名波浩アドバイザー レポート
ある日のジュビロユーストレーニング。 この日は14:30分から上大之郷グラウンドでスタートする予定。選手たちは誠和寮から自転車やバスで集まってくる。ウォーミングアップを前にボール回しで身体を温める。吉田光範監督も入り明るい雰囲気。
清水東高校を卒業しジュビロ磐田へ選手として入団。常勝軍団・黄金期を作ったメンバーとして数多くの実績を積み上げてきた。昨年、清水エスパルスで引退し今年から指導者として新スタッフに加わった山西尊裕コーチとトップチームでの経験もある澁川賢一フィジカルコーチもいる。
トレーニング開始の合図で、全選手が集合する。そこにサックスブルーのユニフォームを脱いだばかりの偉大な人物が姿を見せた。黒いスタッフジャージを着た名波浩アドバイザーがコーチとして初登場!
名波浩氏から「一緒にボールを蹴れることを楽しみにしている。遠慮なく何でも聞いてきてください」と挨拶。選手たちも自己紹介をし緊張の中にもワクワクした生徒たちの気持ちが伝わってくる。
名波浩氏も笑顔で受け、トレーニングがスタート!大神友明GKコーチや山西尊裕コーチ、そして吉田光範監督とJリーグ経験者が揃う。豪華なスタッフ陣に外から見ている私たちも期待が高まる。
多忙なスケジュールの中、名波浩氏はできるだけジュビロ下部組織にも顔を出したいと話している。指導者としての一歩もジュビロ磐田から。本年度はアドバイザーという立場から子供たちと一緒にボールを蹴り、勉強していく。
まずは、基本練習を外からじっと見つめる。現代のユースレベルの選手たちはどんなサッカーをしているのか!?名波浩氏本人の描いているイメージとどう合わさるのか!?どう伝え、どう指導できるのか!?普通の指導者ではないことは確かだ。
もちろん、山西尊裕氏も今年からの指導。まだまだ、勉強することが多いが選手として経験してきたことが無駄になることは絶対にない。しかし、全く新しい立場・ポジション・環境でのチャレンジはそう容易でもない。新たな一歩をジュビロ磐田で踏み出してくれたことにまず感謝したい。
生徒たちのトレーニングを吉田光範監督と共に名波浩氏が見つめる。確かめるように細かいところまで会話していた。「スタッフも選手も受け入れてくれて嬉しかった」と名波浩氏は語っていた。単発にはなるが、時間の許す限り指導者としての勉強も始めている。
ウォーミングアップが終わると、名波浩氏本人も選手と混じりボールを蹴った。フレッシュな選手たちの気迫溢れるプレーに、名波浩氏もヒートアップしていく。当初は軽く参加する予定だったが、フルメニューをこなし膝をケアするほどに!
プロの選手たちと違いピッチコンディションやボールの感触も異なってくる。サッカーの質も違うことから少し戸惑いもあったようだが、すぐに馴染むところはさすがだ。選手たちも楽しそうにパスする姿が印象的だった。
ユースの練習後、19時からのジュニアユーストレーニングにも参加した。またひとつ若いカテゴリーとあり、話し方や指導のし方が変わってくる。これだけ多くの選手も見ることも、これだけ長くグラウンドへいることも学生の時以来だろう。プロ選手とは全く違う環境を本人は楽しんでいた。
今回は磐田でのトレーニングへ参加した。今後も、スケジュール調整しながら各会場でのジュビロ下部組織トレーニングへ参加していく予定。浜松・磐田・掛川、そして提携している沼津への参加も調整中。
トップチームを強化することももちろん大切ではあるが、クラブとしてはユース・ジュニアユース世代の育成も大事な仕事として考えている。もちろん、名波浩アドバイザーも同じ意見。本人の意思で参加した指導者としての第一歩。今後も、アドバイザーとしての活動にご注目ください。