選手、監督コメント
- 鈴木 政一監督
- 今日の試合で悔やまれるのは、レフリーのジャッジの部分。まずスタートでロドリゴが手を使ったことでファウルを取られ、その後でウィルが手を使ってプレーして得点を奪ったときに流してしまったことは、残念に思う。Fマリノスとは接戦になると思っていたので本当に残念だった。その後は、ビハインドを背負って、点を取るために仕掛けていったが、なかなか点が取れなかった。その部分がマリノスのDFラインの強さだと思う。今後はコンビネーションの精度を上げて、残りの試合で気持ちを切り替えてベストを尽くしたい。名波については、私が予想した以上にやれたと思うし、今後は試合をこなすごとにコンディションが上がってくると思う。
- ラザロニ
- 今日のゲームは非常にハードだった。ジュビロはJリーグ屈指の強豪チームであるため、チーム一丸となり、とにかくチームプレーを心掛けて、それを全員が意識したので良い結果が出たと思う。先取点を奪ったが、後半に入ってすぐ、服部選手の素晴らしいシュートが決まって同点とされて、一気にジュビロに試合の流れが傾くかと思われたが、中澤の2点目のゴールが、この試合のターニングポイントになった。あとは落ち着きを取り戻し、結果が出たと思う。選手たちはプライドを持ってくれたと思う。また、中村のパフォーマンスは本当に圧巻だった。
- 田中 誠
- 中盤でボールを支配されて動かされてしまった。セットプレーに注意していたが、中村俊輔から予想以上にいいボールが入ってきて、それを信頼して選手も飛びこんできているので、今日はそれにやられてしまった。
- ヴァンズワム
- 日本にきて2年になるが、自分としては初めてホームで負けた試合だったので、非常に残念だ。相手のマリノスにいい選手が多く、セットプレーには注意していたが、練習通りいかないのはしかたがない。今後もパニックになる必要はないし、ピッチ上でのコーチングやパスの精度を上げていきたい。
- 服部 年宏
- Jリーグの中断前なので気持ちよく勝って終わりたかったが、入れ込みすぎてパスミスが多くなってしまった。
- 藤田 俊哉
- マリノスはボール回しがうまかったし、つぶしも早かった。向こうがいいサッカーをしていて、こっちが自滅してしまった感じ。
- 中村 俊輔
- (足のケガは)大丈夫。大事な試合に勝てて良かった。試合はジュビロの右サイドが激しくきたのでやりにくかった。個人的には、昨年の2ndステージのジュビロ戦のほうが良かったと思うけど、仕事の役割を大さん(奥)と分けるようになって、自分の負担も減った。大さんの加入が大きかったと思う。でも、勝てて良かった。今日は区切りのゲームになると思うけど、これからコンディションを上げ、今後の試合に臨んでいきたい。