2001 J1 2nd 第8節
試合日時:2001年10月13日(土) 14時01分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分(延長30分)
- 静岡スタジアム エコパ
- 28,255人
- 24.6℃ / 47%
- 晴れ / 弱風
- 全面良芝 / 乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 千田 進
- リムキーチョン
- 柴田 正利、土本 泰
- 山口 博司
- 小林 春樹
- HOME
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
奥 大介 | 前半14分[警告] | |
西 紀寛(out) → 金沢 浄(in) | 後半8分[交代] | |
中山 雅史 | 後半13分[得点] | |
奥 大介(out) → 河村 崇大(in) | 後半18分[交代] | |
後半25分[交代] | 本山 雅志(in) ← 熊谷 浩二(out) | |
後半30分[交代] | 長谷川 祥之(in) ← 柳沢 敦(out) | |
藤田 俊哉 | 後半33分[得点] | |
後半34分[警告] | ビスマルク | |
後半38分[交代] | 本田 泰人(in) ← 中田 浩二(out) | |
前田 遼一(out) → 川口 信男(in) | 後半41分[交代] | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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鈴木 政一 | 監 督 | トニーニョ・セレーゾ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- 試合前の状況
- セカンドステージ折り返し点の天王山、全勝で首位を走る鹿島アントラーズと、それを勝ち点3差で追う2位ジュビロとの首位決戦がいよいよ始まる。天気はまさに絵に描いたような秋晴れで、日差しは強いが、スタンドの日陰になった部分には涼しい風が吹いており、素晴らしいサッカー観戦日和。選手たちにとっては、日差しの強さがやや気になるかもしれないが、空気は乾燥しており、水曜日の豪雨の中での試合(ナビスコカップ準決勝第2戦)に比べれば、天国のようだ。セカンドステージ優勝の行方を大きく左右する大一番に向けて、スタンドの雰囲気も徐々に盛り上がり、緊張感を増している。
- みどころ
- ジュビロのメンバーは、サブも含めて水曜日の試合とまったく同じ。名波は、今年中の復帰がむずかしくなったが、それでも負ける気がしないのが、今のジュビロのすごいところ。その理由は、何と言っても鉄壁のディフェンスにある。ナビスコカップも含めれば、現在4試合連続無失点。セカンドステージのここまでの7試合で見ても、完封が3試合と、1失点が4試合。2点を奪われたゲームはなく、平均失点が0.57点という驚異的な数字を誇っている。鹿島に対しても2試合連続完封しており、選手たちの守備に関する自信は絶対的なものがある。今日も、まずはその磐石の守備をベースにして「3試合連続で鹿島を無失点に抑えたい」(鈴木)という展開を狙っていき、勝負すべきところで勝負していくという戦い方になるだろう。藤田も「2点取れば負ける気はしない」と言う通り、まずは先制点を取り、相手が焦って挽回してくるところで追加点を奪うという展開を狙いたいところだ。対する鹿島は、鈴木隆行とアウグストが出場停止で、その代わりに平瀬と相馬がスタメン。またファビアーノが復帰して中田がボランチに上がっており、ベストに近いメンバーと言える。しかし、鹿島に対する自信を深めているジュビロの選手たちは、もはや必要以上の恐さを感じることはない。
- 15分まで
- ジュビロ・サポーターが人文字でスタンドに青と白のストライプを描く中、両チームの選手たちが、気合の入った表情で入場。スタンドはすでにかなりヒートアップしており、大一番にふさわしい緊張感の中、鹿島ボールでキックオフ。0分/ペナルティエリア付近まで上がった中田が、ゴール前へ浮き球のスルーパス→ヴァン ズワムが直接キャッチ。1分/左サイドを上がった奥が、右足のアウトにかけたセンタリング→ニアに中山が飛び込むが届かず、GKがキャッチ。互いに慎重さはあるが、中盤をコンパクトに保って、厳しいプレスを掛け合っている。3分/右サイドで西が相馬を抜いて、低いセンタリング→藤田と中山がわずかに届かず、DFに当たったボールがポストに当たって跳ね返る→惜しい! 中盤でのボールの奪い合いでは、今のところジュビロのほうがやや優位。5分/奥の左CK→互いにつぶし合ってファーサイドにボールが流れ、大岩が頭で押し込むが、ゴール右に外れる。惜しい! ジュビロが早くも決定的なチャンスを2つ作っている。その後、両チームの守備が安定し、互いになかなかチャンスを作れなくなってきた。14分/ペナルティエリア右前で名良橋を後ろからのスライディングで倒した奥にイエローカード。これで奥は次節出場停止に。しかし、その後のビスマルクのFKは、DF陣がしっかりと対応。まだ鹿島にシュートらしいシュートは1本も打たせていない。
