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2022年3月2日 vs 湘南ベルマーレ

19:00 ヤマハ

インタビュー他

伊藤 彰

監督

──ハーフタイムコメント

・裏を狙うことを続けていこう

・ボールをつけてから動き続けよう

・球際激しく負けないようにしよう

──試合の総括

まずは勝てなくて、良いゲームはできたと思うのですが、残念だということと、ファン・サポーターの皆様に今シーズンまだ勝利を届けられていないこと、本当に申し訳なく思っています。平日のナイトゲームで、あの後押しがあった中で、勝ち切れなかったことが凄く残念です。ただ、若い選手たちの素晴らしい場面もありました。その中で、J1に帰ってきて、その強度、スピード、そういうところでミドルシュートを相手に1本決められてしまったと。そこをしっかり我々が抑えなければいけないということ、若い選手たちが球際の強さやスピードを体験できたことは素晴らしかったと思うので、それを次に繋げていきたいと思います。試合は、最初の15分、20分くらいは、相手の速さでしたり強さに戸惑う場面もあったのですが、途中から少しずつゲームコントロールしながら相手の嫌なところを突いて、自分たちがやりたいサッカーを少しずつ表現できてきたのかなと思っています。後半カウンターで危ないシーンも何本かありましたが、その対応もしっかりできていましたし、(古川)陽介が入って左サイドのところではもの凄く躍動感がありましたし、ゴール前でチャンスがあった中で、1本決めていればこの結果は変わってきたかもしれないなと思います。ただ、若手選手たちはプロサッカー選手としての第一歩を踏み出したと思うので、顔を上げてこれを次に繋げてくれたら良いと思っています。

──高卒ルーキーの古川選手と藤原選手の評価を改めて教えてください

時間的にもそこまで長い時間ではなかったですが、入ってすぐに良いプレーをしてくれましたし、陽介に関してはサイドのところで相手をいなしながら、得意のドリブルとキレで幾度となくチャンスを作ってくれました。最後のところでシュートやクロスの精度で決めきれなかったところもあると思いますが、これは慣れていけば通用すると思っているので、彼の力というのは今回証明できたのではないかなと思っています。(藤原)健介は中に入って、一番プレッシャーが激しい中盤でボールを捌きながら、タクトを振るわなければいけない中で、落ち着いてゲームコントロールができていました。何度か相手の強さやスピードのところでロストする場面もありましたが、そういうところで行かせてはいけないという気持ちの部分もしっかりと見せてくれたので、これから次に繋がる良い若手ルーキーの活躍だったなと思っています。

──チーム全体として、後半徐々に積極的なプレーや選択が増えていった印象ですが、その要因について

まず一つは、相手に対して何が有効的かというところが、前半はそこの選択を少しミスしていたのかなと思います。3バックのところで、チェンジサイドが有効だといったことや、相手の2トップを揺さぶりながら自分たちが入っていけば、あとはスピード感やコンビネーション、深く入れたりクロスというところまで持って行くことができたと思うのですが、そういうところで相手のプレッシャーを受けてしまったのかなと。それが前半20分くらいまで停滞した理由かなと思います。後半に入って、そこは修正しながら3バックのポジショニングと、例えばチェンジサイドをもう一つ多くする、もう一つ速くしようというような話をしたら、選手たちがすぐに行動に移してくれましたし、それが上手く攻撃に繋がっていたところもあったと思います。

──ボランチや2列目の選手の立ち位置を途中で変えた意図は?

少し細かくなるのですが、相手の右サイドのプレッシャーが激しかったと。そこに(清田)奈央弥を持っていったのですが、左利きなので相手のプレッシャーの遠いところで自分がプレーするのが少し難しかったかなという印象がありました。そこを右サイドの(黒川)淳史と奈央弥を入れ替えることによって、(大津)祐樹のポジショニングも変わってくると。祐樹を右サイドに持っていきながら、攻撃では中央に入ってくると。淳史を左に持ってきて、プレッシャーを回避するところで、立ち位置と、彼の外す能力もあるので、奈央弥が逆に右サイドに入ったときに、左足で相手をしっかりブロックしながら、左で奥を見ながら中央、中に向けて視野を確保できるというところが途中から良くなってきたのかなと思っています。

──湘南はリーグ戦に出ている選手も多く出場していました。そこの経験値を埋めていくために必要なことは?

一つは、例えばスピードや強さというのは、18歳の2人に1日2日で良くなれというのは難しいことです。でも、外す能力や「ここに立てば相手のプレッシャーをあと一歩速く回避できる」という頭の部分は、今回短い時間でも凄く勉強になったと思います。そういうところで、例えば相手をはがすために自分たちのプレースピードを速くすること、自分たちのイメージしているものをしっかりと次のゲームに繋げるということ、そしてそれを自信を持ってできるかどうか、そこにかかってくると思います。前半の20分間と後半残りの30分間では随分変わってきました。選手たちがそういうプレッシャーの中でどうプレーすれば良いかを、今日の90分の中でしっかりと積み上げてくれたのかなと思います。負けてしまったので、痛い代償かもしれませんし、公式戦で勝ち星を拾えていない状況で悔しいし苦しいですが、やっている選手たちはそれ以上に自分の力になる時間だったのかなと僕は感じているので、それをしっかり信じて、次に繋げていくことが重要です。これにスピード、頭の回転、相手のプレッシャーをどうかわすのか、どう無くすのかを含めて、次のリーグ戦、ルヴァンとチャンスがあるならばもう一つ積み上げていかなくてはいけないと思います。また次、彼らが成長した姿を見せることができたら凄く嬉しいですし、成長してくれると信じてやっていきたいです。

