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2017年12月2日 vs 鹿島アントラーズ

14:00 ヤマハスタジアム

インタビュー他

名波 浩

監督

──試合の総括

プランとしては、ここ最近のゲームでいくと先に我々が点を取ると、相手が前に出てきて勝手にバランスを崩すというチームが直近何試合かあったので、60分、70分まで我慢しようというゲームが続いていたのですが、アントラーズは80分過ぎからもの凄い圧力と、もの凄い我慢強さを発揮するチームで、どこで攻撃的にシフトするかが非常に難しいゲームだったなと思います。相手も西選手が傷んで難しいベンチワークになったかもしれませんが、実は我々も(中村)俊輔が前半15分過ぎに、左ふくらはぎがだいぶ張ってきたということで、早々に何人かアップさせていたのですけど、そこがひとつと。それから川辺が交代する7分くらい前から足がつっていて、その2分後位に小川もつっていて、ちょっと難しいシステムチェンジのタイミングになってしまったなと思っています。

ゲーム自体は球際、それからセカンドボールを拾えていた前半と、逆にそこで負けてしまった後半と、2面性とまではいかないですけど、アグレッシブな90分ではあったと思いますが、どちらかに偏るという意味では前半は我々のゲーム、後半は鹿島のゲームだったなと。向こうはもちろん(川崎の)途中経過は入っていたでしょうけど、そういった中でエンジンがかかるのが多少遅いのかなという中で、前半は特に圧力をかけて高い位置までボールを運べたと思いますし、シュートもしくはその前のシーンも数多く演出できたと。被シュートも前半1本しか無かったので、あそこで1本決めていればもう少し違ったゲームになったのと、相手のゲームプランを打ち壊すという意味では我々のゲームになったと思います。

後半立ち上がりから、ラインも前線の選手の動き出しも含めて、深い位置で閉じこもらなくてはいけないシーンが増えてきてしまって難しかったですけど、何かを変えてというのは、先ほど言ったようになかなか上手いタイミングで出来なかったので、(ピッチの)中で修正しようと。まず危険なエリアを消すことと、長いボールのセカンドへの反応と、この2点を選手に伝えていたのですけど、やれている時間帯と、やれていない時間帯がはっきりしたのかなと。やれていない時間帯に決定的なピンチのシーンが生まれてしまったのだと思います。

総括はそれ位にして、アントラーズに対して我々もそこそこ出来るんだと。対戦相手の選手も思ってくれたんじゃないかなと感じているので、来シ-ズンは、より自信を持って戦いたいと思いますし、既存の選手達と、多少の血の入れ替えはあるかもしれませんが、その辺りを含めて今年以上のチームが出来ればと思います。

── シーズンを終えて出来た事と、来季に向け上積みすべきところは?

攻守の切り替え、それからセカンドボールの予測、コミュニケーション、シュートへの意識を就任早々掲げて、その後にだいぶぬるくなった球際、対人を改善するために「さぼらない」、

「諦めない」、「集中力を切らさない」という3つの約束を打ち立てて、それを選手がやり切ったのと、あとはシステム、立ち位置が変わっても自分達の危険なエリア、それからチャンスの時間帯というものの見極めも非常に良くなったと思うので、そこからの上塗りが必要かなと。まず相手を休ませない、自分達が休まない、この徹底がひとつだと思います。もうひとつは新しいシステムの導入というものを、3ヶ月前くらいから考えてきて、山田が傷んだりフィットしなかったのもあったのですけど、色々試したいなと思います。

── シーズンの総括を

ひとつはサポーター、もしかしたら記者の皆さんも思っていたかもしれませんが、補強が決まった時の不安感が非常に大きかったようで、僕自身も半信半疑のところももちろんありましたし、トライしてみないと分からないところも沢山あったので。フィットするまでどれくらい時間がかかるのかとか、稼働率がどれくらいなのかとか、色々不安要素があった中で、まずは選手たちが我々が提示したものに対して、一つずつクリアしながら、そして自分達で上手く+αを肉付けしながらやってくれたのではないかと。連敗が一回しか無かったのですけど、その連敗のタイミングが、チーム状況が上がってきたタイミング、川崎と柏の連敗だったのですけど、あの連敗の山を越えてから6連勝が始まったんですけど、あの6連勝で自他ともに自信もついてきて、(一般の予想では)残留争いをするであろうアウトサイダーだった我々が、徐々にダークホース的な存在感を出せるようになってきたなと。とどめはアウェイ川崎戦、あそこで5ゴール。僕自身も衝撃を受けましたし、こいつらの底力はまだまだだなと見せつけられたので、選手の持っているポテンシャル以上のものを、どう引き出すかという事を念頭に置いてやっていたんじゃないかなと。そこから連勝は続かなかったですけど、負けないゲーム、自分達が内容的に押し込めるゲームが続いて最後まできたと思うので、来シーズンへの想いはより強くなりますし、でも地に足を着けてやらないと、上位にいてあぐらをかいていたら残留争い、もしくは降格するチームを何チームも見てきているので、性格的にもひとつずづ、一段一段という性格なので、一歩ずつやっていきたいという事に尽きるのではないでしょうか。

