A. 人生に波があるように、ジュビロにとっても波があった。非常によい10年があったが、ここ4年間は、私も毎年試合を見ていたが、少しずつチーム力が低下していた。チーム、クラブが眠ってしまうこともあるが、そこで昏睡状態になる危険性があるから気をつけないといけない。新しい血液を注入する時期だと思う。クラブのあらゆる部分に。それを実行に移す時期だと思ったので、先ほど「フレッシュなスタート」という言葉を使った。
Q. 序盤にいいプレーができなかったと言っていたが、その原因は相手か?それとも自分たちか?
A. 自分たち。前にボールを大きく蹴れば、そのボールはロケットのように返って。もっと中盤でつないで、パスを出してサポートすることをしなければならないのに、少しナーバスになって前にボールを蹴ってしまった。立ち上がりにそういうことが起こるのならいいが、それは5分、10分でなければならない。今日は30分というのは少し長すぎる。
ハンス オフト
監督
ハーフタイムに選手たちに言ったが、最初の20分は全くプレーできなかった。リアクションのみのサッカー。しかし25分-30分になると、少しずつプレーできるようになった。1-0になってから少し落ち着いた。
後半の立ち上がりはしっかりコントロールすることができ、また松浦がいいゴールを決めた。唯一の問題点は、最後の5分ー10分。途中まで2-0だったが、それでは十分ではないと私は思っていた。ロスタイムで相手が点を取ったが、非常に危険だった。
選手たち、スタッフ、クラブのことを考えると、私が3ヶ月前にここに来た時の目標は「J1残留」だったので、彼らのことを考えると非常にうれしい。
私からもう一つお知らせだ。明日は10時から練習だ(笑)。月曜日はオフで、火曜日の午前中も練習。その後、私はホリデーに入る。私は(監督を)辞めるからだ。そしてこの4ヶ月の間の仕事を終える。
ジュビロは来季フレッシュなスタッフと共に、フレッシュなスタートを切ることができるだろう。
これが私からのお知らせだ。それでは、皆さんもよい人生を。
Q. 来季以降、ジュビロが強くなるためには、何が必要か?
A. 人生に波があるように、ジュビロにとっても波があった。非常によい10年があったが、ここ4年間は、私も毎年試合を見ていたが、少しずつチーム力が低下していた。チーム、クラブが眠ってしまうこともあるが、そこで昏睡状態になる危険性があるから気をつけないといけない。新しい血液を注入する時期だと思う。クラブのあらゆる部分に。それを実行に移す時期だと思ったので、先ほど「フレッシュなスタート」という言葉を使った。
Q. 序盤にいいプレーができなかったと言っていたが、その原因は相手か?それとも自分たちか?
A. 自分たち。前にボールを大きく蹴れば、そのボールはロケットのように返って。もっと中盤でつないで、パスを出してサポートすることをしなければならないのに、少しナーバスになって前にボールを蹴ってしまった。立ち上がりにそういうことが起こるのならいいが、それは5分、10分でなければならない。今日は30分というのは少し長すぎる。
落ち着いてつなぐようになると、全員の仕事がより良くなる。例えば、今日は茶野はバックラインでいい仕事をしたし、松浦のポジショニングも、チームが落ち着いてから良くなった。なぜそれまでダメだったかというと、ボールを蹴ってしまっていて、彼が間に合っていなかったから。
前半の中盤と後半の半分は、チームがコンパクトに保っていたので、松浦のポジショニングはパーフェクトだった。松浦はジュビロのためにいい仕事をした。
Q. この3,4ヶ月チームを率いるにあたり、何が一番大変だったか?
A. チームを一つにまとめること。チームの状態が悪いときには、全員が一緒に悪い方向に行っていれば修正は簡単だが、チームがバラバラに向かっているときには、一つにするのは難しい。そして来日時、一番大きな問題だったのは、選手のフィジカルコンディション。まずそこを上げた。
フィジカルコンディションを上げれば、メンタルもよりタフになれる。コンディショニングと一緒に、試合を同時進行で行わなければならなかった。最初の京都戦は来日2日目だったので考慮しないとして、次のマリノス戦、その次の試合は、非常にタフなトレーニングをしながらのプレーだったので、少し足が重そうだったが、選手のコンディションをあげるためには仕方がなかった。コンディションがよくなれば、けが人が少なくなる。状態がよくなる。それが私にとって、最も大きなチャレンジだった。
