天皇杯 3回戦
試合日時:2000年12月10日(日) 13時03分キックオフ
得点ボード
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- [試合時間]
- [スタジアム]
- [観 衆]
- [気温 / 湿度]
- [天候 / 風]
- [ピッチ状態]
- 90分(延長30分/PK戦)
- ジュビロ磐田スタジアム
- 7,553人
- 20.0℃/39%
- 曇/弱風
- 全面良/乾燥
- [コミッショナー]
- [主 審]
- [副 審]
- [第4の審判]
- [記 録]
- [HOME/AWAY]
- 臼井 郁夫
- 片山 義継
- 長谷 忠志・福岡 幹男
- 永田 亨
- 小林 春樹
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
中山 雅史 | 前半13分[得点] | |
川口 信男 | 前半35分[得点] | |
川口 信男 | 前半44分[得点] | |
福西 崇史(out) → 三浦 文丈(in) | ハーフタイム[交代] | |
川口 信男(out) → 前田 遼一(in) | ハーフタイム[交代] | |
ハーフタイム[交代] | 松下 隆(in) ← 板脇 一義(out) | |
藤田 俊哉 | 後半9分[得点] | |
ジヴコヴィッチ(out) → 山西 尊裕(in) | 後半11分[交代] | |
後半14分[交代] | 石黒 智久(in) ← 藤原 良太(out) | |
山西 尊裕 | 後半28分[得点] | |
メンバー表
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スタメン |
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控え選手 |
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鈴木 政一 | 監 督 | 横山 孝治 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中継レポート
- 試合前の状況
- ジュビロにとっては天皇杯の初戦となるゲーム。2000年を無冠で終わったジュビロは、21世紀最初のタイトルに向けて、全力で臨む大会となる。相手は、2回戦で横浜FCを破った愛知学院大。プロチームが相手ではないが、今年のホーム最終戦ということでスタンドの出足も良好。くもり空で少し肌寒い天候だが、選手たちがピッチで激しく動き回るには適したコンディションとなっている。
- みどころ
- ジュビロの鈴木監督は、大学チームが相手とはいえ、名波を休ませた以外はベストメンバーのスタメンを組み、まったく手を抜かない姿勢を見せた。もちろん、相手の愛学大も2年連続の天皇杯出場でプロチームを破って勢いに乗っており、恐いものなしで挑んでくるため、気を抜くわけにはいかない。ボランチは奥、福西として、アウトサイドは、右は西がスタメン復活、左はジヴコヴィッチが頭から入った。また、日本が準優勝したアジアユースで大活躍し、MVPを受賞した前田遼一がサブに入っており、試合展開によっては、その勇姿が見られるかもしれない。今日は「勝って当然」という意識で臨むことになるが、その中で選手たちがどれだけ高いモチベーションを見せるか、今後の戦いに向けて注目したい部分だ。もちろん、ジュビロらしいゴールラッシュにも期待したいゲームである。
- 12分まで
- 冬らしい色合いとなったピッチの上でキックオフ。立ち上がりからジュビロがボールを支配して攻勢に出る。1分/藤田の左CK→ニアで奥が頭で合わせるが、ゴール右に外れる。いきなり先制点のチャンスだったが、ゴールならず。気温はこの時期の平均よりは高いが、試合が始まってから、天気予報どおりポツポツと雨が降り始めた。6分/後方からのロングパスを中山が頭で落とし、川口がシュート→DFがスライディングで防ぐ。9分/中盤から藤田がドリブルで中央突破し、ペナルティエリア前から右足シュート→GKの好セーブに阻まれる。ジュビロがつねにボールを支配する展開だが、愛学大の個々の選手のマークがしっかりとしており、なかなか前線で自由にプレーできない。11分/愛学大の右サイドからクロスが入り、脇が頭で競り勝ってシュート→ヴァン ズワムががっちりキャッチするが、愛学大の初シュートに場内どよめく。
- 【先制点】
- 13分/速攻でジヴコヴィッチのアーリークロスを川口が頭で後ろにそらし、DFのマークをうまく外した中山が中央でワントラップしてプッシュ。きれいな先制ゴールを決める。
- 30分まで
