岩手の子供たちをご招待
被災地の子供たちを磐田市の協力のもと(共催:磐田市 協力:ジュビロ磐田推進協議会)、ご招待させていただきました。 山田町、大槌町、野田村の小学生49名を含む、64名が掛川駅に到着しました。 長い長い道のりで、一番遠い子供たちは家から10時間かかったそうです。
まずはみんなで「掛川花鳥園」へ行ってきました。 掛川花鳥園は、「鳥と遊べるテーマパーク」です。 旅の疲れはどこへいったのか、子供たちはグループにわかれ各ブースで鳥たちにえさをあげたり肩に乗せたりと、楽しく遊んでいました。 次に訪れたのは「エコパスタジアム」。 ピッチに降りたり、選手控え室を見学した後はエコパハウスのエグゼクティブマネージングディレクターで、メキシコ五輪の銅メダリストである杉山隆一氏があいさつにきてくれました。ホテルに到着し夕食を終えると、ジュビロ磐田アドバイザーの名波氏の講演会がありました。 まずは吉野社長から、歓迎の挨拶と明日の試合の応援のお願いです。 名波さんは歓迎のあいさつ、みんなもよく知っている最近の五輪の話からはじまり、以前大槌町へ支援に行ったが逆にパワーをもらったことや、自分の子供のころの経験話を盛り込みながら、まわりのみんなに感謝すること、親孝行すること、夢を持つことの大切さを話してくれました。
お話のあと、全員がひとりひとり名波さんに声をかけられサインをもらうと、すっかり緊張がとけたようで集合写真では名波さんの近くを競い合っていました。
2日目、いよいよ選手たちとご対面です。 練習場へやってくると選手、スタッフがお迎えしました。 まずは子供たちの代表から、「3.11から生活がかわったこと、みんなの助けがあってまたサッカーが出来るようになったこと」の話の後に、「一生懸命応援するから今日はがんばってください」との激励の言葉をもらいました。 その言葉に、山田選手が「今日はみんなのパワーをもらってがんばります」と答えます。 全員が全選手と握手をし、サイン入りのボールをもらい、みんなで記念撮影をしました。 少々照れながら、でもとっても人なつこい子供たちを、選手もスタッフもとても優しいまなざしで見守っていました。
そして、選手たちのあがった練習場が子供たちに解放されました。 植村選手、菅沼実選手、櫻内選手、宮崎選手やスタッフたちが、サッカーの指導をしたり、PK対決など一緒に遊んでくれました。 植村選手は真剣勝負のPK対決で勝った子供たちに、プレゼントを用意してくれました。
その時クラブハウスには、選手たちのメッセージとサイン入りのフラッグが。 これは、試合前にサポーターのみなさんにもメッセージを書いてもらい、各町村にプレゼントされます。 (試合をご覧になったみなさん、勝利のあとに選手たちが子供たちにむけて掲げたフラッグです。)
午後はユニフォームとスパイクに着替え、ヤマハスタジアムへやってきました。 まずはスタジアム内VIPルームと選手控え室を見学しました。
見学のあと、みんなが楽しみにしていたサッカーの試合が行われました。 大槌SC、FC山田に加え、掛川JFCにもお手伝いいただき、3コートに分かれて試合を行っていきます。 その中で、小学校にサッカー部のない野田村の子供たちは、まずコーチからサッカーの指導を受けます。 午前中の練習場でも、少年団でサッカーを日々やっているほかの町の子供たちが積極的にゴールにむかったりリフティングを披露している中、野田村の子供たちだけは隅で壁に向かってボールを蹴っていました。 中には恥ずかしくてボールに触れない子供もいました。 しかし、しばらくコーチの指導を受けボールに慣れてくると自信がついたようで、試合に参加することになりました。 もともと運動部の子も多く、昼休みなどにはよくサッカーをしているそうです。 もちろんこんな環境では初めてですし、チームを組むのも初めてのメンバーです。 それがだんだんと表情が明るくなり、ポジションをみんなで話し合い、みんなでボールを追いかけ、得点まであげることが出来ました。 どのチームの子供たちも精一杯走り回り、とてもすがすがしい表情でホテルへ戻りました。
セレッソ大阪戦は、午前中練習場を訪問してくれた子供たちのパワーをもらって、勝利をおさめることが出来ました。 日曜日の朝、みんな掛川駅から元気に帰っていきました。 帯同の役場の方から、「今回のことは、子供たちの心にしっかりと残っていくと思います。」と言っていただきました。 みんなありがとう。 この思い出を忘れないで、がんばってください。