- 30分まで
- 17分/右サイドからのビスマルクのパスをペナルティエリア内で受けた平瀬が反転して左足シュート→DFが身体を寄せて弱いキックになり、ヴァン ズワムがキャッチ。その後のヴァン ズワムの大きなパントキックから、中山が相手ゴール前で競り勝ち、強引なシュート→これも当たりが弱く、GKにキャッチされる。ジュビロは、ボールをキープする時間では上回っているが、クサビのボールをあまりキープできず、なかなか良い形の攻撃につながらない。前田の頑張りに期待したいところ。試合は、レベルの高い状態でこう着し、時間が過ぎるのが速く感じられる。
- 45分まで
- 34分/福西がペナルティエリア前に上がり、クサビのボールを受けて、追い越していく前田にスルーパス→前が開いたが、DFに足を出されてカットされる。残念。両チームを通じて久しぶりにチャンスの芽が出た場面。35分/名良橋が右サイドを上がり、深い位置からセンタリング→コースが甘く、ヴァン ズワムが直接キャッチ。徐々に試合が動き始め、ボールがゴールラインからゴールラインまで行き来するようになってきた。名良橋がかなり上がるようになり、奥のサイドがやや後ろに下げられている。40分/ペナルティエリア前でボールを受けた前田が、ドリブルで右に流れて自らシュート→GKにキャッチされるが、ようやく前田らしいプレーが出始めた。ここにきてやや鹿島ペースだが、DF陣の集中力は高く、大きなチャンスは作らせていない。44分/鹿島の左CK→ビスマルクが蹴るが中央でクリア→その後のカウンターで西がドリブルで上がり、左から長い距離を上がった田中にスルーパス→GKと1対1になり、ループシュートを打つが、曽ケ端に指先でコースを変えられ、ゴール右に外れる。惜しい!! 46分/左後方からの服部のFK→ファーサイドの中山が競り勝ってヘディングするが、ゴール上に外れる。そして約1分半のロスタイムで前半が終了。今のところ0-0だが、ジュビロ・ペースで試合が進んでおり、後半の先制点に期待したい。
- 13分まで
- ジュビロ・ボールで後半がキックオフ。両チームとも交代はなし。1分/ジュビロの右CK→服部が蹴り、ファーの大岩が高いヘッドで叩きつけるが、GKにがっちりキャッチされる。後半も立ち上がりから両チームの中盤でのプレッシャーが厳しいが、鹿島が前半よりは攻撃的な姿勢を見せている。また前半の終わりから、少しずつ名良橋の上がりが恐い存在になってきた。【交代】8分/西→金沢。おそらく名良橋対策で、金沢が左サイドに入り、奥が右に移動した。鈴木監督の素早い対応。10分/ゴール正面やや左、約25mのFK→奥が直接狙うが、バーを越え左上のネットに突き刺さる。13分/鹿島の右CK→ファーサイドに流れ、逆からの折り返しを中田がヘッドするが、GK正面→そして、このボールをヴァン ズワムが得意の大きなパントキック→
- 【先制点!】
- 13分/ヴァン ズワムからのロングパントからペナルティエリアの境界線付近で中山と曽ケ端が競り合い、ぶつかって曽ケ端がこぼしたボールを中山が素早く立ち上がって拾い、そのまま無人のゴールに流し込む! 鹿島イレブンがファウルではないかと主審に猛抗議するが判定は覆らず、ジュビロは中山隊長の闘志あふれるプレーで待望の先制点!
- 75分まで
- 15分/ジュビロの速攻で、右サイドを上がった奥がマイナスの折り返し→藤田に合わせるが、藤田が勢い余って空振り。残念。【交代】18分/奥→河村。疲れの見え始めた奥に代わって2試合連続で河村が右サイドに入った。ジュビロが先制した後は、鹿島が全体を押し上げて攻撃し、ジュビロがカウンターを狙うというこれまでと逆の展開。しかし、決定的なチャンスはまだ与えていない。【交代】鹿島25分/熊谷→本山。鹿島はボランチを1枚にして、さらに攻撃に出る。27分/左後方からのFK→服部がGKに向かうボールを蹴るが、飛び込む選手と呼吸が合わず、直接キャッチされる。残り15分となったが、今のところまだジュビロの選手たちは余裕を持って戦っている様子。
- 32分まで
- 【交代】31分/柳沢→長谷川。鹿島はパワープレーの体制か。好調の柳沢にほとんど仕事をさせなかったジュビロDF陣も見事。32分/中盤のボールカットから藤田が中央をドリブルで上がり、左足シュート→ややコースが甘く、GKにキャッチされる。
- 【2点目!】
- 33分/右サイドでうまく裏をとった中山が、深い位置から中に切れ込み、中をよく見て折り返し→ニアにうまく飛び込んだ藤田が見事に合わせ、ゴール右のネットに2点目を突き刺す。今度は文句のつけようがない完璧な形のゴール。シナリオ通りの追加点で、ジュビロが2点をリードした。
- 試合終了
