試合速報

  • 3 終了 2
  • 甲府

2018年4月4日 vs ヴァンフォーレ甲府

19:00 ヤマハスタジアム

インタビュー他

名波 浩

監督

──試合の総括

皆さんご存じの通り、ムサエフも前十字靭帯損傷ということで、サッカーの神様は我々にまたしても大きな試練を与えるなというところで、その神様に逆らっていこうと。「そんなものへでもないぞ」という気持ちを持ってこのゲーム、そしてこれからのシーズンに臨んでいこうと選手に伝えました。気持ちは出ていたんですが、若干ルヴァンの前節までよりも甲府が高い位置からボールを取りに来たり、中盤で時間を作るようなボール回しをしたことによって、そこで失いたくないというセーフティな気持ちが出てしまって、選択肢が横とか後ろが多かったなと。特に最終ライン、それから(山本)康裕と伊藤のところが(その選択が)多かったのではないかと。最初からイメージを前に持って行けば、針谷、(松本)昌也あたりを使えて、右サイドを上手く使えたなと思っています。

後半はシステム、それから個々で立ち位置を変えた選手がいたことによって、ゲームを動かすことが出来たと思いますし、同点ゴールが入る前後までは人もボールも良く動いて。テンポを変えろとか、テンポにアクセントをつけろとか後半に入る時に言ったのですが、それが上手くいったのではないかなと思っています。ピンチらしいピンチが無いまま同点に追いついたところまでは良かったのですが、ワンチャンスを決められて頭が下がってしまった時間帯もあったのですが、交代で入れた選手たちがチーム全体に着火してくれて、その火の回りも追い追いでしたけど全体に伝わったと思いますし、我々は追いつかなくてはいけない、逆転しなくてはいけない中で、カウンターも食らいましたけど、志村中心に良く守ってくれましたし、とりわけ荒木の2発は練習でいつもやっている形なので、やっとその成果を出してくれたと。しかもリーグ戦と2試合連続でゲームをひっくり返すという、非常に劇的なゲームに仕上げてくれたのではないかと思っています。

冒頭に言いましたけど、我々に一切ネガティブな感情は無いですし、ジュビロのエンブレム、それからジュビロに関わる全ての人が、ポジティブに今シーズンを捉えてくれていると信じています。

太田 吉彰

太田 吉彰

選手

──劇的な逆転勝利でした

若い選手がしっかり結果を出してくれましたし、自分もしっかり持ち味を出せたと思うので、これで満足することなくやっていきたいですし、ルヴァンも必ず突破したいので、今日は勝てて良かったです。

──持ち味を存分に出していたのでは?

結果的に、アシストもゴールもないのでそこは反省しなければいけません。結果が求められているので、そこはやらなければいけないなと。ただ、チームの勝利のために、そこは自分自身しっかりできたと思うので、そこは評価して、次は結果を出せるようにゴールにつながるプレーをしていきたいです。最後の精度のところをもっともっと上げていければ、まだまだやっていけると思います。久しぶりに90分プレーして、まだこんなに走れるんだなと改めて実感しましたし、このまま続けていきたいなと思います。今年はしっかり気持ちを切り替えて、スタートからチャンスは必ず来ると思ってやってきました。この試合ではまだ結果を残していないですし、次から、また明日から、やるべきことをしっかりやって、まだまだ動けるところを見せていくことができれば、必ずチャンスはあると思っています。自分を信じて、チームのために今後も戦っていければと思います。もっともっと進化しないといけないので、頑張ります。

──セットプレーからも多くのチャンスが生まれました

そうですね。結局セットプレーのこぼれから2回入っているので、自分のボール自体はそんなに良くなかったですが、気持ちの部分で全員で押し込めたかなと思います。

小川 航基

小川 航基

選手

──素晴らしい逆転勝利でしたが、今日の試合を振り返って

自分がチャンスを決めていれば、もっと楽な試合になったと思います。自分が試合を苦しくしてしまったなと。ただ、この試合の自分自身の一番の収穫というのは、90分膝が持ったということで、それが一番の自信になりました。膝は問題なくプレーできたので、そこに関しては今までにないくらいの自信がついたかなと思います。

──チームの試練に抗っていこうと名波監督も

アダやムサの怪我は本当に悲しいニュースでした。今日は彼らの分まで自分がやらなきゃいけないと試合に入ったので、なんとかゴールをと必死でしたが、詰めがまだまだ甘いなと。FWはゴールを取ってアピールするのが一番だと思うので、そこに関してはアピール失敗かなと思います。

──まだまだ連戦は続きますが、ここからの戦いに向けて

次のダービーやルヴァンもあるので、引きずったりしないで、すぐに切り替える気持ちでやっていきたいと思います。

山本 康裕

山本 康裕

選手

──ゴールシーンは落ち着いて決めましたね

そうですね。前半から自分の出来があまり良くなかったので、なんとかしなきゃという気持ちがあったのですが、シュートに関しては、ほぼほぼ狙い通りというか、落ち着いて蹴れました。何よりチームが勝ったことが一番大きいです。自分自身は、簡単なミスが多かったですし、このメンバーの中で自分がそういうミスが多いと、チームもバタついてしまうので、そこは反省しなければいけなかったのですが、システムが変わってみんなが前に出るようになってからは、だいぶ良くなったかなと思います。

──シュートはどこで狙った?

