試合速報

  • 2 終了 1
  • FC東京

2022年4月23日 vs FC東京

15:00 ヤマハ

インタビュー他

伊藤 彰

監督

──ハーフタイムコメント

・斜めのくさびにしっかり対応しよう

・チェンジサイドを増やしていこう

・後半立ち上がり15分、全員で集中していこう

──試合の総括

まずは、ファン・サポーターの皆様方とこのヤマハスタジアムで喜び合えたことを本当に嬉しく思っています。皆様の後押しがあったことが、最後の最後にああいう得点に結びついたと思いますし、選手たちも魂を込めて最後の1分1秒まで戦い抜いたことが、結果に繋がったことは凄く良かったと思います。

前半はお互い少し硬い試合になり、我々も様子を見ているところがありましたが、しっかりボールを動かしながら、ある程度相手の嫌な部分を突くことができていました。守備のところもしっかり中を締めて、両サイドには相手の強力なアタッカーがいましたが、そこに良い状態でボールを持たせることなく前半が過ぎたのかなと思います。我々のチャンスも少なかったですし、相手も多分そういうような形になったと思います。セカンドハーフへの入り方というところでは、選手たちも気を抜かないようにアラートに入ろうと、ある程度そこの改善はできたのかなと思います。ただ、失点シーンのところは少しずれて対応が遅くなってやられてしまったので、これはまた一つ反省材料です。しっかり次に繋げていきたいと思います。

最後、オーガナイズを変えて我々が攻勢に出たときの迫力というとこでは、交代した選手たちが凄く躍動してくれていました。90分間走り抜いた選手たちもいますし、それが本当にチームの力となって、2点取れたことは素晴らしかったと思います。個人の名前を出しますが、特に大津祐樹が2列目から走って起点を作ってくれたこと。

残り30分くらいで彼が躍動感を持ってやってくれたことが凄く良かったと思っていますし、彼が活躍できるオーガナイズというのも一つあったので、そういう意味では特徴を活かせたところだったのかなと思っています。

全体的に最後の方は、アグレッシブに戦えました。ただ、最後はカウンターで危ない場面もあり、きっちり守れているわけではありませんでした。ポストに当たったりという場面があったので、そういう意味では、どっちに転んでもおかしくないゲームを我々がものにしたと。これをしっかりと次に繋げていきたいなと思います。

──決勝点を挙げた鹿沼選手の、攻守の評価を教えてください

まず前半は自分たちのセンターバックの真ん中に入って、そのあと攻撃のポジションをしっかり取ってというところでは、ある意味相手は捕まえづらいところでできていたので凄く良かったと思います。守備のところでは、一つ前に上がったときのバイタルエリアの守備という点で、ちょっと入れ替わる場面が多かったので、そのあたりがこれからの彼の課題なのかなと思います。でも、ボランチに上がったときに3列目からの飛び出しでしたり、そういうところは凄く献身的にできていました。ダブルボランチになったときの守備のところで、自分の背中にボールを入れさせないというか、目の前の相手に対して入れ替わらないというところが今後の課題になってくるのかなと思います。ただやはり、全体的には素晴らしい活躍だったと思いますし、最後本当に良く点を取ってくれたなと思います。

──最後ゴールが決まったとき、全員が喜びを爆発させていましたが、今日の勝利の大きさについて

選手もそうですし、我々スタッフもクラブもそうですが、勝利に飢えていたところがありますので、そういう意味ではこのゴールというのは次に繋げていかないといけないと思います。我々にとっても待望のゴールになったので、選手全員の気持ちもそうですし、最後の最後まで戦ってくれたことが素晴らしかったと思います。

──今日の躍動感や手応えを、リーグ戦にどう繋げていきたいですか?

