試合速報

  • 3 終了 2
  • 広島

2018年11月3日 vs サンフレッチェ広島

14:00 ヤマハスタジアム

インタビュー他

名波 浩

監督

──試合の総括

興奮冷めやらぬ中、お集まりいただき誠にありがとうございます(笑)。プラン通りでは全くないゲーム展開だったと思います。3バックのスタートからセットプレーで失点する前までは非常にバランスも良くて、両ワイドも非常に有効に使えていて、非常に攻撃的なサッカーが出来ていたのではないかと。相手がパトリック選手めがけて蹴ってくるのが少し想定外でしたけど、それでも何とかセカンドボールを拾えたり、深いエリアでしっかりマイボールに出来たりというシーンが続いていたのではないかなと。一つ転機、というか流れが変わってしまったのが、セットプレーからやられた失点なのですが、広島が最近のリーグ戦で得点を取れていない中で、先制したことでメンタル的にアドバンテージを得て、そこから少し余裕を持ち出して、危険なシーンを作られたのではないかと思っています。

一人目の交代の小川大貴は、腰痛がひどくてハーフタイムの時点で痛みを訴えていたので代えることにしました。相手のセンターバックは2トップの方が嫌なのかなということでシステムを変えたのですが、とりわけ川又が怪我をするまでの時間は2トップが機能したとは言い難かったなと思います。それに伴い4バックにしたのですが、サイドバックが出た後の穴をかなり使われたので、もう一度3バックに戻し、川又が怪我をした後は1トップ2シャドウにして、そこから前体重になりました。これは怪我の功名なのですが、櫻内が同点ゴールを決めてくれて、その辺りはラッキーだったと思いますし、最後2対2に追いついてから(小川)航基のヘディングシュートもそうでしたし、山田のポストに当てたシーンもそうでしたし、チーム全体が勝つことしか考えていないような前体重になったと思います。14,000人以上のサックスブルーのサポーターの方々も「もう1点のゴールを見に来ているんだよ」というメッセージの入った応援をしてくれたのではないかと思います。

勝点40通過が遅くなってしまいましたけど、(広島で)連覇していた森保(現日本代表監督)さんも「40を超えるまでは茨の道」と言っていて、それを考えたら多少気分的には楽になると思いますし、まだ残留は確定していないので、まだまだやらなくてはいけないことは沢山ありますけど、一つミニハードルは越えたのではと思っています。

──若手が活躍しました

結果が出たゲームで若い選手がピッチで出来たのは良かったですけど、躍動していた(上原)力也、それからまぁ、ぎりぎり合格を与えられるであろう大南、それから全然だめだった小川(航基)ちゃん、最後PKを決めただけの小川ちゃん(笑)。それでもこうして3ポイント取れたことは自信になると思いますし、今後の3試合の中で前向きにやってくれると思いますし、他の出られていない若手に対しての刺激という意味でも非常に良かったなと思います。

──PKのキッカーについて

川又がいなくて、航基が蹴るということは皆が認めていたと思いますし、俺はPKのシーンは(試合中はあえて)見ていないですけど、今からクラブハウスに帰ってゆっくり見ようかなと思います。僕は、PKはいつも蹴る瞬間目を閉じるんです。現役時代から(ジュビロの)9番が下手だったので(笑)。入るか入らないかは運もありますし、緊迫している非常に難しいシチュエーションだと思いますけど、よく決めてくれたなと思います。

──最終ラインでプレーした大南選手について

3バック時のボールサイドの対応は非常に良かったと思いますし、左まで2、3回来ての相手への対応も、しっかり足も出せて、次のプレーに移りやすいような体の向きも作れていたので、しっかりゲームに入れていたことは良かったなと。悪かった点は4バックに移った時のサイドバックとしてのスペースの消し方とか、ラインコントロールの中で、(相手ボールが)何回か背後に出たと思うのですが、しっかりラインを揃えておけばというシーンが何回かあったのでそこかなと。さらに3バックに戻した後、大井健太郎と少し離れてしまって、コーナースペースが出来てしまったので、人を戻すなりのコミュニケーション能力で回避してほしかったと思います。

櫻内 渚

櫻内 渚

選手

──劇的な勝利になりました

本当に劇的でした。2点目を取られてしまってから(川又)堅碁が1点を返すまで、チームが前がかりに推進力を持ってやっていたので、そこで1点を返すことが出来て、その流れの中で戦えたことが一番大きかったかなと思います。自分が入る前も、チームが本当に前がかりで勢いを持っていたので、自分が入ってそのリズムを壊したくないなと。後ろ向きのプレーは減らして、ミスをしてもいいので、ロストも多くなってしまいましたが、とにかく前に行こうと。そうしたチームの姿勢が結果となって出たのだと思います。

──素晴らしい同点ゴールが決まりました

たまたまです。(田口)泰士のボールの回転が逆に良かったのかなと思います。当てるだけで、狙ってはいませんでしたが、とにかく枠に飛ばそうということだけでした。

──リーグ戦2連勝です

ホームで連勝出来たということが本当に嬉しいですし、自分たちとしても多くのサポーターの前で勝てたということが非常に良かったなと思います。

田口 泰士

田口 泰士

選手

──最後まで勝点3を取りに行く姿勢を貫きました

もちろん勝点3を目指してゲームに入りました。前半良かっただけに、あの失点はもったいなかったですし、後半の入りが少し悪くて2失点目を喫してしまったのですが、よくひっくり返したなと思います。大きな勝利になりました。

──逆転出来た要因は?

