試合速報

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  • 札幌

2018年11月24日 vs 北海道コンサドーレ札幌

14:00 ヤマハスタジアム

インタビュー他

名波 浩

監督

──試合の総括

まずはゲームの振り返りからいくと、サイドチェンジのクオリティでだいぶ背後を使われたなと。早坂選手が最初から高い位置にいて、突破の動きのようなサイドチェンジが増えてしまったと。失点のシーンまでは臆病というか、なかなか前にボールを取りにいけないような状況になって、守備に慣れるまで時間がかかるかな、といったところで失点してしまいました。失点の仕方もオウンゴールだったので、ちょっと選手たちはメンタル的にインに入ってしまう形だったんじゃないかなと思っています。そこから何とか持ち直したのですが、崩しのエリアに入る前にロストしてしまったシーンがたくさんあって、ひとつ大きな原因として、パスの距離が変わらずに、相手が前体重のエリアに変わらない距離で(パスを)入れてしまうと、あっさり奪われてしまうと。そのパスの受け渡しの2人が簡単に置いていかれてしまうというシーンが何度もあって、決して向こうがハメにいったような形ではなくても、ロストして守備の時間が増えてしまった前半だったなと思っています。

2点目が入るまでは崩しのエリアまでボールを運べましたし、突破のシーンも何回かあったり、合わなかったですけど、アーリークロスであったりクロスであったりと、何度か深いエリアまで持っていけたのですが、そこからもう一工夫、もしくは、もうひとつ精度の高いシュートがあったら良かったと思いますし、もう少し“やんちゃ”に外で人数をかけるシーンがあっても良かったのかなと思っています。2失点目はビューティフルだったので仕方ないところもありますけど、やっぱり我々は先に取られると現状苦しいかなと思います。

33節まで終わって、まだ残留を決めきれていないところは、見に来てくれている、それから見に来れなくても我々サックスブルーを応援してくれているサポーター、それからスポンサー含め、関係各位の皆様には本当に申し訳ないと思います。まだまだ自力で残留出来る立場にいますし、ここまで勝点41を積み上げたのも事実なので、最後1試合、力を振り絞って、頑張って残留を掴み取りたいと思います。

──前節のFC東京戦に比べると、今仰ったやんちゃな部分というか、少し萎縮しているというような試合だったように感じますが、ここ2週間の調整、それからそれを踏まえた上で、あと1週間後の調整を教えてください

守備のところが徐々に安定してきていたので、最終ラインの踏ん張り、プラスボランチを含めたボールへのアプローチ、それから帰陣、そういったところを徹底して、特にチャナティップ選手と三好選手がスタメンで出る予想でいたのですが、そこのドリブルの精度、スピードというものをケアしないといけないなと。ジェイ選手が深みを取ったときにドリブルのスペースができてしまうと、なかなか自分たちが奪う時間がかかってしまうと思ったので。そこでムサエフを入れて早めにボールを潰しにいけということを実践しました。ドリブルに関してはそこそこ対応できたと思いますし、サイドチェンジの部分でちょっと後手に回ったシーン以外は、守備はそんなに大きく破綻しなかったのかなと。決定的になった、真ん中で打たれたシーンが前半後半1本あったのですが、あそこはシュートブロックが甘かったと判断していますし、その前の段階の失い方も含めて、反省はもちろんありますが、大きく崩れていたわけではなかったので、そこは良かったのかなと。逆に仰った質問よりも、奪った後の精度がやっぱり悪かったと思いますし、前線の人間のポジションニングの位置取りは良くても距離感が悪かったり、距離感は良くてもパス交換が出来なかったりと、外から見ていた感じでは、なんというか、矛盾しているようなボールの流れ、動きの流れだったんじゃないかなと思っています。

──最終節はアウェイで川崎フロンターレとの一戦です

もともと最終節までいって、向こうが優勝争い、こちらが残留争いという厳しい条件よりも、その前に(残留を)決めてしまおうといった中で、こういった形になってしまったので、何が何でも(勝点)1以上という戦いになると思います。相手のケアするところはもちろんたくさんありますけど、当たり前のようにホーム最終戦は勝ちにくると思うので、戦術の中で、それから気持ちの面で、対等にいけるように戦いたいですし、他会場は気にせずに自分たちの結果だけを求めてやっていきたいと思っています。

大井 健太郎

大井 健太郎

選手

──悔しい敗戦となってしまいましたが、試合を振り返って

先制点を取られる少し前から、相手がサイドチェンジを多く使ってきて、そこで少し押し込まれる時間が続きました。失点自体はオウンゴールと、少しアンラッキーな部分もありましたが、開始15分をゼロで乗り切りたいというチームの思惑とは少し変わってしまったので、そこはすごくもったいなかったと感じています。