中村 俊輔

中村 俊輔

選手

──今日の試合を振り返って

相手は常勝チームの鹿島で、優勝が懸かっていましたし、もちろん自分たちは100点ではないと思いますが、ジュビロらしさというか、今まで積み上げてきたものは出せたと思います。守備の部分であったり、攻撃面ではアダを上手く生かすことだったり。ミーティングでも、「最後なのでジュビロらしさ、今までのものを思い切って出していこう」と。それは出来たのではないかと思います。相手を優勝させなかったこととか、勝てなかったこととか、色々とありますが、気持ちが入ったゲームだったと思います。

──リーグ6位という結果について

良いと思います。去年と比べたりとか、そういうこともありますが、それよりも勝点とともにチームが成長出来たことが一番大きいです。負けたときはすぐに修正出来るよう、みんなでコミュニケーションをとったり、そういった部分は名波さんが上手く選手を導いてくれたと思います。勝点とか順位よりも、大きなものを作れたというか、成功体験が出来た選手が多かったと思うので、それが財産になっていくはずです。ひとつは階段を登れた年だったなと。

──今シーズンからジュビロでプレーして

終わってみれば短かったです。それだけ充実していたということだと思いますし、ストレスなく出来たので、それがすごく良かったです。だからこそ、名波さんをはじめ社長や強化部、チームメイト、トレーナー、スタッフには感謝しています。

──ジュビロに変化や影響をもたらすことは出来ましたか?

去年がどうだったかはもちろんわからないですが、自分が思ったり感じてきたことを、何かジュビロに浸透させることが出来ればいいなと思っていました。気が付けばすぐに言うことや、少し若い選手には何でも言わないようにしたり。それは色々考えながら、日々練習に臨んでいました。

──サポーターへメッセージを

シーズンが始まる前に、自分は「ホームで勝ちたい」と言っていて、今年はアウェイでも勝つことが出来ましたが、ホームの勝利というのはやっぱり格別です。ヤマハにしてもエコパにしても一緒に勝利を分かち合えた瞬間がいっぱいあったので、非常に嬉しかったです。来年も1試合でも多くそういう時間を共に出来るよう、お互い頑張りましょう。

川又 堅碁

川又 堅碁

選手

──今日の試合を振り返って

相手の優勝を防いだという部分を受け止めるのではなく、引き分けだったということが残念でした。勝利していたら、試合後のセレモニーもサポーターの皆さんともっと楽しく出来たのになと。そこは非常に残念でしたが、ただ今年もいっぱい応援してもらった中で、最後の最後に良い試合を見せることが出来たのは、良かったなと思います。

──自身のプレーを振り返って

もっとゴールというところに結びつけられるようなプレーを、もっともっと仕掛けていくことが課題だったなと思っています。

──今シーズンはリーグ戦全試合スタメン出場でした

ジュビロに声をかけてもらって、このチームのユニフォームを着れることに感謝しながら日々努力してきたはずですが、点に関してもチームに貢献する率にしても、まだまだ物足りないなと感じています。このオフで、もうひとつ自分の課題を克服したり、筋トレや体幹の部分でも出来ることがあると思うので、来年はもっとジュビロに貢献できるようにしたいと思います。

──順位やゴール数について

自分の14点はちょっと少ないかなと思いますし、6位というのはカミンスキーをはじめ、ディフェンスライン、中盤の選手のみんなが身体を張って最少失点に抑えてくれたことが順位に繋がっていると思っています。来年は得点数をリーグ1位に導くことが出来れば、確実に今より勝点が増えると思いますし、来年も継続して守備は大切にしていきたいので、6位に関しては来年に向けての良い準備が出来たのかなと思っています。

──今シーズン印象に残った試合は?