リーグ戦の前節は、先に点を取ってその後の躍動感というところで、ちょっと受けに回ってしまったと。相手が強かったというところもありますが、やはり相手を抑えながらもギアをもう一個上げて、我々が2点目3点目を取りに行く姿というのは今後作っていかないといけないと思います。そういう意味で今日のゲームは、失点はしましたし、前半は少し相手の様子も見ながら自分たちの形もしっかり整えながらというのもありましたが、後半に入ってその躍動感をまた一つ、倍増して点を取れたことは良かったと思います。

──今日はスタートから大津選手を1トップで起用したと思いますが、その意図を教えてください

まずは前線にいて、ボールを収められること、あとはタイミング良く裏に抜けられること、これは彼の素晴らしいところですし、足元に入ったときのオンザボールのときの質も高いと。そういう意味でも、彼が前に入ることが一つの優位性かなと思いました。あとは右利きの選手を左に置いて、左利きの選手を右に置きました。相手が少し1ボランチと言いますか、1アンカーで来るのではないかなという想定のもとにそのオーガナイズを組んだのですが、守備のときはもしかしたらダブルボランチ気味になっていたので、そこは警戒されていたのかなと思います。その中でも祐樹が少し降りてきてゲームをコントロールしたり、2列目から飛び出したりというのは凄く有効的に使えていたので、凄く良かったと思います。そこまでのボランチの(山本)康裕と(上原)力也の運動量でしたり、バランスが良かったからこそ祐樹も活躍できたと思いますし、全体的にそういうところのバランスは良かったのかなと思います。

鹿沼 直生

鹿沼 直生

選手

──最後は痺れるような展開になりましたが、まずは試合全体を振り返って

攻撃の部分は上手くいくところもあったのですが、守備は前半から髙萩選手のところでやられてしまっているところがあって、あまり上手くいっていない感覚がありました。ただ、途中からフォーメーションを変えて押し込めるようになって、最後勝ち切れたことは良かったと思います。

──試合の途中で4バックになりボランチに入ったと思いますが、柔軟に対応していた印象でした

良く練習でもやっていますし、ただ前節の福岡戦での自分のプレーが良くなくて。今日は流れ的にも最後はいけいけな感じだったので、3列目から入っていけばチャンスがあるかなと思っていて、それが最後に実を結んだかなと思います。

──ゴールを決めた後の心境は?

とりあえず入って良かったなと思ったのと、ちょっと重過ぎました。人が多過ぎて(笑)。キツかったです、最後(笑)。

──これからリーグ戦にも繋げていくために

リーグ戦になかなか絡めていない状況が続いていて、こうやってルヴァンでチャンスをもらえている中で、どうにか結果に結びつけたいなと思いながらもなかなか勝てていなかったですけど、一つ勝てたことは良かったと思います。ただ、1失点目に関しても自分が山下選手のところでフリックされたり、そこから失点したりして、前半も自分が食いついてその背中を取られてというパターンが多かったので、攻守においてもっとクオリティを上げなければいけないなと思います。

──ご自身にとって、今日のゴールはどのようなゴールになりましたか?

今シーズンが始まって、自分の中で悔しい状況が続いている中で、一つ数字という部分で結果を残せたことは良かったかなと思います。

──嬉しいゴールになりましたね

チームとして勝てていない状況の中で、勝ちに繋がるゴールを一つ決められたことは、凄く嬉しいです。

──プレーが中断しているときなど、監督とはどのようなことを話していたのですか?

髙萩選手のところで自由にやられていたので、そこをどうするのかということを確認して、自分の特徴でもある潰しに行くところは迷わず行けという感じのことを言われていました。

──ロッカールームの雰囲気は?

パシパシ叩かれました。(大井)健太郎さんに。チームとして大きな1勝だったのかなと思います。

──高校時代、大学時代もセンターバックで起用されていたことがあると思いますが、それはどう繋がっていますか?