鹿沼 直生

鹿沼 直生

選手

──徐々に自分たちの流れにできたと思いますが、試合を振り返って

練習試合から今日のメンバーとやることが多かったのですが、その手応えは良い感じで入っていました。前半相手の強度に慣れるまで時間がかかってしまったという印象です。

──自分自身のプレーについて

個人的には前半ボールがずれたところだったり、セカンドボールの反応が1メートルちょっとのずれに足が出なかったりというのが結構あって、難しい部分もあったのですが、後半それに慣れてきたことと、前半相手のウイングバックから斜めに入ってくるボールを入れられ過ぎてしまったところがあったので、前半の試合中に修正できていればもっと早いうちに自分たちのペースを取り戻せたのかなと思います。

──高卒ルーキー2人も途中出場しましたが、刺激を受けたのでは?

自分たちが勝っていくためには、若手の突き上げが必要です。自分はもう若いとは思っていないので、もっとJ1の試合に絡まないといけないという危機感を持っています。2人に関しては、特徴を出して流れを変えてくれたと思っています。

──序盤は特に相手の圧を感じてプレーしていたと思いますが、強度はどうでしたか?

湘南さんの強度がJの中でも高いというのはイメージしてできていましたが、慣れるまでに少し時間がかかったなという印象です。

──この結果を次にどう繋げていきたいですか?

今日の経験を糧にというか、それをこの先に繋げていって、ルヴァンだけではなくて自分たちがもっと突き上げて、今のリーグ戦のスタメンで出ている選手たちに危機感を与えるくらいやっていかないといけないですし、そのためには結果を出さないといけないと思っています。

──ご自身のリーダーシップというところはどう感じていますか?

練習のときから近いポジションの選手に声をかけたり、経験のある選手たちにも自分が上手く橋渡しというか、やりたいことを伝えていく重要性があると思うので、今日も入りは悪かったですけど、ハーフタイムなどで上手く伝え合って修正はできたのかなと思います。

──攻撃面について

そこは自分の課題で、今の時代点を取れるボランチが間違いなく必要ですし、守備ができる、ボールを奪えるのは当たり前で、その中で点が取れるというのが理想です。

古川 陽介

古川 陽介

選手

──プロデビューおめでとうございます。ピッチに入る前、どんなことを考えていましたか?

練習試合でヤマハスタジアムでやったこともあったのですが、公式戦ではやっぱり雰囲気が違うなと凄く感じました。観客の皆さんの歓声やどよめきは、公式戦ならではだなと。期待されていることを自分も感じていたので、その歓声が凄く嬉しかったです。

──自分自身のプレーを振り返って

試合終盤で、相手の息も結構上がっていて、自分の武器というのは出せたのかなという手応えは凄くあるのですが、シュートの場面やクロスの精度はもっと突き詰めないといけません。それがチームの武器になっていくと思いますし、あそこで1点取れる選手は凄く大きな武器になるはずです。ゴールという結果でもっと応えていけたらと思います。

──デビュー戦に点数をつけるとすると?

70点です。良いところもあったのですが、負けている状況でああいう形で入れてもらえて、結構攻めに専念させてもらえました。最後のクロスも、逆サイドから入るチャンスもありましたし、そういう詰めの甘さはまだまだ改善しなければいけないところです。

──静岡学園出身の選手として応援している仲間やOB、後輩たちもいると思います。どんな姿をこれから見せていきたいですか?

同期の玄(徳島ヴォルティス)に先にデビューされて悔しかったので、今日は絶対に爪痕を残してやろうとずっと思っていました。自分のプレー、ドリブルを見て今静岡学園にいる選手たちも努力してくれたら嬉しいですし、その背中を見せていけるように、そして監督やコーチに恩返しができるように頑張っていきたいです。

──試合が終わった直後の気持ちは?

ゴール前のシーンで自分の課題を振り返っていました。もうワンテンポずらせたなということや、相手に当ててしまったシュートも、ファーに流して打っていたら味方も詰めて違う展開になったのかなと。そこで力んでしまうのは自分の課題です。そういうところもまだまだ自分に足りていないと思うと悔しかったです。

──今後の戦いに向けての意気込みを

まだジュビロはルヴァンでもJでも勝てていないので、まずは勝点3をチーム全員で奪うこと、自分がピッチ外でももっと元気を出して、試合に絡んで、Jリーグでも活躍できるように、日々精進していきたいと思います。

──同じルーキーの藤原選手と同時出場でしたが、何か話はしましたか?

やっぱり1年目で試合に出られなくても絶対にやり続けて、1年2年の間に爪痕を残してやってやろうぜ、という話はしていました。2人ともだいぶ気合は入っていたと思いますし、若手ならではのアグレッシブさ、フレッシュさは出せたかなと思っています。

──ボールを持つたびにサポーターの歓声がありました

コーナー付近でボールを持ったときに、後ろからのどよめきが自分を後押ししてくれたと言いますか、「自分はプロになったんやな」という実感が湧いて、凄く自信になりました。

湘南ベルマーレ 山口 智監督

──ハーフタイムコメント

・準備が早くなり良くなってきている

・シンプルにプレーしテンポを上げること

・もっと相手が嫌がることをしよう

──試合の総括

良い形で点を取ってくれたあと勝ち切りたい中で、最後はちょっと押されましたが、選手の思いと表現の仕方で、何とかものにすることができたゲームだったかなと。選手に関しては凄くトライしてくれましたし、チームとしてやろうとしていることが攻守に出たのではないかなと思います。途中交代の選手も含めて、良い準備をしてくれたなというゲームでした。