Q. オフト監督自身の来シーズンの予定は?
A. 全く何も計画がない。年末にスペインに帰るだけだ(笑)
茶野 隆行
選手
ホームだし、引き分け狙いではなく、勝ちに行こうということで、積極的に自分たちからアプローチして行こうと話しをしていた。
関口選手が高い位置だったんで、村井が吸収されるかなと思っていたけど、でも、隆(岡田)と連動して、受け渡しも出来ていたので問題なくできた。
前半30分くらいは我慢しようと。押されるかもしれないというのは想定内でした。
ロスタイムは向こうはイケイケだった。でも、結果が出てよかった。とにかくほっとしました。
鈴木 秀人
選手
トレーナーのみなさんのサポートがあって、(ケガがあったけど)問題なくできた。痛みもなかった。
ホイッスルを聞いたときは、ほっとしたというのが、最初の気持ちです。
前半は多少向こうが勢いよく来ていたんですけど、第1戦の反省をいかして、集中を切らさず、危ない場面もあったけど、防げた。
前半の最後、いいときに松浦が点をとってくれて、後ろも楽になった。松浦さまさまです。
すごいですね、あの子は(笑)。逞しかったですね。これからどんどん成長して、ジュビロを背負っていって欲しいと思います。
最後はごちゃごちゃしていたけど、ヨシカツが弾いてくれた。
Q.川口能活選手は泣いていましたね
そうですね。でもそれだけ、ヨシカツもほっとしたと思うし、いままで経験したことないことだったと思うので、この経験をみんなでいかして、来シーズンがんばっていけたらいいと思います。
犬塚 友輔
選手
前半は押されていて、自分もミスがあったけど、でも押されていても、不安とかはなかったです。普通にプレーをしようとしていました。つなげれるのに、とは思っていたけどつなげなかった。
見えない重圧がやはりあったかもしれません。自分も、アウェイ戦は全然緊張しなかったけど、今日は少し緊張しました。最初は足が動かない感じも少しだけしました。後半は、落ち着いたからよかったです。
監督からの指示もあったし、ボディコンタクトも強くいけたと思います。
残留できてうれしかったです。ほっとしました。
この経験で何を得たかというのは、来年に試合をして、押されているとか、同じような危機的な状況になったとき感じるものだと思う。この経験は大きいと思います。
ジウシーニョ
選手
今シーズンは非常に苦しんだけど、勝った瞬間に今シーズンの苦しみをすべて忘れて切り替えられると思いました。とても幸せな気持ちでした。
また来年、新たなスタートなので、我々の力を出し切れるように努力していきます。
村井 慎二
選手
チーム全体でうまく守れたというのと、相手の右サイドがストロングポイントだったので、そこをうまく押さえようということだったんで、危ない場面もあったけど、最後まで守れたのではないかなと思います。関口選手はいい選手だし、マッチアップは楽しかったです。
終わった瞬間は、長かったなと。ようやく、不安から開放されたなという感じでした。
今シーズンは、正直、サッカーというものは何が起きるかわからないと感じました。サッカーをなめてはいけない、本当にシビアに闘っていかないといけないと思いました。
Q.今日は左のスペースも埋めて、高い位置にも出て、すごい運動量でしたね。
連戦で疲労はあったけど、サポーターの人がここまで応援してくれるし、本当に必死でやりました。疲れたとか言ってられないので、場面場面で必死でやるだけでした。
周りの人に助けてもらった。ヨシカツさんにも沢山防いでもらったし、助かりました。
前田 遼一
選手
ホッとしています。
0-0では絶対いけないと思っていたので、2点取って絶対勝つと思って試合に臨みました。
前線にうまく起点になれて、得点を入れられればいいなと思っていた。
最初は仙台に押し込まれていて、なるべく攻撃の形を作りたいと思ってプレーしていた。
仙台に攻められている中で、ああいうマツ(松浦選手)の得点が取れて大きかったですけど、1点ではまだ安全圏ではないので安心はできなかった。
本当に大変な一年でしたけど、これを来年にいかしたい。
シュートを外しまくっている時にも応援してくれたので感謝していますし、これからもっと活躍してサポーターの方々に恩返ししたい。サポーターの方々が気持ちよくサッカーを見れるように、もとゴールをあげたい。
川口 能活
選手
今までに味わったことのないプレッシャーの中での戦いで、過去のデータを見てもJ1のチームが不利だという状況の中で、J1残留を決めることができてうれしかったし、正直ホッとしています。
最後は、うれしさのあまり感動してうずくまってしまった。
ここ2週間くらい、なかなか睡眠もとれませんでしたし、非常に厳しい不安な日々を送っていたんですけど、支えてくれる多くの人たちに力強いサポートをしてもらって、なんとか戦い続けられた。
前半は正直僕らの方が動きが堅くて、なかなか主導権を握れなかったが、相手の攻撃に対して冷静に対応して、数少ないチャンスをものにした。松浦も2試合通して非常にすばらしいプレーを見せましたし、彼に助けられて、チームが躍動していった。2試合冷静に戦えたことがよかった。
