試合前の状況
2001ヤマザキナビスコカップがいよいよ開幕。今年はシードがつかなかったジュビロは、1回戦からの出場で、対戦相手は西の雄、セレッソ大阪。今夜ホームゲームを戦い、2週間後の18日(水)のアウェーゲーム(長居)の結果と合わせて勝者が決まるホーム&アウェー形式だ。今年初めてのナイトゲームとなったジュビロ磐田スタジアムは、昼間は好天に恵まれて気温も高まったが、日暮れとともに気温が下がってきた。やや肌寒さを感じるものの、さわやかな空気が流れており、選手たちにとっては動きやすいコンディションだ。6時半を過ぎて、スタンドに足を運ぶ仕事や学校帰りの観客も増え、スタジアムの雰囲気も徐々に盛り上がってきた。 |
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みどころ
ジュビロは、少しセキの多い中山を大事をとって休ませ、代わりに西が2トップの一角に入った。またインドネシアからの帰国後も高熱に悩まされていた鈴木が元気に復帰して、DFラインは、鈴木、田中、大岩が並ぶ形となり、服部が中盤に上がった。服部が左サイドとボランチの中間的なポジションに入る布陣は、第2節の広島戦でも好結果を出しており、楽しみな形である。そして、中山隊長は不在だが、高原、西のフレッシュなコンビも非常に息が合っており、何かやってくれそうな期待を抱かせる2トップと言える。対するセレッソは、森島、ノ、ユンといった重要な選手が不在で、戦力は落ちているはずだが、高さのある岡山(184cm)と、突破力のある注目の新人で大久保という組み合わせで警戒が必要だ。 |
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5分まで
定刻通りにキックオフ。ジュビロが立ち上がりからボールを支配している。2分/西がペナルティエリア前で粘り強いドリブルから反転してミドルシュート→ゴール右に外れる。FWに入った西がさっそく見せ場を作る。 |
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【失点】
6分/ロングボールをペナルティエリア前で競って、こぼれたところを素早い動きの大久保に拾われ、右足で押し込まれる。開始早々のわずかなスキをつかれた失点。 |
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15分まで
ミスをつかれて先制点を喫したジュビロだが、慌てることなくボールを回して立て直しを図る。しかし、パスミスからカウンター攻撃をくらう場面も目立ち、その中で先制点を決めて勢いがついた大久保が鋭いドリブルを見せている。 |
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30分まで
ここまでジュビロの中盤は、左に藤田、右に奥が張る形が多くなっているが、服部のタイミングの良いオーバーラップからもチャンスを作っている。24分/高原が後方の名波からのパスを受け、突破を図ったが、なかなか前を向けず→フォローした西が倒されるが、ファウルはなし。26分/高原がペナルティエリア前から自力で反転してシュート→バーの上を大きく越える。ジュビロはボールを支配しているが、攻撃が中央に片寄り、なかなか最終ラインを崩せない。 |
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45分まで
32分/ペナルティエリア前やや左からのFK→奥が直接狙うが、わずかにゴールポストの左に外れる。惜しい。鈴木監督の指示で、西が右サイドに張るようになり、高原の1トップのような形に。33分/名波のロングパスが裏に抜けた高原に通り、飛び出してきたGKの頭上を狙うが、枠に飛ばせず。37分/名波の右CK→GKが弾いたボールを藤田がつなぎ、名波が角度のないところからカーブをかけてゴールを狙う→バーの上に外れる。42分/名波の左からのセンタリング→奥がニアに飛び込んでコースを変えるが、サイドネット。残念。44分/ペナルティエリア前から右に流したボールを真中がシュート→GKヴァン ズワムが横っ飛びでキャッチ。セレッソの久々のシュートだが、ややヒヤリとした場面。短いロスタイムで主審の笛。ジュビロがリズムをつかみきれないまま前半が終了した。 |
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ハーフタイムコメント
鈴木 政一監督:チーム全体のバランスを整えよう。攻撃は、速いパス回しから積極的にシュートを打とう!
副島 博志監督:押し込まれたときにも、しっかりボールにはプレッシャーをかけていこう。粘り強く守っていこう。後半は、相手は攻めてくるだろうが、最後まで集中を切らさずにいこう。 |
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60分まで
ジュビロ・イレブンが気合を入れ直して、後半がキックオフ。1分/藤田が右サイド・ゴールライン際をドリブルで突破し、シュート→GKに防がれたが、こぼれたボールを西がフリーでシュート→ゴール左に外れる。初めての決定的なチャンスだったが、ゴール裏のサポーターからはため息。後半の頭から、藤田が完全にトップの位置に入り、めずらしい藤田、高原の2トップ。西は前半30分過ぎから右アウトサイド。9分/左からの名波のFK→福西がニアに飛び込むが、ヘッドをコントロールできず。12分/セレッソのGK河野が高原と接触して倒れたときに頭を打って退場→GKが藤原と交代。 |
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77分まで
【交代】17分/西→川口。川口はそのまま右サイドに。ジュビロは、ボールはキープするものの、相変わらず効果的な攻撃ができない状況。【交代】23分/藤田→ジヴコヴィッチ。ジヴコヴィッチは、左サイドの高い位置に。27分/名波の右CK→ニアに高原が飛び込むが、GKに阻止される。【交代】セレッソ29分/清水→鈴木。30分/川口が右サイドをスピードあふれるドリブルで突破しセンタリング→しかし精度を欠いてシュートできず。32分/服部が左サイドをオーバーラップして、ラインぎりぎりから折り返す→ジヴコヴィッチがダイレクトで狙うが、シュートミス。しかし、ジュビロの両サイドからの攻撃が鋭さを増してきた。 |
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【同点】
33分/川口が右サイドをドリブル突破してセンタリング→奥が頭でゴール右を狙い、そのボールに飛び込んだ高原が頭で押しこむ。待望の同点弾に、サポーターも歓喜! |
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【逆点】
35分/ジヴコヴィッチが左サイドからドリブルで中に切れ込み前方へスルーパス→これに右サイドから入ってきた高原が追いつき、冷静にGKの脇を抜いてゴールに流し込む。ついに逆転! |
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88分まで
逆転されて反撃に出るセレッソだが、ジュビロDF陣が落ち着いてこれを抑え、逆に川口、ジヴコヴィッチの両サイドからの攻撃からチャンスを作っている。 |
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【ふたたび同点】
44分/セレッソの右FK→ファーサイドから折り返されたボールがヴァン ズワムの頭を越え、処理をもたついたところを頭で押し込まれる。 |
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試合終了
ロスタイムは、同点にして勢いづいたセレッソがボールを支配。最後の力を振り絞ってジュビロ・ゴールに迫る。48分/後方からのロングパスで相手DF陣が処理をもたついたところを高原がシュート→ハットトリック! と思われたが、バーの上に外れる。惜しい!! ジュビロも負けじと反撃。ロスタイム6分で試合終了の笛。残り15分で大いに盛り上がったが、終了直前に不本意なゴールで追いつかれて引き分け。これで18日の第2戦の勝者が2回戦へ進むことになった。 |
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副島 博志監督
今日はゲームプラン通りに戦えた。後半は全体が下がりすぎ、自由にやらせすぎて逆転されてしまったが、最後は同点に追いつき、チームとしての力を示せたと思う。レフリーに関しては、一貫性がないので、改善してもらいたい。 |
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高原 直泰
今日は全体の動き出しがゆっくりしていて、むずかしい試合だった。みんな中で勝負しようとしすぎて、サイドが使えなかった。だけど、今日戦って相手がどうやってくるのかわかったので、次はきっちりと勝って、上に進みたい。 |
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