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2017年5月3日 vs 柏レイソル

15:00 柏

インタビュー他

名波 浩

監督

まず第一声として、若いチームがこの柏という難しいスタジアムで逆転勝ちという、非常に難しいことをやってのけた事に対して、非常に嬉しく思っています。1対1になってからも誰ひとり、我々ベンチスタッフを含め、同点で終わろうなんていう気はなく、勝たなければ次のステージへの望みがほとんど無くなるという状態の中で、逆転しきるというのは中々難しいミッションだったのですが、よく前向きにプレーしてくれたと思います。最終的には(決勝点は)PKでしたけど、ラッキーな勝ち、勝ちは勝ちだよ、というものでは無くて、選手たちが力でもぎ取った勝点3だと思っています。内容としては、ディエゴ オリヴェイラ、それからドゥドゥのブラジル人のところで、個で剥がされる回数が多くて、体をぶつけに行っても倒れないですし、前への推進力を持ったままやられてしまって、高い位置からボールを奪いに行くことが難しい状況になってしまいました。決定的なピンチも3度くらいあったと思うのですが、そこで相手が外してくれたこともありますが、しぶとく粘り強く、我慢強く出来たのは、このゲームのポイントだと思いますし、交代で入った選手がフレッシュな気持ちと、やるべきことを全て遂行してくれたなと思います。

1対1の中で、色々なチョイスがあったのですが、アダイウトンの個の突破と体の強さ、それと齊藤のモビリティという意味では、積極的に動いた方が、相手4バックの間、間に何とか顔を出せるかなと。それから小川(航)が最終的にゴール前で1対1になれるかなという思惑の中で齊藤を使いました。良いボックス脇の突破からアシストしてくれましたし、それ以外、守備でも大きく貢献してくれたと思います。

ともあれ、リーグ戦、カップ戦とここ何試合か負けなしで戦ってくれているので、けが人も多少出てきた中でも選手は充実してやっていますし、ゴールデンウィーク、そしてゴールデンウィーク明けの難しい対戦相手に対しても、積極的に、挑戦者の気持ちで取り組んでいきたいと思っています。

── 小川(航)選手と針谷選手について

まず(小川)航基の方は、時間と共に相手とのバランスとか球際のスピードといったものを自分自身で把握していって、頭のフィルターを通してからプレーに移るまで若干時間がかかったのですが、後半残り30分くらいから大分ボールも収まりましたし、前を向く回数も増えてきて、『いつかはチャンスが来るのでは』と。バテてはいたのですが、最後まで使い切ろうというふうに思いました。結果PKで決勝点を決めてくれましたし、最終的には時間と共に、ゴール前で怖い存在になれたかなと思います。

 針谷の方は、前半のボールタッチが24回だったかな、まあ非常に少ないタッチで。自分が良いところに顔を出していても、ちゃんと要求しなくてはボールは来ない、声を出さなければボールは来ない、それからボールが来なかった後、ちゃんと「俺を見ろ、俺に出せ」というアクションが無ければ、次もチャンスは無いと、ハーフタイムに言って送り出しました。球際で負けたところとか、守備で足を出せなかったところは多々あったのですが、ボールワーク自体は問題無かったですし、交代間際の右足で打ったあのシュートが、彼のプレーの良い例で、常にゴールに向かっていく姿勢を持っている、常にゴールに向かっていく選手を見ている、そういうところは18歳とは思えないくらい冷静に出来ていたのではないかと。良ければ僕はどんどんチャンスをあげるので、トレーニングの中からやっていってほしいと思います。

──5試合負けなしですが、試合運びが明確になってきたのでは

 選手には試合中も言いましたし、ハーフタイムにも言いましたが、我々は常にクリーンシートでゲームを終えられるほど守備の組織はまだまだ完成されていないですし、個々で強固に1対1ではじき返せる選手を揃えているわけではないので、1点は想定の範囲内だということはずっと言っています。その中で2点目を取られないという大前提が、皆の意識の中に生まれていると思いますし、ベンチの人間も含めしっかりゲームに入れているところもあると思います。あとは、ホテルのミーティングで言ったのですけど、山本康裕が大きなケガをして、今後どういう復帰になるかはまだ分かりませんが、彼の分もという気持ちが大きく芽生えているのではないかと思います。

齊藤 和樹

齊藤 和樹

選手

──同点ゴールのアシストなど、途中出場で流れが変わりました

どんどん動き出して、起点になることができればと思って試合に入りました。アシストの場面は、クロスはゴール前に誰か入ってきてくれればと思って蹴りました。それまでの形が良かったなと思います。これを続けていき練習でもアピールして、リーグ戦のメンバーにしっかり入れるように頑張りたいです。

──前半ベンチから試合を見ていて

前半1トップで(小川)航基がそのポイントで潰されているという感じがあったので、2トップの方が競った次とか、そこでチャンスにすることができるかなと思って見ていて。後半それが上手くいったかなと思います。2人で動き出して、チャンスをつくれたかなと。

──川辺選手も素晴らしいシュートを決めてくれました

やっぱり駿はああいうプレーが上手いですね。自分ももちろん狙っていきたいですが、起点になるということがジュビロではすごく大切だと思うので、今日はそれができて良かったなと思います。