──J1残留に向けて、来週はアウェイで川崎フロンターレとの一戦です

優勝も決まっていて、非常に強いチームのホームでやるということで、ボールを持たれる時間も長くなると思いますし、難しいゲームになると思っています。ただ、自分たちは残留に向けて先に点を取ることはもちろんですが、粘り強く戦って、ゼロの時間を増やしていくことが一番大事です。今日はヤマハスタジアムで負けてしまい、その悔しさはもちろん大きいですが、下を向くことなくやっていこうという声をかけ合いました。しっかり切り替えて、チームとして次に向かっていきたいです。

中村 俊輔

中村 俊輔

選手

──怪我からの復帰戦となりましたが、試合を振り返って

最初の失点はオウンゴールになってしまいましたが、ただ1点取られたからこそ、少し前に行けた部分もあったと思います。(自分がピッチに入ってからは)出来るだけ攻撃がスムーズにいくようにプレーしたいと思っていました。最終戦まで残留が決まらない、こういう状況になりましたが、今まで以上に、“一丸”というよりも、殺気立つ集団というか、そうならないといけないなと。チームとしてそうやって臨めるのか、そこが大事だと思います。ただ、こうした状況はなかなか経験できるものではありません。若い選手も含めて、自分ももちろんですが、今のジュビロは明るくというか、ポジティブな雰囲気に持っていくことが出来るチームなので、そういう部分を良い方向に出していきたいなと思います。明日は練習試合ですが、もうそこから次に向けて始まっています。

山田 大記

山田 大記

選手

──今日の結果を受けて、今の心境を

引き分け以上で、自分たちで残留を決められる試合で、こういう形で負けてしまったので、すごく残念です。ただ、しっかり切り替えて、次また自分たちの力で残留を決められる状況にあるので、気持ちはもう次の試合に向いています。

──今日の試合の内容としては

正直、内容云々という時期ではないので、勝点3を取れなかったこと、敗れたこと、それが全てだと思います。ただ、内容的にも修正していくべき課題というものはあったと感じています。

──自身のプレーについて

とにかくホームで、サポーターの前でしっかり残留を決めたいという気持ちで臨みましたが、自分としてもゴールに直結するようなプレーが出来なかったので、そこは課題ですし、力不足です。

──来週の大きな勝負に向けて

いつも通り、自分たちらしくやることが大事ですし、大きなプレッシャーがかかる試合は、これからクラブが強くなるためにも乗り越えなければいけない試合です。良い経験だったと言えるように、しっかり頑張りたいです。守備の時間が長くなると思うので、しっかり我慢することが大事ですが、点を取ることも重要です。攻撃的な部分もしっかり意識して、プレーしたいと思います。

大南 拓磨

大南 拓磨

選手

──相手の攻撃に対して

ジェイ選手にボールが入ってきて、それをチャナティップ選手が拾ってというのは分かっていたので、しっかりジェイに身体をぶつけて思うようにプレーさせないことを意識していました。ですが、ジェイ選手はすごく頭も良くて上手い選手です。思うようにやらせてしまった部分もあったと思うので、すごく悔しいです。

──2失点は喫してしまいましたが、焦らず落ち着いてプレーしていたのでは?

試合を通して、局面局面で焦らないということ、周りが見えているという部分は、攻守ともに成長出来た部分だと思っています。

──来週はJ1残留をかけて、川崎との一戦です

まずは本当に、守備としてはゼロで抑えることが仕事です。それが出来れば残留出来るので、自分の中での目標はゼロに抑えることですし、そういう気持ちで挑んで残留を決めたいです。

──終盤戦、スタメン出場が増えてきましたが、どんな気持ちでピッチに立っていますか?

カミック(カミンスキー)と(大井)健太郎君、(高橋)祥平君は、思い切ってやれと言ってくれています。自分がミスをしてもカバーしてくれますし、そういう意味では本当に周りに助けてもらいながら思い切りプレーすることが出来ているかなと思います。周りへの声掛けという部分でもしっかり自覚を持って、自分がジュビロを引っ張っていくんだという気持ちでやらなければ、厳しい競争を生き残っていくことが出来ないので、そういう部分も意識してピッチに立っています。

北海道コンサドーレ札幌 ペトロヴィッチ監督

──試合の総括

今日のゲームは両チームにとって非常に重要なゲームでした。それゆえに非常に厳しいゲームになるだろうと予想していました。磐田は残留を確定させるためにポイントが欲しいだろうし、我々札幌はACL出場権を得るためにポイントが必要なゲームでした。そのように両チームの強い想いがぶつかり合ったハードなゲームでした。我々の選手たちは、立ち上がりからしっかりと自分たちの狙いを持ってやるべきことをやってくれたと思います。その結果、攻守に渡ってゲームをコントロール出来ていたのではないかと見ていました。前にいた選手たちは、今日は何が何でも勝つという熱い想いを持って戦ってくれたと思いますし、試合全体を通しても我々が勝利に値する試合が出来たと思っています。