- 36分/鹿島の左からのセンタリング→2列目から本山が飛び込むが、福西がよく戻ってクリア。まだまだ守りの集中力は落ちていない。37分/服部が自らのボール奪取で左サイドを上がり、センタリング→ファーの前田が頭で合わせるが、GKにキャッチされる。残念! 【交代】鹿島38分/小笠原→本田。40分/鹿島の右CKからこぼれたボールを秋田がボレーシュート→あぶない場面だったが、ゴール上に外れる。【交代】41分/前田→川口。ジュビロの選手たちの集中力は衰えることなく、カウンターのピンチも全員で戻ってしっかりと防いでいる。47分/ペナルティエリア前右からの鹿島のFK→一瞬のスキをつく素早いリスタートで、平瀬が至近距離から右足でシュートするが、バーの上に外れる。ここまででもっとも危ない場面。48分/カウンターで川口が左サイドをえぐり、中の中山へ→中山が後ろに戻したボールから金沢がダイレクト・シュートを打つが、ゴール上に外れる。そして、5分近いロスタイムの末、主審の長い笛。強い! 本当に強いジュビロが、首位の鹿島を完璧にねじ伏せて2-0の完勝! 鈴木の予告どおり、鹿島を3試合連続完封し、勝ち点では同点だが、得失点差で逆転して、セカンドステージ初の首位に立った。
選手、監督コメント
- 中山 雅史
- 今日は絶対勝つんだという気持ちで臨んだゲーム。前半は、うまく歯車が合ったと思った。ただ、体力的にきつい部分もあったけど、最後まで集中が切れることがなかったし、DFが本当によく耐えてくれた。(ゴールの場面は)ビデオで見たら、そんなにファウルっぽいとは思わなかった。ああいうゴールでも1点は1点だから、僕は何度でもトライしていきたい。2点目は、前田がよくDFを引っ張ってくれて、そういうことが大事だということを感じてくれたと思う。いい形のゴールだった。ただ、これからも続けて結果を残さなければ、今日勝った意味がなくなるので、もっともっとレベルを高めて挑んでいかなければいけない。
- ヴァン ズワム
- 1点目は少しラッキーな部分もあった。GKの立場で見れば、ファウルだった可能性もあるけど、中山はどんなボールに対しても突進していく選手なので、GKはもっとセーフティーなやり方で、ボールをキャッチすべきだった。そのへんはGKの判断ミスもあったと思う。(得点につながったロングキックは)今日は、風があったので、高いボールを蹴れば風に乗ると思ったし、相手のDFラインがフラットだったので、そこは狙い目だと考えて、大きく蹴っていった。だけど、われわれは勝ちに値するゲームができたと思う。ここで勝ち点3を取れたのは大きい。今日も0点で抑えられたのは、全員で守っていることが大きい。
- 服部 年宏
- 今日は全体的に良かった。続けて3試合やったので、相手の手の内もわかっていたし、3バックがすごく頑張ってくれたと思うし、中盤でも早いプレスが効いた。疲れているところでも、お互いに声をかけ合い、叱咤激励しながらやったので、最後まで集中力も切れなかった。集中さえできていれば、守りは安定しているんで大丈夫。ここで満足しないで、次に負けたら意味がないので、本当にここからだと思う。
- 福西 崇史
- 今日も、負けたくないゲームだったので気合が入った。ビスマルクと小笠原の出どころを抑えることができたので、2トップはあまり仕事をできなかったと思う。名良橋が恐い場面もあったけど、真ん中がしっかりしていたので問題なかった。今日は最後まで集中も切れず、「強い」サッカーができたと思う。
- 大岩 剛
- 今日も0点に抑えられて良かった。後ろのDFに関しては、コンビネーションも含めて、まったく問題ない。ただ、首位といっても、まだアントラーズに並んだだけなので、これからが大事。今日の結果はうれしいのはもちろんだけど、次の試合に向けて、もう頭を切り換えているし、最終的にいちばん上にいるということが大事だと思うので、そのつもりで気持ちを引き締めて頑張りたい。
- 鈴木 秀人
- (予告通りの3試合連続完封で)最高ですよ。向こうの2トップも代表クラスなので、ほとんど仕事させずにいいアピールができたと思う。後ろのコンビネーションも良かったし、ハットやフクも攻守の切り換えが早くて、いいポジションをとってボールの出どころを抑えてくれた。最後に少し危ない場面があったけど、集中力を切らさずにやりきれたと思う。
- 田中 誠
- 今日は勝たなければいけないゲームということで、みんな勝とうという気持ちが満々だった。天気が暑かったのと、ボールのころがりが遅かったので、試合が少しスローテンポになったけど、最後まで集中が切れることなく結果が出て良かった。とくに柳沢の1回引いてから裏へ流れる動きや、小笠原のパスやロングシュートに注意していて、そこは最後までよく抑えることができたと思う。鹿島を3試合連続で無失点に抑えて、勝つことができたのは自信になる。ただ、自信を持つのはいいことだけど、残りの試合で何が起こるかわからないので、集中して頑張っていきたい。(前半のシュートの場面は)自分の前に誰もいなかったので、上がっていったらいいパスが来てビックリした。ちゃんと狙って枠にも行っていたと思うんだけど、ちょっと運がなかった。今度はもっとシュートを練習しておきたい(笑)