- 中山のプロの力を見せたゴールでジュビロが先行したが、愛学大も、まだ守りの集中力は途切れていない。18分/やや右でボールを受けた川口が中に切れこんで左足シュート→GK正面。その直後、左の藤田から絶好のボールが入るが、ゴール前で川口が大きくふかしてしまう。惜しい! 20分/西が右サイドから強引にドリブルでペナルティエリア内に切れ込んでいって左足シュート→わずかにゴールポスト右に外れる。惜しい! 23分/愛学大の坂脇が思い切ったロングシュート→ゴール上に外れる。28分/右サイドからの西の攻撃を跳ね返されたところを、奥が強烈なロングシュート→GKに止められる。この時間帯は、ジュビロもやや攻めあぐねている。
- 35分まで
- 30分/奥がドリブルで右サイドを破り、クロスボール→中山がこれに合わせるが、DFが身体を入れて防ぐ。33分/川口がスピードあふれるドリブルで突破を図るが、DFも必死のスライディングで防ぐ。34分/ロングボールで中山が抜け出してシュートするが、GK正面。
- 【得点】
- 35分/縦のボールで中山が左サイドに抜け出し、中をよく見て折り返す→フリーで飛び込んだ川口がワントラップして冷静に押しこむ。
- 44分まで
- 2点目が入った後、愛学大に疲れが出たのか、中盤のマークがややルーズになってくる。ロスタイム/藤田の後方からのパスで川口が抜け出し、DFを振り切ってシュート→ペナルティエリア内だったが、バーの上に外してしまう。FWとしては決めなければいけない場面だったが、残念。
- 【3点目】&前半終了
- ジヴコヴィッチが左サイドを深くえぐってセンタリング→中央で川口が名誉挽回の見事なボレーシュートを決める。このゴールの直後、前半終了の笛が鳴り、ジュビロが3-0とリードして、後半へ折り返す。
- ハーフタイムのコメント/鈴木監督
- ボールなしのプレイヤーが、もっとタイミング良く動いていこう。相手のカウンター攻撃に注意して無失点でいこう。
- ハーフタイムのコメント/横山監督(愛知学院大)
- ミスを少なくしよう。集中力を持続しろ。
- 53分まで
- ジュビロは、福西→三浦、川口→前田と2人を代えて後半をスタート。期待の前田がいよいよ登場した。1分/その前田が倒されて右FK→ジヴコヴィッチから良いボールが入ったが、ファーに飛び込んだ田中にわずかに合わず→残念。5分/ペナルティエリア内でジヴコヴィッチが頑張ってシュート→GKの好セーブに防がれる。8分/前田がドリブルで中央に切れ込み、左足シュート→ゴール左に外れる。しかし、前田がボールを持つと、サポーターから期待に満ちた歓声が上がる。
- 【4点目】
- 9分/ジヴコヴィッチが左サイドをえぐってセンタリング→ファーで中山が頭で折り返し、これを受けた藤田が、心憎いほど冷静にDFをかわしてゴール左に決める。
- 72分まで
- 【交代】11分/ジヴコヴィッチが足を痛めて、山西と交代。13分/中山がDFと絡んで倒れ、足を痛めて退場するが、ピッチに戻る。足を痛めた中山(すでに3人代わっているので交代はできない)に10人になってもいいからピッチを出ろと指示するが、中山は大丈夫とプレーを続行している。しかし25分/やはり中山が大事をとって服部にキャプテンマークを渡してベンチに下がる。これでジュビロは10人になり、前田の1トップという形。27分/速攻から三浦→前田とわたって、前田が右からシュート→ニアポストを狙うが、GKに弾かれる。
- 【5点目】
- 左CKのこぼれ球から山西がミドルシュート→それほど強烈なキックではなかったが、コースが良く、ゴール右ポストぎりぎりに入る。
- 試合終了
- 31分/脇が前を向いて中央のDFのすき間をドリブルで狙うが、DFがスライディングでクリア。愛学大久しぶりのチャンス。35分/山西が左サイドを深くえぐりグラウンダーのセンタリング→飛び込んだ三浦が、チョンと合わせて技ありシュートを見せるが、GKにストップされる。37分/ペナルティエリア前で奥のパスを受けた前田が自ら反転して強烈な右足シュート→GKの好セーブに防がれる。惜しい! 39分/オフサイドぎりぎりで抜け出した三浦が右からセンタリング→ファーで前田が合わせるが、ジャストミートせず、GK正面。40分/愛学大、松下のスルーパスから石黒がペナルティエリア内に飛び込み、ダイレクトシュート→GK正面でヴァン ズワムが止めるが、ややヒヤリとした場面。44分/前田がいいドリブルでキープし、2列目から追い越した三浦にスルーパス→GKが前に出てシュートできず。その後、ロスタイム約2分で試合終了の長い笛。10人になってもゲームを支配しつづけたジュビロが、プロの力を見せて4回戦進出を決めた。
選手、監督コメント
- 愛知学院大:横山監督
- ミスが失点につながってしまった。失点が早すぎたし、ロスタイムの失点も痛かった。技術の差もあったが、フィジカルの差が大きく、競り合いのボールをほとんど取られた。ジュビロとの差を肌で感じたので、選手は大変勉強になった。これから帰って内容を分析して、もっと高いところを目指していきたい。
- 川口信男
- 2点取れたけど、あと3点は取れるチャンスがあったので、もっと決定力を高めることが課題。このままジュビロが何もタイトルを取れないというのは、選手自身も、サポーターも不満が残るシーズンとなるので、1戦1戦大事に戦ってぜひ天皇杯を取りたい。