センターバックに関しては、静学時代もそうですし、大学時代も1、2年生くらいまではやっていて、実はセンターバックの方が成績が良かったのかなと思う部分もあるので、結構自信はありました。でもプロになってからはあまりやってないので難しい部分もありますが、手応えを掴みつつやれているかなと思います。

──今日の90分の手応えについて

今日に関しては、正直今までの試合の方が手応えはあったのかなと思っています。でも、それが結果に繋がっていなかったりして、サッカーって難しいものだなと思いつつ、こうやって今日勝利を掴めたというのは一つ大きいなと感じています。個人的なプレーに関しては、もっとクオリティを上げないといけないところが多いので、これから練習も含めて努力していきたいと思います。

──ゴールシーンは冷静に決めたように見えました

疲労を感じていた部分もあったので、あれだけフリーで序盤にあのシーンが来ると多少緊張するのかもしれないですが、大して緊張もせずにとりあえず枠に入れようと思って、上手く入ったかなという感じです。

──後ろから見ていて、1トップに入った大津選手のプレーがチームにもたらした影響について、どう感じていますか?

機動力もあって、後ろの状況を見ながら守備にも行ってくれるので、それが守備のスイッチになる部分もあります。ボールを入れても身体を張ってキープしてくれて、それで周りが絡めるというところもあるので、(1トップに入るのは)今年初めてだと思うのですが、それも一つの形としてこれから増えていくのかなと思います。

アレクセイ コシェレフ

アレクセイ コシェレフ

選手

──今日の劇的な勝利を振り返って

まず、とにかく今日は勝たなければいけないという試合でした。勝利だけを目指してピッチに立ちました。今日勝てなかったら、引き分けなり負けてしまったら次のステージに進むことができない、そんな中でみんなで戦って勝利をもぎ取りました。このように劇的な勝利を収めたことは、いつも勝てば嬉しいですが、2倍に喜びがあったと、みんなで勝ち取った勝利だと喜んでいます。

──試合前には多くのサポーター、多くの選手が母国モルドバへの支援募金に参加されていました

本当にこのような機会を企画していただき、それから今日たくさんの寄付が集まったことを聞きまして、本当に自分の心に響いた出来事でした。自分はここでプレーしていますが、日本人それから自分の隣国であるウクライナの方々は自分に近い仲間です。そういう方々に対して日本の皆さんが支援してくれていることは本当に自分にとっては大きなことであり、携わってくださった皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

FC東京 アルベル監督

──ハーフタイムコメント

・勇気をもって縦パスを入れていこう

・攻撃は良い形でできている

・後ろからもっと押し上げよう

──試合の総括

試合の流れを2つのフェーズに分けることができるかと思います。一つ目はしっかりとボールと共に試合を支配できていた時間帯です。ただ我々はゴールを決めた後、10〜15分ほど試合の支配を相手に譲ってしまった時間帯がありました。その部分は改善しなければいけないと思います。点を決めた後に守備的にプレーをすることを忘れなければいけません。ただ、その後にまた改めてしっかりと試合を支配することができていました。そして勝利に値するだけの決定的なチャンスを複数作れていたと思います。ただ、サッカーというのはこういうことが起こるものです。決定的なチャンスを作りながらもそれを活かしきれないと、試合終盤に相手に決定的なチャンスが訪れてしまうことが起こり得ます。

当然ながら試合に負けてしまった後には怒りを感じるものです。けれども私は落ち着いています。チームは今、成長段階です。多くの若手選手の成長を促すためには彼らにチャンスを与えなければいけません。過密スケジュールの中で、リーグ戦で出ている選手に、過度な負担を強いることは難しいです。そういう意味ではローテーションを回すことは必然だと思います。そのような状況の中、自分の感覚を信じてメンバーを決めています。特に今シーズンというのはこのような起用法を選ばなければいけないと感じているので、自分の感覚に従いこのようなメンバー編成にしています。今日プレーした選手たちは勝利を目指してしっかりとプレーしてくれました。そういう意味でも、特に若手選手たちの今日のプレーにはとても満足していますし、ポジティブな収穫がたくさんあったと思います。

私の役割というのは数年間かけてこのクラブを偉大なクラブに育てることです。当然予選リーグで敗退することは、願っていたことではありません。けれども私の今回のルヴァンカップの選手起用は間違っていなかったと明確に感じています。なぜならば我々に必要とされる選手選考だと思ったからです。