少しアウトにかけていたので、それが良かったかなと思います。相手のキーパーは、ボールがあまり見えていなかったかなと思います。

──公式戦2試合続けて逆転勝利です

リーグ戦のメンバーも、良い試合をしてダービーに向けてというところがあったと思うので、自分たちもそこに入っていくためには勝利が一番大事でしたし、「俺らもいるんだ」ということを周りに見せるためには勝つしかなかったので、結果だけ見ればすごく良かったですが、一人ひとりの出来、僕も含めてそうなのですが、まだまだリーグ戦の中に入っていけるような感じではないので、また練習から頑張っていかないといけないなと思います。

──小川航基選手が決めていれば、3人そろってのゴールでした

FWなので、彼にゴールを取らせることが僕の一番の仕事でもあるし、チームとしての目標というか、仕事なので、今日に限らずみんなで頑張っていければいいなと思います。

──アダイウトン選手とムサエフ選手が怪我をした中で、自分がやらないとという気持ちは強かった?

それよりも、まずは自分が同じ怪我をしているからこそ、ムサとアダの気持ちというのは本当に痛いほどわかりますし、彼らが早くジュビロでプレーしたいと思ってもらえるように、支えていきたいというか、手助けできるようにしていきたいなと思います。

──これからの戦いに向けて

今日は本当に大吾に助けられた部分というのはかなり大きいです。僕もジュビロに帰ってきてからはゴールを決めてなかったので、ほっとした部分もありますし、またここからしっかりやっていかなくてはという思いもあるので、もう僕も大吾も航基もちゃんとリハビリやって戻ってきているので、一人の選手として、戦力としてやっていきたいという思いが強いです。

荒木 大吾

荒木 大吾

選手

──チームを劇的な逆転勝利へと導きました

自分が、というよりもチームで勝ち取った勝利だったと思います。

──プロ初得点ですね

そうですね。ずっとヤマハスタジアムで決めたいと思っていたので、なかなか悔しい時期が長かったですが、2点決められて良かったです。

──同点に追いついた1点目を振り返って

前を向けば相手のプレッシャーはそんなにないと前半ベンチで見ていてわかっていたので、(小川)大貴君からもらった時に前を向いて仕掛けてやろうという意識が、相手を下げさせてあそこまで入っていくことができたのかなと思います。

──逆転ゴールとなった2点目は?

1点取ったあたりから、2点目もあるなと思ってプレーしていました。あの形というのは、日ごろからずっと名波さんとのシュート練習でやっていた形なので、それがそのまんま出ました。

──怪我から復帰して決めたゴールでした

怪我をする前に、リーグ戦でゴール直前までいって外してしまったことをずっと覚えていたので、その悔しさを晴らすためにも復帰して必ず決めたいと思っていました。先に康裕君に決められましたが、自分も取ってやるという強い気持ちが出たかなと思います。

──改めて、本当に素晴らしいゴールでした

1点目は自分の形としてずっと持っていたものなので、決めることができてうれしかったのですが、2点目もまさに名波さんの練習通りというのが、あの場面で出るとは思っていませんでした。ボールが来た瞬間に、練習通りだ!と思って。すんなり決めることができました。名波さんは練習中から、絶対にこういうシーンがあるからと言って、J1に上がったときの(小林)祐希君のあのゴールも練習通りに決めていたし、絶対あると言ってやっていたので、本当にあるんだなと思いました。

──試合は難しい展開になりました

相手が自信をもってプレーしてきていたので、難しい試合になることはわかっていたのですが、後半康裕君が1点取ったというのがやっぱり大きいと思うので、それを勝ちに結びつけないわけにはいかないので、良かったです。康裕君が決めたときには、「これは勝たなきゃだめだな」と。あとは、「(小川)航基も決めてくれたらすごい良かったのに」と。でも、まずは自分のプレーをしようと思っていました。だけど、うれしいですね。3人がピッチに立って勝つことができたというのは、うれしいです。

──アダイウトン選手とムサエフ選手にも勇気を与えるようなゴールになったのでは?

「アダとムサに勇気を与える試合をしよう」と言っていたのですが、自分が逆に与えられたかなと思います。あれだけすごいプレーヤー二人が、ここまでやってきた流れを止めちゃいけないと、自分がやらなきゃという気持ちにさせてくれました。あの二人のために、という気持ちは強かったです。

伊藤 洋輝

伊藤 洋輝

選手

──今日はプロ初スタメンでした

数字に残る結果も求めていましたが、それよりチームのために自分が貢献できればなと思って試合に入りました。結果的には僕が交代してからの逆転だったので、とにかく大吾君や最後まで走ってくれたみんなに感謝したいです。

──後半、積極的に狙っていったシュートがありました

今日は1本しか打てていないですし、あのシュートも相手に当たっちゃいましたが、もっともっと本数も増やして精度も上げて、得点を取りたいと思っています。

──山本選手とのボランチのコンビでした

康裕君もボールを動かしてくれて、中盤でもかなりガツガツ行ってくれていたので、もっと自分が主導になってボールアプローチもそうですし、ゴール前に顔を出していくという作業をもっとやっていきたいなと思います。

──次につなげていきたいところは?

まだ連戦も始まったばかりなので、チーム全員で、という部分です。アダもムサも怪我してしまって戦線からは離れてしまいますが、ここからもチーム全員で戦っていければなと思います。

ヴァンフォーレ甲府 吉田達磨監督

──試合の総括

ルヴァンカップは2連勝していて、ここに来ました。J1のチームも15連戦ということで、ジュビロもメンバーのやりくりに気を使いながらのスタメンで、いつもと違うシステムでした。先制してやられて、逆転をしてというところはパワーを持ってプレーしたと思います。失点に関しては本当に青すぎるというか、経験の無さ、マークを捨てて出ていくとかスローインを後ろに投げさせるとか、そういった拙さが現れたと思います。その点でジュビロとの大きな差があって、3点ともシュート自体は素晴らしいものでしたが、それよりもそういった隙を見せたらやられるというところを、チームも若い選手も学んだと思います。