小川 航基

小川 航基

選手

──PKの場面を振り返って

真ん中に蹴りました。相手GKの動きは見ていないです。後ろで(U-20日本代表のチームメイトの)中山雄太君がGKに何かを伝えているのが見えました。左右どちらかに跳ぶだろうと思ったので、自信を持って堂々と蹴りました。自分が蹴らせてほしいといつも言っていて、チームもそれを了承してくれているので、感謝したいなと思います。今日は最後のPKまで何もできませんでしたが、最後にああやって決めてチームが勝利できれば良いと思いますし、勝つということが一番重要なポイントで、それに繋げられたことは良かったです。ただ、個人としての内容は本当に悪くて全く満足できるようなものではありませんでした。点を決めたということになっていますが、PKですし、もっともっと流れの中から相手の強烈な2トップくらいの活躍というか、強烈と言われるくらいの選手にならないとダメだなと感じました。

──具体的に感じた課題は?

ボールを収めることは自分の特徴でもあると思っています。今日もそんなに収まりが悪かったとは思っていないのですが、もう少し自分が味方にもっともっと要求していければ良かったなと。少し孤立してしまった部分があるので。ただ、相手の2トップは孤立したとしても、収められてしまう身体の強さがありました。まだ自分にそこの強さというところはないので、味方に要求して助けてもらいながら、それをしっかり言えるくらいの選手になりたいです。

──U-20W杯に出場するまでに、甲府戦と清水戦がありますが、改めてその2試合に向けて

同世代で結果を残している選手がたくさんいるので、その選手たちに負けないように、自分がやっぱりエースなんだということを証明できるように、この2試合自分の得点でジュビロを勝利に導けるように努力して、良い状態でU-20W杯を迎えたいと思います。今日は劣性の中でも誰1人下を向いていなかったですし、前半も「大丈夫だ」という声かけができていました。そうした雰囲気の中、「今日も絶対に大丈夫だ」と自分自身思えたので、チーム全体としてとても良い方向を向いていると思います。

針谷 岳晃

針谷 岳晃

選手

──プロ初スタメンとなった試合を振り返って

前半はあまりボールに絡めませんでした。もっと積極的にやらなければいけないなと。そういう部分はハーフタイムに言われて、少しは改善できたかなと思います。

──そうした中でチームのファーストシュートを放ちました

前を向いてシュートを打つことで緊張もほぐれますし、1番いいかなと思ってそこは狙っていました。点をとることが1番の結果だと思うので、そこは常に狙っています。

──後半にも惜しいシュートがありました

打った瞬間は入ったかなと思ったのですが、まだまだ足りないということですね。ただ、高校のときはああいうシュートは狙えませんでした。それがプロに入って変わったところだと思います。シュートを打っても高校時代は思い切り打ってしまっていましたし、そこを狙って打てるようになったのは、幅が広がった部分かなと思います。

──自身のプレーで意識したことは?

(太田)ヨシさんとアダイウトンは積極的に裏を狙っているので、自分はその背後を狙った後のセカンドボールだったり、そういう部分を意識しました。航基君からは試合前に「自分が見えたら全部出してほしい」と言われていましたが、今日はなかなか難しい状況でした。そこをどう打開するかということが、次までの課題かなと思います。ベンチに下がったときに、監督からは「よくやった」と言ってもらったのですが、自分の中ではまだまだ納得いってないので、もっと試合に出たかったですし、そこは次もしっかり出られるように日頃の練習からアピールしてリーグ戦にも出場できるように頑張っていきたいです。

川辺 駿

川辺 駿

選手

──素晴らしいゴールでした

負けている状況で、点を取りに行かないといけないと思ったので、間で受けてということをイメージしていました。得点の場面は前で時間をつくることができて、サイドにボールが出た瞬間にクロスが上がることは分かっていたので、入りすぎずちょっと待つ感じでいたら、(齊藤)和樹君から良いボールが来ました。あまりゴールは見えていなかったけど、上手く合わせることができて良かったです。1回自分が受けて、康太君に預けて、もう1回康太君からもらって、中に入っていこうとしました。和樹君がフリーだったのでクロスが来ると思って中に入ろうと。上手く良いところにポジショニングをとれたかなと思います。

──今季公式戦3点目です

4月に入って、点をとったり前回もアシストしたりと、だいぶ結果がついてきているので、個人的にも嬉しく思っていますし、チームを勝ちに導くことができたことが良かったなと思います。

──これからの試合に向けて

連戦だからこそ勝てたことが次に繋がると思いますし、ルヴァンカップやリーグ戦関係なくチームが良い方向に向かっている中で、個人としても結果が出ているので、これを継続できるようにということと、勝てば上に行けるので、どんどん良い試合をして勝利という結果に繋げたいです。

柏レイソル 下平 隆宏監督

──試合の総括

本当に情けない結果、情けないゲームをしてしまったと思っています。かなりチャンスを作りながら先制点を挙げ、その後も追加点を取るチャンスが何度もありながらこのようなゲームになり、本当に大失態だと思っています。1万人近く入ったお客さんが、最後まで応援してくれる中で勝たなくてはいけないゲーム、勝って当然のようなゲームを落としたことを腹立たしく思いますし、情けない想いです。サポーターの皆さんには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。