最後まで諦めないで、全員がゴールに向かってプレー出来たことが良かったと思います。

──櫻内選手のゴールに結びついた場面は?

あれは狙い通りです(笑)。ミスシュートですよね、どう見ても。ただ、その前から出してくれれば打てるというタイミングを作ることが出来ていたり、ナギちゃん(櫻内)が決めた場面も、あと二つくらい前で本当は欲しかったのですが、来なくて、来なくて、やっと来たと思ったら、ちょっと詰まっちゃって。でもとにかく、結果的にゴールを決めてくれたので良かったです。

──チームとしてゴールを取るためにも、もっと前でプレーしたいという想いは?

やっぱり前に出ていくことを意識して、もっと前線に絡んでいきたいなとは思っているのですが、今日は特にパトリック選手への収まりが良かったので、あそこのセカンドボールのことなどを意識したら、後ろに重心がかかったかなという感じになってしまいました。でも、ここまで来たら細かいことよりも結果が全てです。そういう意味でも、本当に今日は勝点3を取れて良かったです。

小川 航基

小川 航基

選手

──まずは、劇的な勝利を振り返って

本当にチーム一丸で戦って手にした勝点3だと思います。これからまだ試合が続くので、チーム一つになって頑張りたいと思います。

──PKの場面で高橋選手と話していましたが

(高橋)祥平君が、「俺が取ったから蹴らせてほしい」と言ってきたのですが、本当に自分も蹴りたかったので、「後悔させないですから」と言って、蹴らせてもらいました。

──蹴る方向は決めていたのでしょうか?

色々と何パターンか考えはありましたが、直前に決めて、自信を持ってあのコースに蹴りました。おそらく自分が直近のPKでどこに蹴ったかなど分析もあると思ったので、天皇杯の仙台戦で蹴った方ではない方に蹴ろうと思いました。

──緊張感のある場面だったと思います

ああいう雰囲気のプレッシャーがかかる中で、外したらどうしようというよりも、その雰囲気を楽しめたことが一番大きかったです。

──残り3試合ですが、サポーターに向けて

チームが苦しい状況にある時でも、すごいたくさんのサポーターがスタジアムまで来てくれて、本当に感謝しています。そういう気持ちに応えなければいけないと思いますし、これから先も一緒に頑張っていけたらなと思います。

川又 堅碁

川又 堅碁

選手

──劇的な勝利でした

最高です。本当に。

──ご自身は2試合連続ゴールです

自分のところにこぼれてきて、振り向きざまでしたが、打ったら入りました。狙っていました。

──あのゴールを皮切りに、チームが勢いを取り戻したのでは?

0対2の状況だったので、あそこで1点を取れば、誰が取ったとしても、「よし、追いつくぞ」、「その次は逆転するぞ」というふうに、持っていけると思っていました。みんなのそういう気持ちを引き出せるような1点になりました。

──大きな勝利です

みんなで掴んだものだと思いますし、サポーターの声援も最後ベンチに座っていたら、本当によく聞こえてきて、すごい後押しを感じました。

──残留へ一歩前進したと思います

次も勝って、確実に残留を決められるように、まだまだ気は抜けないですが、次の試合にみんなが集中して迎えるようにしたいと思います。

大南 拓磨

大南 拓磨

選手

──相手の強力な攻撃陣に対して意識したことは?

試合前に、パトリック選手はボックス脇に動いてくるので、体重の置き方を意識することを言われていました。そこはしっかりと身体の向きというのは意識しながらやりました。パトリック選手に関しては、得点こそ与えていませんが、結構仕事をさせてしまったなという印象もありますし、エースだけではなく相手を0点に抑えるということが何より大事なので、そこは反省材料です。

──3バックからスタートしましたが、布陣に変化のある90分だったと思います

そこは普段の練習から意識して、4枚も3枚もみんなが臨機応変に出来るように準備していました。ただ、その中で3バックに戻った瞬間に失点してしまったので、そこでもっとしっかり声かけが出来ていたり、自分がウイングバックの選手への的確なコーチングが出来ていれば良かったと感じています。

──同期入団の小川航基選手がPKを決めて勝利を手にしました

同期が決めてくれて勝つというのは、本当に嬉しいことだなと思いました。(PKの瞬間は)とりあえず決めてくれと。でも、決めてくれるだろうなという安心感がありました。

上原 力也

上原 力也

選手

──2点差を逆転して劇的勝利を手にしました

今日の勝点3が今後にすごく繋がりますし、絶対に負けたくない試合だったので勝つことが出来てすごくホッとしています。

──逆転出来た要因は?

2点取られてもみんなが前を向いてサッカーをしていましたし、あの(川又)堅碁君の1点目がすごく自分たちの気持ち的にも大きかったのかなと思います。

──天皇杯での悔しい敗戦もありましたが、そこからリーグ戦2連勝です

そうですね。チームが一つになって、同じ方向を向けていますし、天皇杯の悔しい敗戦というのも良い意味で切り替えて、リーグ戦に集中出来た結果だと思います。

──切磋琢磨してきた川辺選手との対戦は?

楽しかったです。やっぱり嫌な位置にいましたし、手こずりました。駿くんとはまたゆっくり話したいと思います。

サンフレッチェ広島 城福浩監督

──試合の総括

アウェイ席がソールドアウトと聞いて、広島の方々の気持ちを感じながら試合をやりましたが、本当に残念な結果です。(2点先制して)あそこで堅さを見せなくてはいけなかったのですが、失点するところが今の我々の悪いところだと思います。