相手のナジソン選手の決定機が大きく枠を外したところからターニングポイントだと思う。その辺りから落ち着けた。仙台も、第1戦より良いパフォーマンスを見せていましたけど、チャンスをあると思ったのでそこで決めて、僕らは得点はとられなければ大丈夫だという気持ちで臨んだ。
こういう状況になったのは、自分たちが蒔いた種ですし、僕自身もチームに迷惑をかけていましたから、最後は絶対チームを救ってやろうと思っていましたし、納得いくシーズンではなかったですけど、終わり方がよかったので、終わりよければすべてよし。DF陣も非常に素晴らしい集中力を続けていましたし、それに助けられた部分もあるしみんなで勝ちとった残留。
自分にとって考えさせられた年でしたし、学ぶことの多い一年だった。来年はもっと楽しくサッカーしたい(笑)
岡田 隆
選手
プレッシャーはありましたけど、1試合やって相手のやり方もわかっているし、ホームだし多少アドバンテージがあったので集中して試合に入れた。
ロスタイムの最後の敵の攻めは、もう本当に気持ちで守ったという感じです。みんなすごい高い集中力でやっていたし、ヨシカツさんがでて、みんなゴールカバーに入っていたし、本当に怖かったですけど、みんな集中してやっていたので、守れたのではないかと思います。
第1戦は低い位置から裏を狙っていて、その対応がよくなくて裏で起点を作られた場面が多かったですけど、今日はまず裏のスペースを使われないことを意識していた。
関口選手が高い位置をとるので、自分が相手にマークついて茶野さんもつくと、どうしても、村井さんに下がってもらわないといけない状況になったけど、でも流れのなかで、サイドが変わって自分がズレて茶野さんがズレて村井さんが前に出ていくこともできていた。高い位置から守備ができると、ボールをとったあともバランスいいし、いい攻撃になる。とくに後半はそういうのが形になったのが多かったと思います。
残留争いは、こんな経験はなかなかできない。(笑)
残留を決めれたというのは非常に良い経験になるし、精神的にも強くなれた。でもこれを繰り返してはいけないし、こういう痺れる戦いを上位で繰り広げたい。
終盤は寝ても起きてもサッカーのことを考えていたし、変に気負わないで目の前の試合に集中することを考えていた。
たまたまチャンスを貰えたので、ケガ人とか出場停止の選手がいなくても実力でレギュラーをとれるような技術を身につけていきたい。
ホイッスルの瞬間な泣きそうでした。本当に痺れる戦いだったのでよかったです。
松浦 拓弥
選手
この入れ替え戦に関しては、すごくラッキーボーイだったと思う。
0-0で決まる条件でしたけど、そういう気持ちで入ったら絶対にやられてしまうと思って試合に入ったので、ホームだったので勝ちに行ってそういう姿勢が出せた。
J1残留が決まったのですごくホッとしています。
1点目までに磐田が攻め込まれていて、あまり良い場面が作れなかったので、あの1点が入ったことによってチームとしても個人的にもすごくプレーしやすくなった。
一応、前田さんを呼んだんですけど、(ボールが)来るとは思わなかった。うまくいってよかった。(胸で得点を決めたのは)始めてでした。ボールが胸に来て当たってしまった感じでしたけど、それがうまく行って入ってよかった。あのコースまで飛んでくれるとは思わなかった。本当に入ってよかった。
2点目は、ボールが蹴られ瞬間にカウンターだなとわかっていたんで、あとはDFが自分の前に走っていて、仕掛けにいった。そのまま走っていったらスピードでかてるかなと思ったけど、左側にカバーがきたので、それがいやだったの考えて次のプレーをした。そこで冷静になって周りをみれたのがよかったと思います。1回フェイントを入れて、相手のDFがボールを見切るDFだったので、後ろを向いた瞬間に右にいくというのがイメージできた。でも、チップキックまでは出来すぎです。
苦しいシーズンでしたけど、チームみんなで一丸となって闘えて、こういう結果になったので、来年につながる、来年の自分のためになるいい経験がつめたと思います。
ベガルタ仙台 手倉森 誠 監督
まずベガルタ仙台として、最後まで今シーズンをやりきった。第1戦引き分けの後、第2戦に挑むにあたって攻撃的姿勢で挑んだ。我々としては、今日やることはひとつ、ゴールをあげて勝つことのみ。そういうことで挑んだ試合だったが、最初のビックチャンスを決めきれず、先制点を許してしまった。そのあたりのホームの勢いだったり、さまざまなアクシデントを想定したときに、失点はあるだろうと。ただ90分以内に2点取れれば、2-2でも我々の勝ちなのだと。まず本当に欲しかったのは我々のゴールだったのだが、それがあまりにも遅すぎた。ただその後の残り少ない2分間の間に、決定的なシーンを演出して、最後まであきらめなかった選手を称えたいと思うし、最後まであきらめなかったチームだったことを誇りに思う。
本当に大勢かけつけてくれたサポーターの皆さんにJ1昇格というプレゼントはできなかったが、今日の入れ替え戦の敗戦を糧に、ベガルタ仙台、クラブとして、発展していければいいなと思う。