今日の試合は非常に攻守の切り替えとか、高い位置で取られてもすぐにプレスをかけたりすることが出来ました。こういうレベルの高い試合を、もっともっと増やしていきたいです。

──来シーズンの目標を

今年は今年で、来年はまたゼロから始まります。今日みたいな、こういう緊迫したムードやスタジアムの雰囲気であったり、チームとしてこういう大事な試合を毎試合繰り返せるように、精神面もプレー面も高めていきたいなと。サポーターの皆さんやメディアの皆さんの、その1試合に対する想いをもっと盛り上げられるように、そしてジュビロをもっと盛り上げられるように、みんなで努力していきたいなと思います。

カミンスキー

カミンスキー

選手

──今シーズンを振り返って

自分にとって非常に良いシーズンだったと思います。特に自分が重要視していた失点しないということを考えると、今年J1の中で最少失点で終わることが出来たのはすごく良かったなと。最少失点だけではなく、今年は勝利もかなり多く積み上げられたので、それも良かったと思います。ディフェンスにおいても、攻撃においても、すごく大きな進歩を遂げた一年でした。個人の選手に注目すると、やっぱり中村俊輔選手という素晴らしいスターが来たわけで、そこで我々にたくさんのチャンスを作ってくれて、自分たちの躍進に大きく繋がったことは間違いないので、とにかく今年は大きな一年だったかなと思います。

──サポーターへメッセージを

本当に今シーズン、皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。ホームゲームもアウェイゲームもたくさん来てくれて自分たちに力をくれました。また、来シーズン皆さんとお会いすることを楽しみにしていますし、ヤマハスタジアムもそうですし、大久保グラウンドにも来ていただいて、僕たちに声援をいただければと思います。

小川 大貴

小川 大貴

選手

──今シーズンを振り返って

チームとしてはすごく良い順位で終われましたし、リーグ最少失点で終われたことは個人としてもチームとしても、すごく良かったのかなと思います。

──今日の試合を振り返って

勝ちたかったなという気持ちがありますが、チームとして引くことなく戦えたのは、本当に来シーズンに向けての良い収穫になったかなと思います。相手が鹿島という中で、みんながところどころでやれるという自信を感じたと思うので、それは良かったと思います。

──自身のポジションで意識したことは?

もちろん1対1でやられないというのもそうですし、1対1でもはがされてしまう局面があると思うので、それでもゴール前まで戻ってしっかり粘り強く守るというのは、僕個人としてもそうですが、チーム全体としてやれたので、それが無失点に繋がったのかなと思います。簡単に抜かれたら、自分が試合に出ている意味がなくなってしまうので、そういった部分では強さを全面に出せたのかなと。今日の試合の充実感みたいなものは、無くはないですが、やっぱり守備だけではなくて、攻撃でもサイドを制圧しないといけないと思いますし、今日の試合に限らず年間を通して出場する試合数とか試合時間というのはまだまだなので、もっと来シーズンはアピールしていかなきゃいけないと思います。来年こそはスタメンで全試合に出場できるように、このオフで自分に何が足りなかったのかを考えてやっていきたいです。

高橋 祥平

高橋 祥平

選手

──無失点に抑えたことについて

相当嬉しいです。勝てなかったことはやっぱり残念ですが、きっちりゼロで終われたというのは、来年に向けてもっともっと良い守備が出来るかなと。相手は優勝が懸かっていたし、自分たちはそれをさせたくないと思っていたし、そういう球際の部分や気持ちの部分で、お互いの気持ちがぶつかるような試合だったなと思います。僕たちは減るものがないので、チャレンジャー精神を持っていつも戦っている中で、来年に向けては、ラインのちょっとした部分とかをもっとコミュニケーションを取ってやれば、それがまた次に生きてもっともっと前線が楽になるとか、もっと僕たちの能力も上がれば、もっともっと良いチームになると思うので、来年こそ本当に6位じゃなく、ACL、1位を狙えるように、このオフ期間にどれだけ準備が出来るかというのは、大事かなと思います。

──今日の試合を振り返って

入りは良かったと思うのですが、もっともっと自分たちからアクションするようなサッカーをしたいので、前線がとか、ディフェンスがとかではなく、僕たちみんなが自信を持ってプレーできるように、やらないとなと自分の中では思っていました。

──―リーグ最少失点という結果について

チームとして得失点差プラスマイナスゼロを目指していた中では、出来すぎな部分もあるかもしれませんし、本当に前線からみんなが意識して守備をしてくれるからこそ、その結果があると思っています。それから、交代選手も出てるメンバーと同じ温度で入って来てくれるおかげで、僕たちもやりやすかったですし、誰が怪我しても出場停止でも、そういうものを関係なくチームとして戦うことが出来ました。来年は自分もうかうかしていられないので、気を引き締めて、また来年始まったときには気持ちを最高の部分に持って行けるように、オフ期間から準備をしていきたいなと思います。

鹿島アントラーズ 大岩剛監督

──試合の総括

総括というよりも悔しい、残念な気持ちで一杯です。この悔しさを次につなげようと選手に話しました。選手は非常に良く戦ってくれ、私の経験不足というか、彼らを勝たせてあげられなかった。僕の経験不足です。